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魔女の364日  作者: Catch262
258/364

魔女の258日目

 時刻:ローツ(6時) ティグリス

 現在地:ヤヌトラ


 正直トレースに勝つなんて無謀な事だった。異様な強さを持ち合わせた上に、才能もある。火の魔女なんて比べ物にならないほど強いのは一番良く知っている。


 「ティグリス」

 「んだよ。光の魔女」

 「はぁ。まだまだだね。ティグリス」

 「あー今はトレースなのな」

 「早くしてよ。光の魔女結構強いんだからさ」

 「それ特化の魔法を覚えてるんだもんな。それでもトレースより強いとはな」


 昔の世界でもトレースを倒すなんて者は存在しなかった。けれど、この世界ではそれが可能だ。しかも下手したらトレースより上の人間が居ることになる。


 「それじゃ、あとは任せたよ」

 「......あいよ」


 トレースが一度目を閉じ、再び開ける。その時には先ほどと同じ光の魔女に操られたトレースだった。


 「あのな。俺はそう簡単には怒らねえよ。でもな。仲間が操られたり、殺されたりするのが一番嫌いなんでね」

 「へ~。そうなんだ。それじゃ、さようなら」


 トレースは短剣を容易に操り切りかかってきた。


 遅い。


 本当のトレースの動きと比べて遥に遅い。こんな奴に操られてるんだと思うと正直腹立たしい。水の魔女が交戦中だと思うが、今からでも参戦して俺が殺したいぐらいには腹が立ってる。


 懐かしい感情になった。昔に殺された仲間の時も同じような感情を持った物だ。


 けれど今回は違う。


 「そうだろ?トレース」

 「死ね」

 

 本当は使う気はなかった。けど、今はこれ以外の方法がない。そしてトレースが望んでいる事。


 「悪く思うなよ。『強制終了』」


 トレースが振りかざした短剣は俺の首元すれすれで止まった。


 「あと数ミリ近かったら避けてたかもな......なんて、さて。正直ここからだな」


 トレースを完全シャットダウン状態にした。これはこの世界を造ったトレースが決めたことだった。どうしようもない時が必ず来る。その時の為の技だった。この世界の機能が一切通用しなくなる。そんな技だった。


 『転移:死の丘』




 時刻:レアル(8時) ミオル

 現在地:死の丘


 空間の魔女を撃破したと思ったらまた違う空間が出てきた。そしてそこから出てきたのはティグリスだった。


 「お前がミオルか。初めまして」

 「どうも」

 「俺はお前を信用する気は無いが、シュロシルがお前を信用してることだけを頼りに頼みがある」

 「その怒っていいのか微妙な言い方やめてくれんか」

 「悪かった」

 「んでなんだ?世界を造り上げた人からの要求って言うのは」

 「今現在トレースを使えなくした。だからオルニアの権限をすべてお前に託す。あの空間をお前の物にしろ。今回は世界を賭けた戦争だ」


 その時、ティグリスの目はしっかりと俺の事を見ていた。その目は嘘偽りなく、本当に俺を頼っている目だった。


 「これも何かの縁だ。やってやるよ」

 「そう言ってくれると思ってた。感謝する『権限委託:死の丘の創造者ミオル』」

 見ていただきありがとうございます!


 物語も中盤!ここが折り返し地点となりますよ!(多分)


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