表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化準備中】「そんなの、ムリです!」 ~ソロアサシンやってたらトップランカーに誘われました~  作者: 高鳥瑞穂
三十章 二度目のバレンタイン

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

384/398

30-2.枕元のぬいぐるみ

『でもさー、するなら今じゃん?』


 部屋で一人、熱い頬を抑えて言葉を反芻する。


 ――――そんなことは、分かっているのだ。


 リーダーさんは、ギルドと同時に、配信そのものもとても大事にしている。

 コメント拾いも、リスナーとの交流も、同じくらいの規模の配信者と比べるととても多い。


 彼が大切にしているものに、できるだけ誠実に向き合いたい。

 何かあって後から色々起こるより、先に色々と決めてしまったほうが間違いなく良い結果になる。


 周囲が気を使ってくれていることも分かっている。

 少なくとも悪くは思われていないことも分かっている。

 少なからず私を見てくれていると、多少は自惚れている。


 だけど。


「…………怖い」


 休暇旅行では私にだけ来たらしい返信。

 お土産で私にだけついていたストラップ。

 夜道を歩く時には皆さんの輪から抜けて送ってくれて。

 プレゼントには毎回、ゲームだけれどアクセサリーをくれて。


 もしかしたら私にだけそうしてくれているのかもしれない。

 そう思ったら、胸が締め付けられるほど嬉しくて。


 でももしかしたら、私以外にもそうなのかもしれない。

 そう思ったら、お腹の底が締め付けられるほど怖くて。


「…………怖いなあ」


 鞄からシーサーストラップを解く。

 枕元のクマのぬいぐるみの腕に一つずつぶら下げて、にぎにぎと握りしめながら、クマのお腹に顔を埋めた。


「やるならたしかに今なんだよ。それはね、分かってるの」


 ぽつぽつとクマに向けて喋る。

 うんと小さな頃からの、弱音を吐くときのくせだ。


「やっぱり、バレンタインかなぁ……」


 だめだったときに、お互い気持ちの誤魔化しがきくのは、やはりそこだとは思う。

 去年はゲームで渡してさらっと流れてしまったけれど……。

 いやまあ、去年は去年で結果的にギルドメンバー全員に挨拶ができたので、アレで良かったとは思っている。お陰で一年間楽しく過ごせた。


「チョコレート……」


 甘い物はあまり食べないとおっしゃっていた。

 量は多くないほうがいいはずで。というかそもそもどうやって渡せばいいんだろうか。


 頭が爆発しそうで、とりあえずクマのお腹におでこをぐりぐりと押し付けた。



実は1-4からいるぬいぐるみ君。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
いけー!がんばれー!! 相手の恋愛偏差値多分小学生レベルだからセリスちゃんが行くしかないぞー!! バレンタインと大会が楽しみすぎて爆発しそうです。展開が楽しすぎる。
ぬいぐるみ、初出演が4話(1-4)。その次が365話(28-9)。 全然記憶に残ってなかったから全話回して検索してしまった。
リアルで渡せっ! と思ってますが、リーダーたちのお引っ越し、そろそろでしょうか…。 ふだんはここまでのじれじれはじれったくなりますが、セリスちゃんが可愛すぎますよね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ