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「そんなの、ムリです!」 ~ソロアサシンやってたらトップランカーに誘われました~  作者: 高鳥瑞穂
九章 第四回公式大会

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9-7.本戦 一回戦第二試合 ニンカグライドVSジョイマンイカ以下

リーダー視点

『さあ一回戦第二試合、ジョイマン・イカ以下ペア対、ニンカ・グライドペアです!』

『でたなお騒がせカップル』

『二重の意味で話題のど真ん中野郎め、爆ぜろ』

『えー、あ、ニンカ・グライド両選手からメッセージ来ましたよ!』

『おー?なになに?』

『ニンカ選手より、"ちょっと黙れ"』

『wwwww』

『解説なんでむりでーすwww』

『グライド選手より、"その節は大変お騒がせしました"』

『くっそwww』

『まじそういうとこだぞイケメン野郎め!』

『イカさん華麗にバックアタック決めといて!』

『ジョイマン、自慢のバレットの見せ所だ!!』

『さて、何やら解説席の会話が不穏ですが……さあ、カウントダウンです!』



「グライドたち始まったね」


 待機ルームでチャンネルを開く。ぼけっとの二人の騒がしい解説が響いている。


「さすがに、本戦ではアレ(・・)はやらないか」

「まあ密集だからこそ効果があるみたいな面はあるからねー、お、グライドが突っ込むのか」


 ゴートコーチに乗ったニンカが普通にフィールドを逃げ回り、従魔召喚で呼び出されたイルカがフィールドを水浸しにしていく。

 グライドが大盾を構えてイカさんを受け、返しのカウンターを入れている。盾は雷雷木風は置いてきているようで、普通にガードアップのような気がする。


「普段ロイヤルガードだから、剣を持っていると違和感すらあるな」

「そういや神出鬼没仕様って戦車乗車中はどうなるんだっけ?」

「テレポートマーカーの設置は踏んだ(・・・)場所だから、乗車中は設置できない。神出鬼没自体は乗車中も使えて、車ごと転移だ」

「なるほど。まあ戦車で走り回りながらワープも設定できたら強すぎるか」

「そういうことだな。戦車を解除するとDPが無駄になり、自力で乗り降りするには隙が多い。足で走る場合は……ニンカの走りならバレットの餌だ。PvPで使えるかは微妙なラインだな」

「まあでもニンカをあんまり移動させないほうがいいのは事実だね。グライド任せていい?」

「任された。とりあえずは分断でいいか?」

「そうだね、いつも通り、俺が片方釘づけて、お前が倒す」


従魔解放(リリース)が決まった!イカ以下選手ダウンです!』

『ぐっどげええええむ!』

『予選でもこういう試合しろよまじでさあ!!!グッドゲーム!!!』


 話している間にゲームが決まった。従魔解放、走り回る従魔を爆発させるスキルだ。爆発後一定時間イリュージョンとサモンモンスターが使えなくなる。

 大会のフィニッシャーとしては強いからなー。警戒しておかないと。

 画面では4人が笑いながら握手を交わしフィールドから消える。

 うーん、平和。SNSでは「普通の勝負もできるんじゃねーか!」とおるが騒いでるけど、とにかく平和だ。求めていた傀儡師の戦いがここにある。


 第三試合、第四試合と勝負が続き、まあこっちが勝つだろうな、と思っていたほうがやはり勝つ。乱戦で勝ち残ったペアが、2on2でも強いかというと少し違うからなー。

 試合の最短は俺達の3分、一番長いところで15分といったところか。なななさんも卒なく勝って、試合時間は順次繰り上がっていき、どんどん消化されていく。


 そして始まった第七試合。

 ユーリン・あんこ大好きペア対、トラキチ・ボンレスハムペア。

 ユーリンさんはいつもベスト16くらいにいる大会常連で、普段はソードマンだ。今回は細剣で来ている。

 相方のあんこ大好きさんは前回の団体戦の時に活躍していたブラックマジシャンのはずだ。バレットの急速旋回がすごく上手だった記憶がある。

 ボンレスハム氏はサザンクロスには未登録の、旧トラ小屋サブリーダーだ。

 …………ハムさんの持ってる杖、何だ?装備も普段着てる星空シリーズじゃないな?


 カウントダウンが始まる。

 そしてユーリンさんが駆け出して……


「え、えええええええ?」

「なるほど、そう来たか……」


『『うっそだろおおおおぉぉおぉおおお!?!?!?!?』』


 解説席からぼけっと二人の声の揃った絶叫が響く。

 いやほんとに、嘘だろ?だってそれ(・・)……。大会登録したら大会終了までスキル振り直しはできなくなる、つまり最低でも1週間そんな(・・・)状態でプレイしてたって意味だぞ?



 画面の向こうではそんな絶叫をBGMに、ボンレスハムがとんでもない光を発して、爆ぜて消えた。



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