第1章「我らのストロング帝国」
[さて、明日の為にそろそろ終わるとするか。]
【次なる日は我が任務の時、か。】
(使うのは厨二世界の物事だけやけどな。)
[それに、午前のそれを片づけて夜になったら、イベントだ。明日は色々楽しみやな。]
(ん?キングダム合衆ギルドのギルマスからチャットか。)
[急ぎの内容だったりするのか?]
(「ユナイテッド•ゲーム主義連邦ギルドの軍事担当ロールが、ストロング帝国の傘下から脱退するとワールドチャット#001で宣言している。」らしい)
[そのギルドのギルマスは兵器製造が苦手とか言っていなかったか?]
(どの道、ギルマスと軍事担当の拠点の場所は常に追跡してるし、問題ないだろ。)
[めんどくさいな。まぁ良い、さっさと潰しに行くぞ。]
ギルマスとの話し合いがあったのかの情報も必要になりそうだけど、今はいいか。実際にその発言があるのも確認したし、次はマップピンからこいつの場所を確認しよう。
〈名前的に、そいつは女でもなさそうか。なら、俺の出番はないか。〉
《神風母艦を使うなら、俺はいつでも準備OKだぞ。》
[拠点からので十分だ。どうせライトクリアーを積んだ攻撃ヘリが着くまでは時間がかかる。]
【どうやらフォトンボムを使うようだな。ソレは上限の火力。ソレを前にして、あらゆる設備、あらゆるシールドは無為に帰す。】
(いつまで「ライトクリアー」と「フォトンボム」の名前を併用するんだよ。)
【フォトンで光子。元々の光子爆弾の名を引き継ぐ感じで良いではないか。】
(光子爆弾の次にライトクリアーって長らく呼んでいただろうに。)
【名前は時と共に変化する物。必然の出来事さ。】
普通は変化しないと思うが、話のキリがなくなるし、いいや。
[光学迷彩攻撃機を、6機中隊で5中隊を編成、計30機。あと、戦闘ヘリ4機と攻撃ヘリ1機も滑走路に出してと。]
【第一波攻撃大隊、発進!】
(セリフだけ良いとこどりしてて草。)
[大隊規模を操作するのは久しぶりだな。最近は、セルフイベントの為のギルド兵器とか偵察小隊くらいしか操作してなかったしな。]
(どうせ5人分の思考が同時並行できるんだから、簡単だろ?それに、普段から複数の会話を同時処理してるんだから、その能力は落ちぶれることはないだろ。)
[このPSに関してはそうだな。]
【第二波爆撃小隊、離陸!】
[光学迷彩攻撃機、全選択。ステイツォブ平原に向けて、光速移動。]
[移動完了。全機、光学迷彩起動。]
【各中隊、散開!レーザー機銃、レーザー機関砲、誘導弾、滑走路を優先攻撃。後に砲台、対空兵装を破壊!】
(対空射撃し始めたみたいだけど、適当に撃ってるだけみたいだな。短距離精密レーダーがなくとも、普通のレーダーでもPS次第で撃墜できると思うが、)
【滑走路付近のシールド破壊!滑走路使用不可。】
[第一中隊だけ誘導弾を残してと。]
【対空兵装付近のシールド破壊!】
[第一中隊各機、複数目標へ誘導弾で攻撃。]
(6機だけでも操作多いな。)
[RTS系の操作するゲームでも、これほど戦闘時の操作が多いゲームは他にはないって感じだからな。]
【対空兵器、沈黙!】
[全機急上昇。]
(こいつの砲台は南北で2基だから中央の拠点で射線が遮られて、互いのカバーができない。それに、仰角も45度しかないようだから、真上からの攻撃をどうもできない。)
[砲台へ急降下。砲台シールドを機銃、機関砲、リロードでき次第誘導弾で攻撃。]
【砲台シールド破壊!】
[急降下用爆弾、大口径ロケット弾で砲台を攻撃開始。]
【砲台2基、大破!】
(早いな。門数増やして攻撃力特化で装甲は薄かったのか。)
[攻撃ヘリ、敵拠点上空でホバリング。]
【フォトンボム、投下!】[ライトクリアー、投下。]
(それにしても、戦闘機を出しと来なかったのはなんでだ?コスト高くて光学迷彩相手には使えない系の追加武装を外して、乱射するなり撃墜するなりすれば、修理枠に入って、損害を抑えられただろうに。)
(ん?監視用の偵察ヘリD6の視界に敵影確認?ギルド製造の超大型機か。Dは首都の南の旧拠点で、その南に配置してるやつだな。)
[本拠点に見せかけて、敵を騙す為に維持してる拠点だな。]
【ふっ、我が策略にハマったか。】
[第2ディスプレイを起動して、サブアカで行くか。]
(サブアカか。使うのは、首都争奪戦イベント以来だな。)
[軍事施設特化の拠点だからな。あれからまただいぶ溜まってる。ここら辺で消費しておこう。]
(ギルドの軍事担当には軍事担当を。だな。)
[サブアカ軍事拠点から、ジェット機全種格納庫から第一滑走路へ。追加武装は全機大口径ロケット弾。]
【ジェット全機、順次発進!】
[回転翼機全種、第二滑走路へ。追加武装は全機大口径長距離ロケット弾。]
【回転翼全機、発進!】
[ジェット全機、旧拠点へ光速移動。]
《本アカの神風母艦からも出すか⁉︎》
[サブアカの機体でしばらくは埋め尽くされる。今は必要ない。]
《出番を待っているぞ。》
[把握。]
【機銃戦闘機、目標地点に到着。敵超大型機視認!護衛機も多数。】
(迎撃機がこなかったのは、ここに全力を注いでたからか。)
《双発にした秋水ってとこか?いや、両翼の端にも付け足されているから、四発か。それと主翼にプロペラが埋め込められてる。》
(光速移動をできなくするだけのメリットが?)
[機銃戦闘機、敵大隊後方へ移動。]
(垂直離陸、もしくは空中でのホバリング。それだけでは光速移動を捨てる価値にはならないな。何かがあるはずだ。)
【四発戦闘機、高速攻撃機、機関砲攻撃機、到着。】
[機銃戦闘機、後方から。四発戦闘機、前方から。護衛機攻撃開始。]
【さぁ、ドッグファイトの時だ。】
[高速攻撃機、機関砲攻撃機、超大型機を攻撃開始。]
(ギルド製造の兵器だからって、通常機にやられない訳ではないというのを試そうか。)
(四発戦闘機ヒトヨン、後方に接近。)
《同じくフタサン、3時から接近。》
[急速ターン、誘導弾発射、反撃完了。]
【機銃戦闘機マルヒト、前方から多数。】
〈機関砲攻撃機マルゴ、銃座が集中。〉
[水平機動で回避、他機体で援護。]
【その他ジェット機、全機到着。】
[全機、誘導弾随時使用。護衛機撃墜を優先。]
そして、しばらく経ち
【護衛機、全機撃墜!ヘリ全機到着。】
[ロケット弾全発射、攻撃制限なし。]
(それにしてもシールド硬いな。)
[特に上側には機銃も多いし、プロペラを補う為に生存力を優先してるんだろ。]
(となるともっと火力が欲しいな。)
[なら、本アカからギルド製造の兵器を出しておこう。]
【警告!敵機プロペラが始動!】
(ついに動いたか。果たしてどんな機能があるのか。)
【敵機、下部が稼働。2連装砲見ゆ。】
(なるほど。めちゃくちゃ大口径砲を積んで、最低限の仰角だけ動くようにして、その分の射角をホバリングで補うのか。)
【敵、照準中、、、照準完了の模様。】
[着弾点予測、旧拠点。耐久力の全然ない簡易シールドくらいしか設置してないから大破しそうだな。]
【2発の砲撃確認!旧拠点に着弾!敵機、前進再開!】
(範囲はそこまで広くないが、火力が高いな。)
[火力だけならライトクリアーに準ずるか。]
(だとすると面倒だな。ライトクリアーレベルの火力はどんなシールドも当たれば1発で無力化されるからな。)
【我れらの『あの潜水艦』を使うのも手だ。】
[あれはライトクリアーが汎用されるようにならない限り、潜航状態で隠しておかないとならないだろ。それこそ、ゲーム内核戦争のきっかけになりかねない発想と性能なんだからな。]
(なら、打たれないように気を引く要素を付け足すのみ。大和魂人格、出番だ。)
《待っていたぞ。我らが神風母艦を使う時を。》
《甲板上の全機発艦!第2波準備開始!》
(神風母艦。実質的な最初のミサイル艦なんだけどな。)
[ガチのミサイルを作った奴なら、ストロング帝国戦争時代にいたじゃんか。]
(アレはシールドすらつけずにエネルギー容量上げたものの、火力は高いけど速度が足りず、光速移動ができない。という、『零戦には届かず』みたいな感じじゃんか。)
[『最高速度が一定値に達していて、パーツ:光スラスターを持ち、パーツ:プロペラを持たない機体。』]
[この条件的には、光速移動できるミサイルも十分に作れるけどな。]
(まぁ、対艦ミサイル的な感じだったから、光速移動あってもあまり意味ないだろうし、火力が必要だったんじゃないか?)
《神風機、全機旧拠点へ光速移動!》
[とは言え、この神風母艦も内乱の頃に作った最後の空母だから、対空能力が低いまま改装してないんだよな。]
(どの道、初期の頃の鳳翔型ヘリ母艦と内乱後に作った信濃しか、最初から対空高く作った空母はないんだよな。)
[対空兵器用のエネルギー庫を載せるよりも、航空機の補給用にスペースを使いたかったからな。]
[特に、神風母艦は神風機をできる限り早く作って、早く発艦する]
(そのせいで、こっちは最初の計画だった隠密雷撃巡洋艦を改装して対空雷撃巡洋艦にして完成しようとしていたのに、神風母艦の影響で水上艦からの長距離雷撃を諦めて雷撃潜水艦を作ったんだからな。)
[まぁ、それに連なって中央の空母艦隊を、新しく作った索敵用の軽空母で囲う方式も無意味となった訳だが。]
《敵機付近到着。誘導弾発射次第、突撃!》
[敵機、機銃の攻撃が神風大隊へ集中。サブアカ全機、総攻撃。]
《神風母艦から第2波発艦!》
(本アカ、艦の射程圏内へ移動完了。主砲旋回して待機中。)
《神風大隊、旧拠点上空移動完了!》
【敵機、プロペラが始動!】
《神風機、最高速力!誘導弾使用不要!とにかく敵機へ突撃!》
[サブアカ全機、退避。]
【敵機、下部が始動!】
《バンザァァァァァイ‼︎》
【2発の砲撃!空中で炸裂。神風大隊全機、ヘリ全機撃墜!】
[流石にヘリの遅さじゃ無理か。]
《神風母艦から第3波発艦!》
(相変わらず、テンポの速さが異常なんだよな。内乱の頃も、自動戦闘とは言え、雷撃艦隊の対空砲の雨を通り越した、対空砲の雲を速度と数で突破する様子はおかしかったな。)
(こちらも手動だったとして、アレを防げるかは疑問符だな。)
《神風大隊、光速移動完了!》
【敵機、プロペラ始動!】
(ん?2連装砲だし、この機銃の量では流石に装填速度はそこまで早くならないはずだぞ?)
【敵機、旋回開始!】
(おー、流石プロペラを装備しているだけはある。それでも大型すぎて遅いが。)
《誘導弾発射次第、突撃!》
【敵機機銃が神風大隊へ集中!】
(対空重視の駆逐艦隊でさえ防げなかったんだ。それこそ対空特化にしないと防ぐのはまず無理だろうな。)
[サブアカ機もそろそろいらないな。帰投させるか。]
【敵機、180度旋回完了!】
(よし。大和型超大型艦1番艦『大和』、主砲、発射。)
【てー!】
(副砲、持続的に攻撃。)
【主砲装填完了。第2射、てー!】
(敵機シールド大破。副砲で撃墜。)
(さて、片付いたな。そしたら、明日のイベント等々に備えてさっさと寝ないとな。)
神風母艦:神風機専用の航空母艦。飛行甲板全てが1機ずつ分のエレベーターで埋めつくされており、1階分しか収容できないが、その全機を同時に作れる為、長期戦に強い。
神風機:巡航速度は超高速。爆弾部分を切り離し不可にし、誘導弾のリロード装備も無くして、速力重視の機体。体当たりで爆発し、ストロング帝国軍機の中でフォトンボムを除く最大の瞬間火力を出す。帰投を想定していない為、神風母艦でのみ運用される。神風機搭載の航空戦艦を作る案も出たが、航空機で偵察と着弾観測をして主砲で打った方が火力が出る為、廃案となった。