青空教室
雲の端の消え行く白を
馬鹿みたいに眺めている
濃くて大きな白色なんて
興味が無い
存在があるものが
延々と消えていくのを
どんな消え方だろうかと
題名を付けながら
楽しく見ているのだ
空の物事を
地上にもってくると
地上の物事も
同じように見てしまう癖が付く
どんな消え方だろうか
感情も倫理観も道徳も
1ミリも無い
ただの現象として観察するだけの
美しい世界に見える
目の下に隈のある人間を見れば
その後の空想を始めて
買った物が包丁であれば
新しい要素として
空想の中に練り込んでいく
あの存在の中にあっただろう
自分という形は
今は何処にあるのだろう
千切れた雲のように
ゆっくりと
端から消えていくのか
真ん中から消えて
爆散した模様になりながら
消えていくのか
分からない
空想は空想である
現実に居る人間から
違和感がもたらされたから
なんとなく
出来上がった空想でもある
心配とは別物の
纏っている空気から探知する
彼が他人に与えた自分である
あの包丁は
適切に使われるだろうか
誰にとって
とは問わないが