表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

或る香神木にまつわる

作者:南紀朱里
 ――「決して、あの方に執着してはいけないよ」。

 さびしい少年は別離を恐れ、 香神木は瞳で愛しみ、 桜は禁忌をささやいた。

 ――「絶対に、あれを侵すことは許さない」。

   ◇

 山の社の老神官に拾われた、忌み子で捨て子のアララギ。ひとり孤独に妖退治を続ける彼の唯一の心の拠り所が、社に祀られた香神木の神霊だった。

 永い命の香神木と死に別れることを恐れるようになったアララギは、人でなくなる禁術に手を伸ばす。しかし禁術の果てに、アララギは香神木を失ってしまう。

 悲嘆と絶望の中、命の危機に瀕したときのみ、香神木の加護に守られることに気づいたアララギは、失くしてしまった香神木の残り香を少しでも感じるべく、死闘を求め、さらなる妖との戦いに身を投じていく。

 やがてアララギは、都を脅かす炎の大妖・絡繰灯龍の好敵手として名を馳せるようになるが、周囲の人々の好意にも嫉妬にも、まるで見向きもしなかった。そんなアララギのあり方は、都の権力者の掌中の珠にして、微笑みひとつで周囲を魅了していた、花のような姫君の運命も狂わせていく。

 一方、社の桜に惹かれた娘フヨウは、アララギ不在の社の留守居役に収まるべく試行錯誤する。香神木が失われた日以降、社の桜は満開のままなのだった――。


序  香神木の社
慕情
2023/06/11 22:37
禁術
2023/06/11 22:46
一  蛇の目の符術師
残り香を乞う
2023/06/11 22:59
大妖の噂
2023/06/12 20:02
人の間にあらず
2023/06/12 22:14
二  絡繰灯龍
好敵手
2023/06/13 20:03
三  花笑みの姫
始まりの春
2023/06/14 20:09
失意の夏
2023/06/15 20:38
秋の夜の密約
2023/06/16 20:16
冬月に暴かれ
2023/06/16 22:07
四  ミズキ
いじけ者の嘆き
2023/06/17 20:53
密かな幸せ
2023/06/18 20:13
凡人は羨まない
2023/06/19 20:55
五  フヨウ
契機
2023/06/22 20:01
灰の社と桜の精
2023/06/23 20:36
月夜の語り
2023/06/24 20:41
アララギの帰還
2023/06/25 20:41
夢の終焉
2023/06/26 21:00
六  古の霊桜
墨染の痛切
2023/07/02 22:03
幕間
暗転
2023/07/03 22:08
落花
2023/07/04 22:43
七  游宮の少年
都の嘆願
2023/07/06 20:52
鳥の令息
2023/07/07 22:44
朽葉色の導き
2023/07/08 22:03
義兄の助言
2023/07/09 20:14
絡繰灯龍の本質
2023/07/10 22:13
八  残り火
血迷い乙女
2023/07/12 22:08
命がけの演技
2023/07/15 22:13
泥人形を負って
2023/07/16 22:04
九  珠姫討伐隊
遭遇
2023/07/21 20:29
愚か者の期待
2023/07/22 20:19
十  君の御跡
変貌
2023/07/23 22:12
集結
2023/07/26 22:19
混濁
2023/07/29 22:13
一陣
2023/07/30 20:34
夕菅の追憶
2023/08/02 22:29
夕菅の述懐
2023/08/04 20:42
終  風の通い路
散り紅葉の夢
2023/08/05 20:40
神霊の愛
2023/08/06 22:04
漂泊
2023/08/07 19:47
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ