魔女の275日目
時刻:ポイラク(22時) 生命の魔女アプロカカ・アルエファ
現在地:ラーリトル中心部
確かに、守り切るとは言ったけど、トレースやティグリス、そして火の魔女を相手しながら守るのは困難だな......時間の魔女が居てくれるのは良いんだけど、本当に守り切れるのか。
「眠りの魔女が光の魔女に勝てるか不安なの?それともこの状態が不安なの?」
「どっちもかな」
時間の魔女が煽るように聞いていた。それだけ余裕なのか、私の緊張をほぐしに来たのか。それでも今はありがたかった。
「なんか作戦とかあるの?」
「火の魔女はお願いできる?足止めで大丈夫。シュロシルが戻ってきたら全員で畳み掛けるから」
「そっちの人数半端じゃないけど、大丈夫なの?」
時間の魔女が火の魔女1人なのに、私はトレースとティグリス、空間と風の魔女。無理かどうか聞かれたらまず無理と答えるだろう。
けれど、こうする他ない。今現状で火の魔女の事を知っているのは時間の魔女だけ、だったら私が相手するより断然いい。しかも時間の魔女の強さは火の魔女に匹敵するのではないかと思うほどの強さだった。それは一度戦って理解している。だからこそ信用している。
「目的は足止め。倒すなんて考えない。シュロシルに手を出させないようにする」
「でも、今の標的ってアルエファだよね?」
「......なんとかする」
「よーし、じゃあやるぞ~『タイムダウン』『時間戻し』『時間変動』『固有時間』」
時間の魔女が淡々と魔法を使っていく、その中には禁忌の魔法もいくつかあった。全て時間を遅らせる魔法や戻す魔法、相手だけの時間をゆっくりさせる魔法など、こちらが便利になる魔法を使ってくれた。
「ならこちらも『進化論』」
全体の魔法を強化するだけの魔法。ただ、今思えばこれ使うの時間の魔女が魔法使う前でしたね。まぁあとからでも適用されるのでいいとしましょうか。
「そんなことして通用すると思ってるのか生命の魔女アプロカカ・アルエファ」
「さぁね。何事もやってみないと分からないんじゃない?トレース」
「やらなくても結果は見えている。そんな時もあるだろ」
「まぁ、生きていればあるかもね。でも、私は知らない」
「なんだ、時間の魔女。私に逆らう気か?」
「正直そんなことするつもりは無いよ。ただ、これ以上近づくなら止めるだけ」
「できると思ってるのか?無理だってことぐらい分かってるよな?」
「止めることは無理かもしれないけど、時間稼ぎ程度はできるよ。時間の魔女だもん」
「面白い。一瞬で終わらせてやる」
シュロシルが戻ってくるまでの時間。その時間耐えれればこちらの勝利。片方でも死んだり負けたりしたらその瞬間こちらの負け。手加減抜きで、時間稼ぎしましょうかね。
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今年は強い台風が多くて大変ですね......皆様は大丈夫でしょうか?停電や断水になっても慌てず、冷静で居ることが一番ですよ。みんなで台風を乗り切りましょう!
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