魔女の88日目
朝起きるとディルが......!(2回目)
......はぁ。
『我が触れたものよ。家の外に追い出せ』
隣で寝ていたディルを魔法で外にそのままの位置で出しました。要は2階の布団で寝ている状態のまま外に放り出されたので......その後は自然と落ちて行くと言うわけです。
ドーン!
あ、落ちましたね。
「痛っっっっっった!」
「そりゃ痛いでしょうね。ここ2階だよ」
私は窓を開けてディルをからかう様に馬鹿にしました。さて、朝食でも食べましょうか。
居間に移動しディルを家の中に入れ、朝食の準備をします。今日は流石にディルの朝食は抜きですよ。流石に2回連続は無いでしょ......
「えー、朝食くれないんですか~」
「当たり前でしょ。自分のした事を胸に手当てて考えてみ」
「まぁ、当てなくても分かりますよ......仕方ないですね。最終手段を使いますか」
何か面白い事をするのかと思えば、紙とペンを持ってきてなんかを書き始めました。暫くして、ディルの手が止まり一言呟きました。
『満腹』
特に変化は無く、こちらとしては何をしたのか分からないんですが、まぁこれが彼女の魔法の使い方なんですよね。紙に魔法陣を書いて一言言うだけ。至って簡単に見えますが魔法陣が魔法一つ一つ違うのでかなり難易度が高いんですよね。
「便利ね。その魔法の使い方」
「シュロシルに比べたらかなり大変だよ」
「そうだろうね~私は詠唱だからね」
「魔法陣の分体力が削れなくていいんだけどね」
「魔法陣か詠唱でメリットとデメリットが逆なのが面白いよね」
詠唱。つまり私の魔法の使い方ですね。メリットとしてはすぐに魔法が使えること、デメリットは魔法の強さに応じて体力が消耗する事。
逆に魔法陣のメリットは魔法を使っても体力が消耗しない事。デメリットは魔法を使うのに時間が必要。強い魔法ほど、魔法陣が難しくなる。
どっちを選ぶかはその人次第ですが、私は魔法陣を覚えるのが面倒だったので詠唱にしました。
まぁそれはいいとして、朝食も食べ終わったので家事でもしましょうか。ディルには食器洗いをして貰いましょうか。何も食べて無いですが......
家事が終わったら何をしましょうかね。昨日は料理しましたけど。今日も料理しますか?それは流石になしですよね......別に何もしなくていいんですよね。軽く雑談でもしましょうかね。
家事が終わり、ディルにお茶を出して座る。
「今日の予定は特に無いけど、なんかある?」
「いや~特に無いかな」
「それで、ディルはいつになったら帰るのさ」
「明日、シュロシルがバイトで街に行くでしょ!だからついて行って、明後日ぐらいかな」
「なんでバイトの日知ってるの......?」
「そりゃ~ね~。一匹の子猫さんがね」
「あの猫か」
エルエネ......今度会ったらマジで許さん......
まぁ明日はそれでもいいかもしれませんが今日はどうしましょうかね。
「別になんもしなくていいでしょ~雑談しよ。久しぶりなんだから話す事沢山あるでしょ」
「久しぶりだけどもう話尽くしたと思うんだけどね」
「いやいや、まだシュロシルがレアティアに行った時の事聞いてないよ」
「......エルエネか」
「正解♪」
その後はレアティアに行った話やバイトの話などをして時間を潰しました。
オルウルが帰って来て、晩御飯を作る準備を始めました。昨日はディルが作ったハンバーグなんで、今日は私が昨日とは違うアレンジをしたハンバーグを作ってみましょうかね。
少しして、出来上がりオルウルにご飯を上げて私たちも食べはじめます。
「......っ!なにこれ!昨日とは全く違う味じゃん!」
「そりゃそうでしょ。味付け変えたんだもん」
「なんでこんなに美味しくできるの......」
「毎日作るからこそだよ」
「頑張ります......」
食べ終わった後は先にディルを風呂に行かせて、その間に食器を洗ってしまいます。この交代制いいですね。エルエネじゃできませんでしたからね。
ディルが上がってきたら私が入りましょうかね。上がってきたら日記を書くんですが、今日は何を書けばいいんですかね。
『今日も起きたらディルが隣で寝ていた。そして午後は色々な話をした』
明日はバイトなので早めに寝るとしましょうかね。ディルも一緒に来るみたいなので箒に乗せて行きましょうかね。新しい箒での2人乗りは初めてなので緊張しますね。
「ディル。明日早いからね」
「わかったよ~おやすみ」
「おやすみ。部屋には入ってこないでね」
「分かってる分かってるって」
本当に大丈夫なんでしょうか......まぁ3度目は流石に無いでしょう......
それではおやすみなさい。また明日。
見ていただきありがとうございます。
もう温かくなってきましたね。どうも作者です。自転車も使える時期になってきて、そろそろ花見なんかも良さそうですね。オルニアでは花見ができるのでしょうか......
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