魔女の244日目
3パートに分かれてます。それぞれどう動いてるか。今までにないやり方をお楽しみください!
「よいしょっと......」
「なんかすごいことになってんな」
「見てたの?」
「そりゃまぁ」
一度寝てミオルの所に来た。既にオルウルとエルエネも転移を終えてここがどこだが困惑した状態だった。
「シュロシル。ここどこなの?」
「ミオルが造り上げた世界。ここなら安全だから大丈夫。何かあったとしてもミオルが助けてくれるよ」
「助けるね~......今回ばかりは俺も手は貸すけど、少し厳しいぞ」
「珍しいね。ミオルが弱気なんて」
「当たり前だろ。あの空間の魔女はこの世界にもアクセスが可能なんだ。狙いがこっちに来たら戦う必要が出てくる」
「あんたは死んでもいいから絶対にオルウルとエルエネは死守しなさいよ」
「んなこと言われなくてもやってやるよ。今この場には居ないがクオルも既にこの世界にいる」
「なら、安心だね。任せたよ」
「ああ、シュロシルの方も気を抜くなよ。あの火の魔女は桁が違う」
「わかってる」
「いつもと違って冷静だな」
「だれが冷静で居ろって教えてくれたんでしょかね」
闇の魔女の時助けてくれたのはミオルだった。絶望的な状況でそれでも冷静に物事を判断しろって言われた。それだけは記憶に残っている。一生消えないだろうと思うほど、しっかりと刻まれている。
そして今回がその冷静さを出す場面だ。正直戻ったら一切笑えない戦地になっている。気を抜けば死ぬだろう。
「シュロシル。生きてよ。そしたらまた、ご飯作ってね。最近私だけが作ってる日多くて......シュロシルの作ったご飯も食べたいから......」
「うん。ちゃんと生きて戻ってくる。そしたらまたご飯作って一緒に食べよ」
私は笑顔で答えた。一番不安そうにしているオルウルに悲しい顔は見せられない。そう思ったからだ。
「じゃあ任せた」
「おう。行ってこい。そしてまた世界救ってこい」
そしてそのまま目を閉じた。
目を開けた時には既に熱かった。家が焼けていた。すぐに家から出て魔法を使った。
「あとは任せたよ。好きに暴れて『 』」
......さて、大体の事は頭に入ってる状態ね。家が燃えてるってことは火の魔女は既にここに来たってことでいいのかな。さーてまずは、合流かな。アルエファよりトレースに会いたいけど、そんな時間あるかな。ここに居れば全員集まってきたりするのか?
でもなぜか違和感があった。家が燃えているのに一切魔女の姿が無い。本当に火の魔女の仕業なのか?
『業火剣:茨切り』
「やっと姿を見せた『魔法遮断』」
火の魔女が出した炎の剣は私に当たる瞬間綺麗に消えていった。炎の部分だけは。
炎が消えただたの剣はそのまま私に切りかかってきた。まぁその程度なら簡単に避けれるので一歩後ろに下がる。
「不意打ちとは随分と姑息な手を使うんだね。火の魔女ドリュナル・セトトリア」
「残念だけど、俺は偽物だぜ?」
すると急に目の前で大爆発が起こった。流石に感知できなかったので直で爆発を食らってしまった。軽い火傷で済んだが、結構なダメージにはなった。
あれは火で作った分身。しかも自爆魔法付き。本当に油断してたら簡単に死ぬ。本物との違いが全く分からないけど、それでも、会った瞬間死の白夜出した方が賢明なのか......
同時刻。生命の魔女アプロカカ・アルエファ
場所:アルジャニア
「やほ。ハピリウス」
「来てたんだ。アルエファ」
「そりゃ勿論。どうせ向かおうと思ってたんでしょ?シュロシルの所に」
「火の魔女に一番効果的なのは水の魔女の私以外に居ないでしょ」
「それもそうなんだけど、ちょっと厳しい状況だよ」
「なんで?」
「あれはもう火では無いからね。」
既に火なんてレベルで済まされないほどの強さを手に入れてる。正直水の魔女とやりあった所で火の方が優勢だと思ったけど、今回ばかりは相手が悪い。だから......
「ちょっと作戦があるの。光の魔女ヤカテシス・ネイトゥナを止めてきてくれない?」
「でも、火の魔女のほうが......」
「大丈夫。私を信頼して、今までで間違えたことある?」
「......はぁ。分かったよ。借りね」
「ありがと」
相手の4人の魔女の中で火の魔女の強さは勿論一番だ。けれど、火の魔女はシュロシルに任せる。あの子なら倒せない相手じゃない。そして次に脅威なのが光の魔女。その光の魔女に対応できるのは強さが上の水の魔女のみ。だから任せた。
さて、次は風の魔女に会いに行かないと......
同時刻旅の魔女アイレク・レイレアナ
場所:フィン
シュロシルさんがすごくピンチなのに、何もできない。それでいいのか。ダメなのに......体が、動かない......
魔女の本当の怖さを知って足が竦んでいた。
「おーっと、旅の魔女アイレク・レイレアナか」
「トレース......?」
「今からシュロシルの所に行くけど、行くか?」
「......」
「怖いなら無理強いはしない。魔女が本性を出せばこうなることは分かっていたから」
「......行きます。連れて行ってください。ここで見てるなんて嫌です」
「わかった。ティグリス。レイレアナの事ちゃんと見ておけよ」
「あ、すごくカッコいいこと言ってあとは全部俺なんだな」
「当たり前でしょ」
そして3人はフィンからゆっくりとラーリトルを目指して歩き始めた。
見ていただきありがとうございます!
今回は3人の視点を書きましたが、この戦争編はこんな感じで進んでいくと思います。どこで誰が何をしているか楽しんで見て頂けたら幸いです。
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