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第一話 転移そしてスケルトン

俺はごく普通の高校生、三橋健斗だ。

いや、運動神経だけは常人よりは良い。


それ以外は普通だ。

そしてそれはある日突然起こった。


その時間帯は昼休みでみんな弁当を食べていた。

俺は食い終わり眠くなってきているところだった。


急に地面が光りだし、目の前が真っ白になる。

当然俺だけじゃなくクラス全員だ。


「な、なんだよこれ!?」


「きゃぁぁぁ!?」


クラスの連中が騒いでいたせいか、俺は冷静だった。


(これがクラス転移ってやつか…)


こういう系統の小説を読んだ事のあった俺は内心嬉しかった。

正直何もない平凡な生活に飽き飽きしていたところだった。


そして、真っ白な景色からだんだんと色がついていく。

そろそろ異世界に着くのだろう。


俺はこの先にいるであろう、国王や王女を想像し今か今かと待ち侘びていたが転移が完了するとそこには国王や王女どころか、クラスの連中もいなくなっていた。

俺がいたのは床も壁も天井も石で覆われた通路の様なところだった。


(ここは…?あ、あれ?声が出ない…?)


いくら声を出そうと頑張っても声が出る事は無かった。

しかも体に違和感も感じており自分の体を確認してみたところ、骨だった。


(…は?)


誰であろうと俺と同じ反応をするだろう。

何たって瞬時に今の状況を理解できないからだ。


(いやいやいやいや、は?何で骨なわけ?俺だけハブられたの?人間でいる事も許されないとか…鬼畜の所業だよ…)


いつまでもこうしているわけにもいかず、とりあえず探索してみる。

しばらく歩いていると分岐点があり、その先に大きな空間があったりまるで蟻の巣にでもいるような気分だった。


そして、自分の他にもスケルトンがいた。

スケルトンだけじゃなくゴブリンやコボルトがいた。


俺はどうやらスケルトンには仲間認定されているらしいのだが、他の魔物達には敵として見られているようでゴブリンやコボルトに襲われたりした。


スケルトンと俺には明らかな違いがあった。

まずは身長差だ。


身長は明らかに俺の方が高い。

スケルトンは身長150cmなのに対し俺は180cmくらいあった。


他にも骨の質だ。

どう言う事かと言うと、スケルトンは骨にヒビが入っており今にも崩れそうなのだが、俺はヒビすら入っておらずむしろ金属光沢のような光沢があった。


そして、ステータスがある事も分かった。

しかし、ステータスは俺が思っていたのとはちょっと違った。



ーーーーーーーーーーーー


レベル:1

体力:200

魔力:150

攻撃力:50

防御力:250

魔法攻撃力:300

魔法防御力:300

精神力:200


ーーーーーーーーーーーー


これだけだった。

名前とか種族名とかスキル、称号や加護なんかがあると思ったのだが何回か確認しても出てこなかった。


(ちょっと期待はずれだが、レベル1にしては強い方?でよかったな)


この世界の基準がわからないから断言は出来ないが俺の予想としてはだいぶ強いんじゃないかと思っている。


(俺は物理より魔法の方が良いみたいだな…けど、魔法なんて使った事ないし)


俺はまず魔力を認識する事から始めた。

結構時間がかかると思われたが案外すんなりできた。


理由は多分魔物だから人間より魔力と深い関係にあるからだと思われる。


(やっぱりスケルトンで魔法を使うって言ったら黒魔法とか死霊魔法だよな)


俺は魔法の使い方など全く知らないから全てイメージの通りにした。

すると案外うまくいき問題なく魔法が使えるようになった。


そこからは俺は魔物に襲われたら迎撃し、レベルを上げる事にした。

ただ、ここにいる魔物は俺よりも遥かに弱く中々レベルは上がらなかった。


しばらくレベリングをしていると下へと続く階段を見つけた。

そして俺はここで確信した。


俺が今いるこの場所はダンジョンであると。

薄暗く迷路のような構造、それと下に続く階段、これはダンジョンの特徴だ。


俺はこの時一瞬躊躇ったが下に進む事に決めた。

下の階に着くと景色は変わらないが雰囲気がだいぶ変わっていた。


上の階よりも魔力が濃く一段階レベルが上がっているようだった。

しかし、それでも俺にとっては雑魚には変わりなくレベリングを続けていく。


俺はこの後も下へ下へと降りていった。

魔物の強さもどんどん強くなりいつしかレベルが50まで上がっていた。


ーーーーーーーーーーー


レベル:50

体力:2000

魔力:1500

攻撃力:500

防御力:2500

魔法攻撃力:3000

魔法防御力:3000

精神力:2000


ーーーーーーーーーーー


ここまでステータスが成長した。

結構強くなったがこのダンジョンの最下層が見える気配がしなかった。


(一体どこまで続いてるんだ?このダンジョン)


そしてまたしばらくレベリングしていると、階段を見つけ、下に降りるとそこには大きな扉が佇んでいた。


(なるほど…これがボス部屋か)


俺はこれから戦うであろう強敵を想像し、不気味にも笑みを溢すのだった。


(表情筋ないんだけどね!)



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