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幕間 エリシオンファンタジーオンライン 開発ディレクターインタビュー

再開します!

 ついに2周年!大人気VRMMORPG エリシオンファンタジーオンライン(以下EFO)の開発ディレクター、佐伯賢人さんにインタビュー!

 気になる「あの仕様」の正体は……?


 ――まずは自己紹介をお願いします。


 EFOの開発ディレクターを務めています、佐伯賢人です。


 ――佐伯さんはゲームの仕事を始めたきっかけは何だったんでしょうか?


 学生の頃からゲームが大好きで、まあずっとゲームばっかりやってて大学の単位落としかけるよくいるガキだったんですよ。

 当時遊んでいたゲームが、まあちょっとタイトルは控えるんですけど、ストーリーはめっちゃめちゃいいのに、戦闘システムとかUIとか……特にUI周りはとにかくクソで。

「もっといいUIを俺が作れば、こいつは名作になれたんじゃないか!?」って思ったんですよね。

 当時大学でプログラミングしていたのもあって、改造ロムを作ったんですよ。

 で、そうやって完成したゲームがですね……


 ――完成したゲームが?


 死ぬほど遊びにくかったんです。


 ――(爆笑)


 で、流石にひどすぎたので真面目にゲームUIとかの本を買って勉強しまして。

 再度作り直したらそれなりに遊びやすくて、楽しかったんですよね。

 この時の経験が楽しくて、「ゲームのUIを考える人になりたい」っていって就職しました。

 就活でもこのゲームUI改造の話はかなり興味をもって聞いてもらえましたね。

 ちなみにその改造ゲームを作った会社は不採用でした。


 ――不採用だったんだ(笑)


 経験としては最上だったと断言できますけど、たしかに勝手にゲーム改造して「僕の考えた最強のUI」作っちゃう新人と、元のUI作った人を一緒に仕事はさせられないよなと今なら思いますね(笑)


 ――確かに。

 入社してからはどんなお仕事をされていたんですか?


 入社後は開発チームに配属されて、最初の1年はゴリゴリプログラミングしてましたね。

 2年目くらいからぽつぽつ開発会議や設計の段階で口を出すようになって、ディレクター補佐的なことを経験しつつ、4年目だったかな?小さめのアプリゲームの開発ディレクターになりました。

 そこから関わるゲームの規模が少しずつ大きくなって、今回大型VRMMOのディレクターやってます。


 ――本当にゲーム一筋の経歴ですね。

 さて、EFOの話をしましょうか。EFOは最近あまりなかったストーリー型MMORPG※ですが、なぜこの形式にしようと思ったんでしょうか?

 ※ゲーム内に一定のストーリーが存在し、いつどのタイミングでゲームを開始してもメインストーリーはすべてクリアできる形式のRPGのこと。

 ※異世界型MMORPGと呼ばれる、NPCが内部で生活することにより世界が自然進行し、同じイベントには二度と出会えないタイプのRPGもある。(例:クリスタルシティオンラインなど)


 最近はMMOは異世界型、一人プレイゲームがストーリー型で棲み分けされてましたからね。

 ここを崩すのは正直ちょっと葛藤もあったんですが、一番はやはり、社会人がもっと遊びやすいようにしたい、というのが大きいです。

 異世界型は大規模イベントであっても終了してしまったらもう二度と出会えません。

 仕事が忙しくて1ヶ月ほどゲームと疎遠にしていたら、メインストーリーが信じられないくらい進行して所属していた王国が滅んだ、なんてのは割りと聞く話です。

 そうなってしまうともうこのプレイヤーは戻ってこないんですよね。世の中にMMOなんて沢山あるので、よほど思い入れが無い限りは別のゲームに行くでしょう。場合によってはゲームそのものを辞めてしまうことだってある。

 ストーリー型はプレイヤーの行動でストーリーが変化することはないので、世界に没入し、自分の手で道を切り開きたい若年プレイヤー達には物足りないかもしれませんが、私はゲームが好きな仲間がゲームをあきらめないでいい居場所も作りたかったんです。


 ――なるほど、最初からターゲット層は「ゲームが好きだけどリアルが少し忙しい人」なんですね。


 そうなります。

 もちろん若年層や時間のある人にも楽しんでもらえるよう色々工夫していますが、プレイ人口を見てもやはり20代後半~30代くらいがボリュームゾーンになりますね。


 ――開発や新規実装に関して、苦慮していることなどはありますか?


 週1~2回程度しかプレイしない人が置いていかれず、かつ週7日プレイしている人が楽しみ続けられるコンテンツ、というのは毎度かなり悩みますね。

 どちらも捨てたくない。どちらも楽しんでほしい。

 最近だと魔神ラフェルは「適切な攻略手段が見つかるまでのリトライ数が多い」タイプですね。

 やりこみ勢がめちゃめちゃトライして新規実装ボスを1,2週間かけて倒して、倒し方がわかっているボスを程々プレイの人が追いかけて倒すって流れを想定してます。


 ――いやあクリティカル無効※、とんでもないですよね。BBSとか阿鼻叫喚ですよ(笑)

 ※新規実装された「炎の魔神ラフェル」はクリティカル攻撃のダメージをすべて無効化する新特性を持っている。


 お褒めに預かり光栄です(笑)

 思ったより早く討伐第一号が発表されましたけど、クリア動画見た時は私も笑ってしまいました。あれ真似できる人は中々いないでしょう(笑)


 ――開発陣もクリア動画とかは見ているんですね。


 ある程度絞ってですが、見ています。上位ランカーの動画は全て見ていると思いますよ。プレイヤーログを見るのとはまた違った楽しさがありますね。


 ――あのクリア※は開発側が想定したものではなかったんですか?

 ※上位ランカーギルド「サザンクロス」が公開した「炎の魔神ラフェル」の攻略方法は、アサシンがすごい勢いで転がりながら敵の攻撃を避け続けるいわゆる避けタンク戦法だった。


 避けタンクは想定していましたよ。いや想定した中で一番奇抜なアイデアではあったんですが、想定はしていました。イカサマダイスを使うことは想定外でした。なるほどと思いましたね。

 後追いクリアはあまり来ていないので、もうちょっとクリアしやすいやり方が見つかるまではもう少し時間がかかるかもしれないですね。


 ――今回のボスと言えば、短剣の新仕様※が発見されましたが……あれはバグなんでしょうか?多用してもいいのか、SNSでは議論になっていますが。

 ※短剣装備時、ジャンプ中に下に攻撃すると少しだけ滞空時間が延びる小技が発見された


 仕様です。最初期から実装されています。

 というか今まで見つかってなかったことの方がちょっと驚きましたね……。

 これはプロデューサーからGOが出たので公開するんですが、EFOにはシークレット仕様がいくつか存在しています。

 いちばん有名なのは盾のジャストガードが本当にぴったりジャストでガードできた場合、ダメージカット率が0.5%上昇します。

 BBSでは「ジャスガクリティカル」って呼ばれてたはずですね。


 ――2年越しの新事実……!

 ジャスガクリティカル、確かにありましたね。盾持ち掲示板で一時期話題になっていましたが、めっちゃめちゃ難しいと噂で。


 はい、盾はめっちゃめちゃ難しいです。

 簡単な動作であまり強くない効果か、めちゃめちゃ難しいそれなりに強い効果か、という感じで実装されています。

 どの武器にも最低一つ、こういったシークレット仕様が存在しています。まあ開発のお遊びですんで、発見しなくても全ストーリー、全ボスはクリアできますから。暇な人は探してください(笑)


 ――無茶振りされた(笑)

 えーでは、EFOプレイヤーたちになにかコメントをお願いします。


 EFOはこれからも沢山イベントやストーリーを公開していきます。

 いつでも好きなときに、遊びに来てください。


次回から2章です。

2章完結まで書き終わってるので、毎日投稿です。

よろしくお願いします。

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[一言] 懐かしい!と思いつつ新章開始嬉しいです! 更新楽しみにしてます
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