魔女の359日目
メリークリスマ。というわけでおはようございます。外は天気が良く絶好のクリスマス日和ですね。オルウルは昨日から楽しみにしていたので居間に行ったらすぐに喰い付いてきそうですね。
「おはよ」
「お!は!よ!」
やっぱり。と思いながら私はいつもの椅子に座り朝食を食べ始めた。部屋は既に掃除したかのように綺麗でオルウルの準備は全て終わっていた。いやいや。相当楽しみにしてますねこの子。
「夜行くつもりだったけど、昼間には行こうか」
「うん!」
夜になるとイルミネーションが綺麗でその時間に合わせていくつもりだったが、オルウルが今にも走っていきそうなテンションだったので予定を変更します。イベント自体はアンラウ全体と言っていいほど大きくやっていて、それの中心が噴水の場所です。私はまずそこに向かって噴水ショーをしたりして夜になったら雪を降らせる。それ以外は私も楽しみますよ。
そもそもクリスマスって何の行事なのか......ただ楽しむだけの行事になっていますが、トレースが決めたみたいでそれ以外には特に情報は無かった。アルエファなら知ってるかもしれないが、今年はもう会えないだろう。
朝食を食べて準備を終わらせて家を出た。その時しっかりと戸締りを確認した後箒に乗ってアンラウに向かった。最悪今日は帰ってこない可能性もある。屋台などあってお酒など買えるので絶対に酔い潰れると思うんですよね。メルクアースでもいいですが......まぁ泊まるって言うのも一つの手なので、そっちを今回は使います。
門まで行くと既に装飾が施されていた。門を囲うようにライトがあり、夜になったら付くのだろう。内側も同じ構造をしていた。最も、中はイルミネーションで埋め尽くされていた。夜になったらさぞかしきれいだろう。
「おはようございます」
「おはよユノライさん。今日は楽しみにしてるよ」
「そんなに期待しないでください。ただ雪が降ってくるだけですよ」
「街のみんなはそれを楽しみにしてるのよ」
雪を降らせると事前にマーシャレイに言ってあったので特に禁止はされてなかった。基本的に街中で魔法を使うのは禁止されてますからね。
ライトアップまで時間があったので軽く屋台を見回りながら酒を買ったり摘まめるものを買って噴水を目指した。アンラウ自体広いのでどこに行っても別の屋台があった。
そして辺りは真っ暗になり、ライトアップされかなり綺麗になった。暗かった路地裏、普段暗かった場所が明るくなりそれはまだ昼かの様に感じれるぐらい明るかった。そして私の出番ですね。噴水の近くのベンチでオルウルと座っていた時、目の前でやっているイベントに私の名前が呼ばれた。
行ってみると全員の前で魔法を使うらしいです。私は自分で勝手にやると言ったんですけどね......
「それでは!これより眠りの魔女ユノライ・シュロシル様より魔法が使われます!今回の魔法は皆さんご存知の通り『雪を降らせる魔法』です!深々と降る雪をどうぞお楽しみください。それではお願いします」
司会者がそう言うとマイクを渡してきた。そしてその人はステージから降りて私1人になった。ここからはアドリブでどうにかしろと......無茶ぶりもいい所ですね。
「本日はお集まりいただきありがとうございます。先ほど言ったように雪を降らせる魔法です。どうぞお楽しみください『雪よ。綺麗に舞い散れ』」
するとゆっくりと雪が降り始めた。今日は天気が晴れと雪の予報は一切無かった。それでも魔法で雪を降らせた。それもみんなが嫌だと思わない程度の雪。ライトの光で雪が反射してそれもまた綺麗に見える。そんな雪が降り始めた。
「この雪は明日の朝まで続きます。それでは皆さんこの後も楽しみましょう。メリークリスマ」
見ていただきありがとうございます!
残り6日!
ハードスケジュールの内容が全て終わりやっと一息付こうと思った矢先、明日以降30日までバイトが入っていた作者です。今年は大晦日まで物凄く忙しそうです......
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