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魔女の364日  作者: Catch262
216/364

魔女の216日目

今日は~......!

 目が覚めるとトレースの家の一室のベッドを借りて寝ていた。多分酒に酔って寝てしまったのだろう。酒には弱くないが酔ってしまうと寝る癖があるので何とも言えない。今回も酔って寝てしまったのだろう。


 部屋を出てトレース達に会おうと思ったが、家のどこにもいない。みんなで出掛けたのか。私だけ置いて行かれた......外は明るくユメ(10時)だった。こんな時間にみんなして出掛けるってどこに行ったんだろう。待ってくれればいいのに。


 仕方ないので軽く荷物を持って外に出る。ホテルに泊まるよりここに泊まったほうが格安だと気付いたからだ。何事にも節約が大事だ。

 

 戸締りなどは考えないで家を出る。どうせ警備がいるので戸締りなど関係ないだろう。あとこの家に入ったところで盗むものなんて何一つない。言ってしまえば目ぼしいものなど何もなかった。極一般的な家庭だった。


 門を出てフィンの街中をもう一度目の当たりにする。昨日で嵐は過ぎ去ったと思っていた。()()()()()()()


 私が門から出た瞬間大きなビルから垂れ幕が落ちてきた。その垂れ幕には『アンラウの救世主ユノライ・シュロシル!誕生日おめでとう!』とそう書いてあった。私の見間違いでなければ。


 そして垂れ幕が降りたと同時に大きな歓声が聞こえてきた。これは見間違いじゃなさそうですね。

 

 「おはよシュロシル誕生日おめでとう」


 面白そうにゆっくりと歩いてきたのはトレースだった。


 「これ全部トレースの仕業?」

 「仕業って、ちゃんと計画して作り上げたものだよ。じゃなきゃあんな大きな垂れ幕1日で作れないって」

 「それもそうだけど......」

 「現実味が無いみたいだね」 

 「そりゃね......なんならちょっと忘れてたし。トレースの祝ってこれで終わったと思ったからね」

 「良かったね。私の次の日で、じゃなきゃこんなサプライズできないよ。それにほれ」


 トレースが指を向けた方向にはオルウル、ティグリス、そしてアルエファとエルエネ、ディル、更にはレイレアナさんまで居た。


 「何してんのさ......みんな......」

 「なに泣いてんのさシュロシル」

 「うるさいよオルウル......そりゃこの状態はダメでしょ......」


 全員が揃っている状態なんて普通最終回とかそんなところでしょう......なんで今なんでしょうかね。今日はただの私の誕生日ですよ?逆に言えばそれだけですよ?なのに、なのに......


 「ほーら。今日の主人公が泣いててどうするの」

 「うるさいな~こっちだって泣きたくて泣いてるわけじゃないし。こんなことされたら誰でも泣くでしょ......」

 「あはは~でもこんな事されてもいい人物なんだよ。アンラウを救った救世主。闇の魔女を倒した唯一の魔女それがシュロシルだからね」

 「そっか~......普通に生活してただけでこんなにも色々なことが起こってたんだ」

 「後になってから気付くことだってある。それが人生だよ。今は何も感じなくても後から必ず何かが返ってくる。そうやってアンラウは回ってるんだよきっと」

 「それ、誰の言葉ですか......?」


 私は笑いながら聞くとトレースも笑いながら答えてくれた。


 「この世界を造り上げた私の言葉だ。受け取るといいよ」 

 「それは受け取らないと後悔しそうですね」

 「ほら、行ってこい。みんなが待ってるぞ」

 「そうみたいだね」


 「せーの!」


 オルウルのその一言でその場にいたアルエファ達は勿論、周囲にいた人たちさえ口を合わせて言った。


 「誕生日おめでとう!」

 「......ありがとうみんな......」


 嬉しいのか悲しいのかよくわからない感情のままトレースが肩を組んできた。


 「ほーら!飲むよ飲むよ!明日は私からのプレゼントがあるから大いに受け取ってくれ」

 「なんで明日なのかな~......」

 「それは明日のお楽しみに!さーてと......」


 トレースは一息置いて大きく深呼吸した。


 「ここにいる者全てに告げる!今日は私の奢りだ!飲んで飲んで大いに楽しめ!そして祝え!今生きてることに対してトレースに感謝の声を浴びせながら今宵は騒げ!そして今フィンに居ない者全てに告げよう。今日はどこでも飲んで飲んで飲みまくれ!そして収集が付かないほどに暴れるといい!今日は全てが許される日としよう!勿論すべて私の奢りとする!構わず飲み楽しめ!遠慮など要らん。今日はこの世界。アンラウを救った魔女ユノライ・シュロシルの誕生日だ!みんなで祝おうではないか!それじゃ乾杯だ!」


 こうして長い長い1日が始まった。馬鹿みたく騒ぎ楽しんでいた。それはこのフィンだけでなくアンラウ全て共通する話だった。


 この出来事を理由にトレースの誕生日の次の日は救世主ユノライ・シュロシルの誕生日として祭られる事になった。

 見ていただきありがとうございます!

 

 シュロシルの誕生日!!!!一応25歳になったって感じでしょかね。まだまだこれからですね。明日は作者の誕生日ですよ!


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 明日もお楽しみに!

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