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魔女の364日  作者: Catch262
185/364

魔女の185日目

崩壊しているアンラウで再び勝負が始める。

 辺り一帯の建物が全て崩壊していく。家々が崩れ電柱が倒れる。地面は地割れが起きてまともに歩ける状況じゃない。仕舞にはビルやアパートなのが崩落して破片の雨が降り注いでいた。


 最後の最後までやってくれましたね。地面は地割れで動けない。箒で飛ぼうにも建物が崩れ落ちてきて逃げれそうにない。


 「最後は一緒に死のうじゃないか」

 「まだ生きてたの?悪いけどここで死ぬつもりは無い」


 アテティアはゆっくりと呼吸をして話しかけてきた。出血は未だに止まっておらず、本当だったらもう既に死んでいるだろう。それでも生きていることに疑問を覚えた。

 

 「あ、因みにアンラウ全体が今崩壊中だよ。まぁ結界を張ってるから他からは普通に見えてるけどね」

 

 アテティアは徐々に普通の状態に戻っていく。気付けば傷は消え、剣も消えていた。


 「ふー。おわった。『蘇生(コンポシティオネム)終了(・エクシタズ)』」

 「本当にタフだね。心臓突き刺したはずなんだけど」

 「何のことだろう?あ、さっきの剣ならちゃんと返すよ『過去を(レポシトクェ・)入れ替える(プラエターリター)』」


 その瞬間心臓部分が物凄く熱くなった。すぐに目を下すとそこには変な形をした剣が心臓に突き刺さっていた。それはさっき私がアテティアにしたのと全く同じだった。


 「この崩落する街で死ぬ魔女は1人でいいんだ」

 「ならお前が死ね!『過去書き換え』」


 とりあえず剣と傷口を直す。魔法に限度が無いとは言え、この短時間にこれだけ使うと代償もあるわけであって、正直左耳が既に聞こえなかったりする。


 次はどちらが先に魔法を打つか、お互い警戒している。そんな中でも建物は崩落していく。気付けば逃げ道など、どこにもなかった。四方八方に建物が壊れていて足場は一切見当たらない。それどころか地割れのせいで足場すら見つからない。


 「こんな状況だし、早く終わらせようか」

 「あっさり死んでくれたら終わるのに」

 「そんなこと言ってまだ最強の魔法は残ってるんでしょ?あの村を破壊した魔法が」

 

 確かにある。その魔法を使えば確実にアテティアは殺せる。けれど代償が異常なことになる。アンラウに大きな穴を開ける事になるし、多分シュロシルの体が持たない。それでも使うべきなのか、今でも悩んでいる。


 「それを使うまでも無いってことだよ」

 「残念。楽しみにしてたのに」

 「その代わり面白いのは見せてあげれるよ『浮遊』『発射』『爆撃』『強化』『追撃』『複製』」

 「は?ちょっとタイム!」


 そこら辺に落ちている瓦礫などが浮かんだと思ったらその数は倍に増えて全てがアテティアの方へ行った。その半分はアテティアの目の前で爆発した。その爆破威力は相当なものだった。


 暫く煙が舞い気付けばアテティアが居た場所は何も無くなっていた。そう()()()()()()()


 「もー危ないな」


 その声は後ろから聞こえた。正直あり得ない話であるが、魔法を使ったと考えれば普通の事だ。


 「何個一気に魔法使うのさ」

 「何個でも行けるよ?と言うか、あの量どうやって避けたのさ。正直そろそろやばいんじゃないの?」

 「それはお互い様でしょ?」


 アテティアはまだ余裕があるらしい。その証拠にニコっと笑い再び魔法を使い始めた。


 「今度はこっちの番ね『消滅(パーニシエム)』」

 「はぁ。ならこっちだって『消滅』」


 同じ魔法が衝突するのは初めてだった。それも物凄く大量消費が大きい魔法だった。威力も強ければ魔法の中では上位の方に入る魔法だ。それが衝突するのは今まで一度もない。


 お互いの魔法がお互いの『消滅』と衝突した。その瞬間時空が一瞬歪んだように見えた。けれど、それで終わってしまった。良かった言えば良かったが、実際あんなことは起こるはずがない。


 「珍しいのが見れたね。時空が歪むなんて」

 「あれだけの強力な魔法の衝突なんて見たくて見れる物じゃないかもね」

 「さて、次はどの魔法で行こうかな」

 「今のを打ってまだ平常心を保ってるのもどうかと思うけどね」

 「それはあなたもでしょ。それじゃちょっと姑息な手を使わせてもらおうかな『闇の(トークェム・)(テネブリズ)』」


 その魔法はアテティア自身ではなく私の足元に隠された魔法陣の発動だった。そして足は何かに取り付かれたように動けなくなった。


 「もう終わらせていいよね?『終焉(レックス・タリアニズ)』」


 その魔法に聞き覚えがあった。街一つ簡単に消してしまうほどの強力な魔法。消滅なんか比にならないほどの禁忌の魔法だ。


 「......」

 「楽しかったよ破壊の魔女ユノライ・シュロシル」


 ゆっくりと地面が闇に飲まれていく。そのスピードは異様な物だった。建物が、床が、空が、アンラウ全てが突如現れた闇に消えていく。アンラウ全て消えるのは時間の問題だろう。


 「それじゃ私は先に逃げるね。ゆっくりと消えていく世界を見るといいよ」

 

 




 ごめんね。シュロシル。



 




 「笑わせんな。『不老不死:死の白夜』」 


 髪色が真っ白になり人格が狂う。ここかは正気を保つつもりは無い。さぁーて、思う存分暴れましょうかね



 「さーて、けりを付けようか闇の魔女」

 見ていただきありがとうございます。 


 奥の手を使ったシュロシル。死の白夜とは一体?そして次回で決着がつくのか?!明日全てが決まる......!


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