魔女の360日目
......私が今なぜ宿に居るのか。しかもオルウルは居らず私だけがベッドの上で寝ていた。昨日の記憶はステージの上で魔法を使ったぐらいまでしか覚えていない。その後私はどうしたのか。オルウルに聞いた方がよさそうですね。まずは探しますか。
部屋を出て宿の1階に食堂があったので行ってみるとオルウルが朝食を食べていた。宿がバイキング制だったのでパンを取った後オルウルの席まで行った。
「おはよオルウル」
「あ、気が付いた?おはよ~」
オルウルと朝食を食べること自体が久しぶりな気がする。いつもは先に食べてしまうので一緒に食べる機会がない。こういう外出中の時ぐらいだ。
「ねぇオルウル。昨日私どうしてた?倒れた?」
「うーんとね。ステージから降りてきて私の所に来たと思ったら急に寝始めた。だから最寄りの宿探して入った感じかな?」
「なんでだろう?全く記憶にないんだよな......」
私はこれから!って時に倒れたんですね。魔法の使い過ぎでしょうかね?それとも......?
「まぁ、普通に考えたら魔法の使い過ぎか、純粋な飲みすぎ。けれどどちらでもないと言えば俺ら以外居ないよな」
「そうだね~。可能性を考えたら無いだろうね」
知ってる声が私の真後ろで聞こえた。この2人とは今年になって知り合って、そして仲良くなった。そんな2人がここに居るはずもないのに、全く同じ声の2人が後ろに座っていた。
「えーっと......何したの?トレース、ティグリス」
後ろを振り向くと確かにトレースとティグリスだった。アルエファとレイレアナさんと同じで最後だから会いに来たんでしょうかね?それとも純粋にクリスマスを見に来たんですかね。
「どちらも当たり」
「え?」
「今シュロシルが心の中で考えてたこと」
「え......怖いんだけど」
「あー悪いなうちのトレースが。こいつ『王心』って技持ってるんだよ。相手の心を読む技だ。それで?何があってるって?」
「シュロシルがなんで私達がここに居るのか知りたがってたからさ」
「......」
何も言えなかった。寧ろもう喋らなくてもいいのかと思うほどだった。
「まぁそう固くなるなよ。明日にはシュロシルの家に行って遊ぶから覚悟しとけよ」
「え、本当に迷惑なんだけど......」
「大丈夫だ。2日ぐら滞在するだけだ。そこからは俺らも予定があるから」
「本当に自分勝手な人達ね」
「そうじゃなきゃこの世界も私の好きなように作ってないよ」
「それもそうだね」
そう言ってトレース達はメルクアースを呼んでどこかに行った。明日には帰りましょうかね。今日はアンラウでゆっくりしましょうか。オルウルとアンラウを軽く回って宿に戻った。屋台などは全部仕舞われていて特に面白味は無くなっていた。
今年も残り4日となった。2日泊まるという事は残り2日は自由ですね。
じゃあ今日はおやすみなさい。また明日......トレース達が家に居ると思うと寝れるかな......
見ていただきありがとうございます!
残り4日!
360日目......ですよ。よくやったと褒めたいぐらいには嬉しいです......あと4日!気を抜かずに行くぞ!!!!!
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