魔女の328日目
「うーん。下がらないな......」
「何してるの......」
「あ、起こしちゃった?」
オルウルが勝手に私の体温を測ってました。心配なのはわかりますけど、強引すぎませんか?
「それで、何度だったの?」
「38度3」
「下がってはいるんだね」
「どの体温で言ってるのさ。寝なさい」
流石に2日連続で寝るのは眠りの魔女でも難しいことですよ。なんせ私全然辛くないんですよ。これだけ高熱が出ている割には全くと言っていいほど平気なんですよね。やっぱり診てもらった方がいいかな。
「オルウル。薬入れてる棚分かる?そこから解熱剤取ってきてくれる?」
「なんとなくわかる。ちょっと待ってて」
これで寝てみてダメならあの人ですかね。まぁ私あの人苦手なのであまり関わりたくは無いんですが、アンラウまで行くのもどうかと思うので、仕方なく呼ぶしかないですよね。一応薬剤師の資格持ってたはずですし......
「シュロシル~棚は分かったけど、解熱剤は無かったよ」
「......はぁ。分かった。とある人呼ぶから出迎える準備だけしといて」
「?分かった」
まぁ緊急事態なので良しとしましょうかね。1日で終わってくれたらいいんですけど......
「あ、すいません。シュロシルです。お久しぶりです。昨日から38度を超える高熱が出てるのでちょっと来てくれませんかね。解熱剤も無かったのでそれもお願いします。はい。お待ちしてます」
電話を切った直後だった。コンコンとドアを叩く音が聞こえた。この速さで来るとは魔女ですか。って思うと思いますが、違うんですよね。
「ただいまお迎えに上がりました!メイクリット・スエールと申します!ユノライ・シュロシルはどちらでしょうか!」
「あ、こちらです。どうぞお上がりください」
「では、失礼します!」
オルウルが私の部屋に案内している音が聞こえる。一瞬で終わってくれればいいんですけど。
「大丈夫ですか!!??」
「あーはい。スエールさん。あなたが着た瞬間治りました。帰っていただけますか?」
「いえ、見た感じただの高熱です!2、3日寝れば治ると思いますよ!これ、シュロシルさんが言ってた解熱剤です!3か月分用意してきました!」
「あ、はい。ありがと......」
「他の症状は特にないと思いますよ!ただの風邪って感じですね!安心してください!私が隣で寝てあげますから!」
「結構です。寝れば治るのなら寝ますから。お帰り下さい。他の患者も居るわけですよね?」
「他の患者よりシュロシルさんを何重にも最優先させて頂いてます!ご安心ください!シュロシルさんの命はわたしくしが守りますから!」
「わかった。鬱陶しいからもう出て行って......」
「そんなこと言わなくてもいいじゃないですか。もう少し一緒に......」
「あー!もうめんどくさい!今日はありがとございました!『帰還』」
「あ、え、ちょっと!」
最後までうるさく消えていきましたね。本当に苦手なんですよねあの人......腕は確かなんですよ。患者を見てだけで病名などを即答できる相当優れた人です。村などを回って寝込んでいる人を助ける良い人なんですけどね。まぁあの性格なので好き嫌いは出ると思いますが......
「嵐のような人だったね」
「嵐というより台風だったかな」
「それで?どうだったの?」
「2、3日寝れば治るってさ」
「それじゃ、安静にしておやすみ」
「おやすみ」
2、3日って事は明日か明後日には治るので元気になりそうですね。明日は買い物に行かなきゃ行けないので、治ってて欲しいですね。
見ていただきありがとうございます!
残り36日!
1日で雪が思いっきり積もったことに驚いている作者です。本格的に冬が始めりましたね。朝からすごく寒いんですが、これが続くんですね。
残り36日となり、本当に終わりが見えてきましたね。悔いのないように最後まで頑張りたいと思います!
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明日もお楽しみに!