魔女の342日目
「まーだ起きないの~?」
「ん......」
「あ、やっと起きた」
オルウルがずっと私の体を揺すっていた。また私は起きなかったのだろうか。でも1日程度だろう。今回は夢の内容もしっかりと覚えていた。
「ごめん。心配かけたしょ」
「心配したよ!2日間も寝てるんだから!」
「え?」
オルウルの口から2日と言う言葉を聞いて唖然とした。あの夢で2日間寝ていたとは思えないほど眠っていたのだ。
2日と言うと今日はソアダー(土曜日)になるんですかね?という事は昨日バイトですけど、また行ってませんね......最近行かな過ぎてそろそろクビになったりしませんかね。どんなに優しくてもそろそろ限界な気がするんですよね。
「ほら、晩御飯だけど食べるよ」
「......今何時?」
「ガイ(16時)」
ほぼ3日間眠っていたのと変わらないほど眠っていたらしい。この体どうにかできませんかね。この眠りの魔女なのに眠りに対して制御できないのはどうかと思うんですけど......
オルウルと一緒に居間に行き晩御飯と言う名の朝食を食べた。お腹は特に空いてなかった。2日間寝ていた割には特に体に支障は無かった。これが魔女の恩恵と言うやつでしょうかね?特に嬉しくも無いですけど......
「オルウル。バイトクビになったらごめんね」
「なんで急に?」
「昨日行ってないし、最近無断欠勤多かったから流石にね......」
「ああ、そのことね。門番さん優しく許してくれたよ」
「へぇ~門番さんが......え?」
恰もアンラウに行って門番さんと話して来たかのような言い方ですが、歩いて行ったら相当時間かかりますし、行く用事でもあったんですかね?
「あ、えっとね。昨日起きなかったからメルクアースに連れて行ってもらって代わりに出たんだよ」
「え。ありがと......」
オルウルは最初から頭がいいと思っていましたが、ここまでとは......毎回オルウルの頭の良さには驚かされている気がしますが、今回は本当に驚きましたね。そして同時に感謝の気持ちで一杯でした。
「その代わりと言っちゃなんだけど......ね?」
オルウルは後ろを指さしながら言った。私は指先の方向を見るとメルクアースが目の前に居た。さっきオルウルがメルクアースと言った言葉に対して反応でもしたのか......
「代金はシュロシルとの事だったので徴収しに来ました」
「......なるほどね」
「まぁ今回は免除でいいですよ。オルウルの優しさを仇にしないようにね」
「気前はいいのね。ありがと」
メルクアースはそのまま帰っていった。オルウルは疲れていたのか晩御飯を食べると風呂に入って自分の部屋にすぐに向かった。オルウルには感謝以外言葉が無いですね。今度何か買ってあげましょうか。
さて、私も寝ますかね......寝れるのであれば......寝たとしても違う世界には行きたくないですが......大丈夫ですよね......
それではおやすみなさい。また明日。
見ていただきありがとうございます!
残り22日!
一瞬で辺り一面が雪景色になった作者です。本当に一瞬で積もりましたね。そして部屋が異様に寒いです。本格的に冬が始まりましたね......
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