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「そんなの、ムリです!」 ~ソロアサシンやってたらトップランカーに誘われました~  作者: 高鳥瑞穂
四章 ふたりの遊び人

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4-3.遊び人って地雷職

匿名希望ちゃん視点

「それにしても」

「ん?」

「遊び人、ほんっとうに開発が遊びで作ったような職業ですよね」


 命中率が低かったりデメリットが大きかったりするロマン砲ばかりなこともさることながら、何と言っても


「技名がな……」

「わざわざルビ振ってある技って、遊び人以外だと奥義系だけですよね」

「作ってて楽しくなっちゃったんだろーなーってのは感じるよね。使う方のことをもう少しだけ考えてほしかったけど」

「パーティ組んでると技名言わないって選択肢はないですもんねぇ」

「マジシャンのバレット技くらいわかり易けりゃね、言わないでも連携できるけど。遊び人でそれやったらヒャクパー事故る」


 細剣士になるべく育てているスキルに目を落とす。


 刺突撃(トゥシュげき)


 前移動しながら細剣を突き刺す基礎技だ。この技のツリーの先に強いスキルがいるので、とりあえずレベルマックスまでは上げないといけない。


 細剣らしいスキルだが、名前は普通に「しとつげき」とか、あるいは単に「とつげき」じゃだめだったのか。

 言うたびに舌噛みそうになるんだけど。

 いや舌噛んでも思念発動判定に成功してれば発動はしますけどね?そういう問題じゃなくてね?


「ニンカさんのイリュージョンはどうです?」

「クソ」

「やっぱり?」

「この仕様で行きたいですって言ったやつとこの仕様でOKって決めたやつ全員そこに並べぶっ飛ばしてやる、みたいな気持ちになれる」


 幻獣召喚(イリュージョン)は、炎と水と雷の幻獣を召喚して、召喚した幻獣が一定時間経つか一定ダメージを食らうまで自律行動して敵を殴ってくれるんだけど、どの幻獣が出るかはわからないとかいう良くわからないスキルだ。

 ちなみに炎と水と雷の幻獣がそれぞれ松竹梅と3種類用意されていて、消費MPは同じなのに性能も何もかも雲泥の差という。


「百歩……いや千歩……月くらいまで譲って、松竹梅どれが出るかわからない、は許容するんだけどさ」

「あ、そこは許容できるんですね」

「月まで譲ってっつってんだろでもそれ以上にどの属性が出るかわからないがマジクソすぎて前提スキルじゃなかったら一回も使わねー」

「さっき、岩食いの大巨人に雷虎出てましたもんね……」


 岩食いの大巨人は、雷無効である。


「本当はさ」

「はい」

「次の最高時給は人魚なんだけどさ」

「存じております」

水吸収(・・・)のとこはぜってー行けないんで、そこは勘弁な」

「分かってます、大丈夫です」


 荒れ狂う人魚の岩礁。出てくる敵が全員雷弱点、炎半減、水吸収というわかりやすいダンジョンだ。

 適正レベルは140だが、水耐性装備と雷属性武器があれば120くらいから周回可能という、サブキャラ育成御用達ダンジョンだ。

 今回は使えないけどね。


「だいたいイリュージョンのクールタイム無駄になげーんだよ」

「スキル熟練度、基本的に使用回数依存ですもんねぇ」

「刺突はあとどんくらいで溜まりそう?」

「さっきレベル8になったんで、もうちょいかかります」

「あーでもそろそろレベルマ見えてきたね」


 いやーしかし。


「すっごい勢いでレベル上がっててビビりますね……」

「特大ブースター使って金殴りすりゃこんなもんっしょ」


 私のレベルは、既に110にさしかかろうとしていた。


「ここ適正115でしたっけ、あと5周やって、次どこ行きますか?」

「あーどうすっかな、いつもは人魚だったから…

 あんたが突で、こっちが属性ランダム魔斬だから……うーん……最悪イリュージョンのレベル上げは後回しにして人魚行くけど……」


 休憩がてら座り込んだ木の上で、ニンカさんがああでもないこうでもないとウィンドウをいじっている。


 私もおすすめレベリングページを眺めるが、どうにもピンとこない。

 というかサブで人魚が倒せないことは想定されてないんだよな。メインキャラだったらこのあたりはストーリーでレベル上げするし。


「あ、」

「はい」

「ローム行こうぜ」






 適正レベルとは?



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― 新着の感想 ―
適正レベルはぶん投げる物(過激派) VRじゃないけど、適正より上の敵に適正ちょい下になるようにIL(ItemLevel:装備のレベル)調整して、遊んでたりしたなぁ
感想一覧
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