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第0録 「始めるを押しただけなのに死にました」

          「異世界転生」



 「魔法」 「モンスター」 「ダンジョン」 「奇跡」


 そして_______揺るぎない絶対的な「絆」で紡がれる


 仲間たちとの「冒険録」


 まだ見ぬ未知なる世界に 人々は夢を見る

 

 

 _____________________________________________



 「あれ?俺こんなアプリ入れたっけ?」

 

 初めはなんの違和感もなかった 


 日課のデイクエの消化とSNS巡りが終わり


 何気なくスマホを操作していたときに

 

 そのアプリはホームに元からあったかのようにそこに

 表示はれていた


 アプリの名前は「異世界転生」とだけ


 「事前登録してたアプリか? まぁやってみるか」


 『異世界転生ヲ開始シマス。一度始マルト

   途中デ止メル事ハ出来マセンガヨロシイデスカ?』


 アプリを開くと同時に音声案内がいきなり始まった


 若い女性の声ながら無機質に喋っている


 (びっくりさせんなよ…)


 いきなりの音声に少し驚きながらも【始める】を押す


 このたった一回のタップで俺の人生は大きく

 

 変化していくとも知らずに……


 5分ほど待ち続けると ダウンロードガ終ワリマシタ と


 画面には表示されていた。


 それはものの5秒ほどで勝手に閉じ、また音声が流れる。


 『コノ度ハ異世界転生ヲ選ンデ頂キ誠ニアリガトウ

   ゴザイマス。』

 

 『ヒイテハ、キャラクターヲ作成シテクダサイ

   ソレデハ、キャラクターノ作成画面ニ移リマス』


 音声がそう伝えるとスマホの画面が切り替わっていく


 『マズハ種族ヲオ選ビ下サイ』


 スマホの画面には4つの種族が表示されていた。


   【人族】 【魔族】 【獣族】 【霊族】


 それぞれの種族には簡易的な説明と


 代表的なクラスの例が表示されている


 「王道なら人属…魔族も捨てがたいな…

   この霊属ってのは他のゲームじゃあまり見ないな…」


 10分ほど迷ってから人属を選択する。


 『一度種族ヲ選択スルト変更出来マセンガ

   ヨロシイデショウカ』


 その案内にさらに迷ったが[はい]を押す


 『ソレデハ人属デキャラクター作成ヲ行イマス』


 人属は4種属の中で最も数が多く、同種族間での繋がりが


 強い。しかし個での強さは高くない。と説明には書いて

 あった。


 『キャラクターノ ステータス値ヲ決メマス  

   人差シ指ヲ マークノ場所ニノセテクダサイ』


 指を置く!? 少し不審に思いながらも指示に従う


 データヲダウンロードシテイマス と画面に表示それ


 数秒後、画面にはステータスが数字で表示されたキャラ

 クターが表示されていた。


 【種族】人属 【名前】未入力 【クラス】未入力


 【力】18 【魔力】3 【器用】29 【素早さ】21


【知力】17 【運】25 【信仰】5 【抗力】99


ステータス自由値 60


見慣れたステータスもあれば【抗力】?

 

 説明を見ようにも ステータスガマックスデス としか

 

 分からない事は後回しにしつつ自由値を振っていく。


 どのステータスにも自由に好きなだけ触れるようで


 ここでも再度迷い始める。

 

 脳内で自問自答する。 


 (やはり男なのだから力か…)(いや異世界といえば魔力


だろう) (素早さや知力も意外と重要かも)


 そうこうしているうちにキャラクターの作成から1時間


 が経とうとしていた。


 (少し休憩にするか)


 そう考えつつスマホの画面を閉じ…


 (なんだよこれ!)


 ホームボタンを押そうが、電源ボタンを押そうが


 電源を落とそうとしようが、反応しない

 

 正確には キャラクター作成を止めようとする行為に


 一切スマホが反応しない


 画面には キャラクターヲ作成シテクダサイ 


 と警告文字が表示されているだけだった。


 (もしかしてウイルスか…)


 そう考えながらもしぶしぶ警告に従い


 キャラクター作成を続ける。


 とりあえずながらもステータスを振りクラスを選択する


 【種族】人間 【名前】弦中つるなか 仁志ひとし


 【クラス】探掘者 【LV.】1 【スキル】探知


 【力】48 【魔力】3 【器用】29 【素早さ】41


【知力】27 【運】35 【信仰】5 【抗力】99


 職業は王道の戦士や勇者ではなくあえての探掘者だ


 便利な探知スキルに冒険向きの修得スキル。


 種族と違ってクラスは後からでも自由に変えれるので

 

 序盤で役に立つスキルを持った探掘者を選んだ。


 (まぁこんなもんか…作成っと)


 『キャラクターヲ作成シマス。完了マデ オ待チ下サイ』


 音声がそういうと待ち時間が表示される。


 (待ち時間はっと…24時間!?)


 ダウンロード中のバーの上には24時間と間違いなく 

 表示されている。


 (スマホはダウンロード画面から変わらず 

    ホームに戻る事も閉じる事も出来ないし)


 「まいったな…こりゃ…」


 途方に暮れながららも少し期待感が湧いてくる。


 (24時間も待たせるってことは広大なワールドがあったり

  クエストもたくさんあんのかな)


 ダウンロードが終わったら先ず何をやろうかな、などと


 前向きに考える。


 「今日はもう寝るか…」


 部屋の電気を消しベッドに入る キャラクターの作成で


 案外疲れていたのかすぐに意識が遠のいていく…


 


 窓から入る太陽の光で目が覚める


 「もう…朝かぁ…」


 背伸びをしながら時計に目を向ける。


 時計の針は11時を回ろうとしていた。


 じわじわと遅刻の文字が脳裏に浮かんでくる。


 「やべぇって! これ以上遅刻したら留年だ!」


 バタバタと学校への準備をしながらパンを咥え


 家を出る。


 キキィィィィ と車の急ブレーキ音が聞こえる。


 「うわぁぁぁ」


 危なかった… 既の所で避けれて助かった…


 「危ねぇだろ!突然出てくんじゃねえよ!」


 運転手はそう言いながら去っていく。


 まだ心臓がバクバクいっているのが聞こえる。


 安全に気をつけながら学校に向かう。


 「危ない!」


 真上から声がいきなり聞こえると同時に


 ガシャンと音を立て目の前で花瓶が割れる。


 額から冷や汗が流れてくるのが分かる。


 「大丈夫!? お兄さん!」


 おそらくは花瓶の持ち主であろう女性が声をかけてくる


 「は、はい!大丈夫です!、俺急いでるんで!」


 そう言いつつ走り去る。


 やばいやばい何かがやばい…言い表せないなにかが


 心を覆っていく。


 とりあえず学校にさえつけばと考えつつ走り続ける。


 「死ねヤァァァァァ」


 後ろから叫び声が聞こえる。


 振り返ると包丁を持った男がこっちに向かってきている。


 体勢を整え、包丁を持っている腕を蹴飛ばし


 男を抑え込む。空手をやっていてよかった。


 「何なんだよ!お前!何なんだよ!」


 俺はつい怒鳴り声を上げてしまう、、、


 「ひぇぇ、す、すいません! 誰でもよかったんです!」


 「なら俺じゃなくて他のやつを襲え!」


 もはや俺自身でさえ俺が何を言っているか分からない。


 「えぇ… は、はい。 気をつけます」


 男を放し、念のため包丁を折る


 ヒッ という男の怯えた声が聞こえたが気にしない。


 学校へと向かう。


 5分ほど走り学校の正門にたどり着く。


 今日はいつもより疲れた…学校に着くだけでヘトヘトだ…


 そう考えながら学校に入ろうとすると…

 

 「危なぁぁぁぁぁい!」 


 後ろを振りむこうとしたときに全身に衝撃が走る。


 なにが起きたか分からなかった。


 至る所から悲鳴が聞こえてくる。


 数秒後何が起きたか理解した。


 トラックが俺にぶつかってきたのだ。


 俺は……ここで死ぬのだと感じ取る。


 傷一つなく、正門前で佇む。


 何が起こっているか分からなかった。


 トラックが突っ込んだのにもかかわらず無傷で


 佇む俺に対して人々が怯えた声を上げる。


 ものすごく痛い…超痛い…まじで痛い…


 怪我や傷はないものの全身にはものすごい

 痛みが走り続けている。


 そんな中頭の中に直接声が聞こえてくる。


 (なんで!トラックに轢かれても!生きてるんですか!

   早く死んでこっちにきてください!)


 そんな声がすると同時に目の前がふと暗くなる。


 意識が…遠のいていく… あぁ…死ぬってこんな感じな

  の… かな…





 目が覚めるとそこには美しい、それは美しく神々しい


 お姉さんが椅子に座り怒っていた。


 

作者の柴崎千里です。

初めての小説投稿なので不安でいっぱいです。

遅筆ながら頑張りますので応援お願い致します!


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