表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔女の364日  作者: Catch262
285/364

魔女の285日目

 起きると完璧に二日酔いの状態でした......普段早い魔女の方々ですが、今現在の時刻なんとポイラク(12時)ですよ。


 「ん?起きたんだシュロシル」


 未だゆっくりと酒を飲んでいるティグリスがいた。トレースは既に眠っていた。


 「まだ飲んでるの......」

 「わるいか。ここの酒は確かに強いが、俺には合わないだよな」

 「度数80でしょ?それでも無理ってすごくない?」

 「......実際そうでもないんだよな」


 ティグリスは少し小さな声で呟いた。過去に何かあったのだろうけど、深追いはしなかった。


 「二日酔いの状態だろ?寝たらどうだ?」

 「いや、私も少し飲んでからにする

 「やめとけって、これ以上飲んだら明日も死ぬぞ」

 「そうだよ。それ以上飲むのはやめておきな。ジュース程度にしておくのが最適だよ」


 トレースが起き上がりティグリスに同意した。私が飲むのは反対らしい。まぁそりゃそうだろう。これ以上酔っても仕方ない。


 「どうせこの状態だったら他の魔女も起きては寝ての繰り返しだろ。明日か明後日には全員起きてるぞ」

 「あっそう」


 私はそう言って少し席を離れた。そしてそのまま外に出た。新鮮な空気だったが、二日酔いはそれ以上につらかった。これは寝た方がいいな。そう思い居間に戻った。


 「なんだ。結構つらそうな顔してんな」

 「そう?まだまだ大丈夫だけど」


 煽られたので目の前にあった酒を一気飲みした。


 「おい、馬鹿か」


 ティグリスが驚いた顔でこちらを見てきた。その理由もすぐに分かった。アルコール度数が強すぎると言う理由だ。


 「それ、100超えてるぞ......」

 「え......これが......?」

 「案外大丈夫っぽいんだな」

 「......無理......」


 私はその場にバタンと倒れた。




 ティグリス


 「あいつも馬鹿だな」

 「まさか100を一気飲みするとはね」

 

 そのままシュロシルが飲んだ残りの酒を一気に飲んだ。


 「あんたは相変わらずだね」

 「そりゃそうだろ。全く味がねえよ。この世界に来てから一度もな」

 「そうだったね......ごめん」


 味がしない。それはこの世界に()()()()そうだった。すべてに対して味が消えていた。これはある意味代償なのだと俺は悟っていた。

 見ていただきありがとうございます!

 

 少々お待ちください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ