魔女の313日目
いつもより早い時間にアラームが鳴った。隣を見ると既にオルウルは居なかった。でもなんでこんな時間になったんでしょうか......あ。今日コザルダー(金曜日)でしたね。バイトでした。やばい。間に合わない。
昨日気付けば何とか間に合ったかもしれない。泊まらずにシペリシ(時間の魔女)と一緒に帰っていれば間に合った。完全に忘れていた。最近行ってなさ過ぎて感覚麻痺になってました。
『む~。まぁ言われなくても設定してるけどね。シュロシルの家にはしっかりと歩いていくね』
『まぁ、それなら許すよ。間違っても転移してこないでね』
『......うん。気が向いたらするかも』
『絶対やめてね』
昨日の会話を思い出した。この会話だとまだ私の部屋に転移設定はしてある......ディルなら転移が可能。それに気付いた私は即座にディルに会いに行った。
「おはよシュロシル!どうしたのそんなに慌てて?」
「ディル!私の部屋に転移魔法使える?私とできればオルウルも転移させること!」
「急ぎの用みたいだね。うーん。不可能じゃないけど、体力結構使うな~」
「礼は今度何かするからお願い!」
「冗談だよ。じゃあオルウル呼んできて、準備できたら転移魔法使うから」
オルウルはキッチンで朝食を作ってくれていた。オルウルは今朝起きた時に私がバイトだったことを思い出したらしく、ここで朝食を食べてからディルの魔法で帰る事まで計算済みだった。
朝食を食べ終わってすぐディルに頼んだ。オルウルは既に私と自分の荷物をまとめていたらしく、すぐに戻れる状況だった。オルウルすごすぎませんか?
「2日間ありがとね。エランドルさんも」
「お世話になりました。また料理教えてくださいね。メイライン・エランドルさん」
「ええ、またお会いしましょう」
「それじゃあ行くよ~『転移魔法:シュロシルの部屋』」
「部屋......」
魔法は一瞬だった。そして家を出る時間ギリギリだった。オルウルには悪いけど、私はバイトを優先して荷物整理はせず向かった。勿論オルウルの了承は得ましたよ。
急いで箒を飛ばし、門に着いた。その時門には人が1人門番さんともめていた。
「おはようございます。どうしたんですか?」
「おはよユノライさん。この人がね。バイレクア・マーシャレイの家はどこだと聞いてきたので答えていたんだよ。あそこまでの道のりは難しいからね」
「あ、シュロシルじゃん」
「え?シペリシ?」
門番さんと揉めていたのはシペリシだった。丁度私が着いた時、シペリシもアンラウに着いたようだった。
「門番さん代わりますよ。私の知人だったので」
「そう?じゃあ後はお願いするね」
「シュロシルここで働いてたんだ。働いてるのは知ってたけど」
「そうだよ。それよりなんでマーシャレイに?あとここね」
「ちょっと用があってね。ありがと」
シペリシを見送った後特に人は来なかった。特にこの時期はみんな家に籠ってしまう。年末になると戻ってくる人もいるが、大抵の人は地下鉄だろう。外は寒くて歩きたくもない。
何事もなくバイトが終わり家に帰った。家に帰ると温かい鍋が私を待っていた。
「ごめんねオルウル。今日は私が忘れてたばっかりに急な移動になって」
「ううん。大丈夫だよ。私も昨日気付かなかったからね」
何事も無かったかのように言ってますが、ディルの家から帰ってきて荷物を整理し、部屋の掃除をして、晩御飯まで作ってくれていた。おまけに風呂まで沸いていた。私が帰ってきた時風呂でもご飯でも療法選べるように......
「ありがとねオルウル」
「良いんだよ。気にしないで」
「でも、無理はしたらダメだからね!」
「それはシュロシルもだよ」
晩御飯を食べ終わり、風呂に入って布団に入った。今朝の箒を飛ばしたのが体力に影響しましたね。あとディルの転移魔法。あれ私の体力にも影響するじゃないですか。オルウルの体力消費は私が持ちましたけど......
それが原因で結構疲れてるんですよね。今日はもう寝ます......
見ていただきありがとうございます!
残り51日!最近雨多くないですかね?それも晴れって日に限って雨が降るんですが......雪はまだですか。スノボー行きたい......
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