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魔女の364日  作者: Catch262
184/364

魔女の184日目

闇の魔女ノルニドナ・アテティア VS 破壊の魔女ユノライ・シュロシル

 「一応言っておくけど、アンラウで会った時のシュロシルは私じゃないからね」

 「急に何を言い出すの?」

 「あれは自然の魔女。まぁ所謂二重人格ってやつだよ。シュロシルが一定以上の魔法を使った時に私が出てくる。そんな感じ」

 「だから何?死ぬのは変わらないよね?『消える(ハスタム・)(エベーネスセット)』」


 喋っている時でも容赦なくアテティアは魔法を打ってくる。まぁ私に当たる魔法なんてこの世界で一つも無いと思いますが。


 「今喋ってるんだけど、空気読めないかな?『魔法厳禁』『複写』『反撃』」

 「え?」


 攻撃を防いだと同時にアテティアが使った魔法をそのままそっくり返す。いや、威力を倍にして返した。


 「本当に化け物みたいね『闇の(アーミズ・エット)(・テネブレー)』」


 自分でも見えない槍がどこにあるのか分からないが、アテティアに当たった感じは無い。魔法でちゃんと防御されたのだろう。さて、どうやって殺そうかな。


 「結構強力な魔法を使って未だに動いていられるのはなんでなんだろう?そんなに体力あるの?それとも魔法?」

 「それはあんたも同じことでしょ。一回に3つの魔法を使うとか聞いたこと無い」

 「破壊の魔女を舐めないで欲しいな。その気になれば世界すら破壊できるよ?」

 「ならすればいいのに。昔はそれが目当てで村を破壊したんでしょ」

 「今はする気ないよ。この体はシュロシルの物だし。それよりもお前を殺すと言う目的がある」

 「なら殺される前に殺しておかないと『死の(ダムナティオネム・)宣告(モーティス)』」


 急にどこかでカウントダウンする声が聞こえた。その数字は1000からスタートしていた。


 「本当は1億スタートだったんだけどね。頑張って1000にしたんだよ。まぁ0になった瞬間何があっても死ぬから、それまでに私を倒せばいいね」

 「ふーん。『魔法厳禁』」 

 「あー無理だよ。止める系の魔法は全部効かない」


 アテティアの言った通り数字は一向に止まることなく減っていった。それでも私は一切死ぬことを恐れなかった。残り1000もあれば十分だと。そうやって()()()


 考えるだけの冷静さがある。それがあれば当分は大丈夫だろう。


 「ならこちらからも反撃と行かせてもらうかな。『複写』『反撃』」

 「それを待っていたよ『魔術返し(マギキャエ・レトロー)』」


 アテティアが魔法を唱えた瞬間カウントダウンが一気に半分になった。もう400になっていた。


 「それ、2度受けることが出来て、喰らったら二倍ね」

 「もう400か。流石に危ないかもな」

 「なんでそんなに余裕かましてるのか教えて欲しいぐらいだわ。もう死ぬんだよ?」

 「言ったよね?生き返った目的はお前を殺すことだって」


 正直殺そうと思えばすぐに殺せる。けれどそれをしない理由は簡単だった。その魔法を使ってしまうとこの体が持たないことだ。確かにその魔法を使えるが、使うと一生動けなくなる。それでもシュロシルは許すだろうか。


 「時間経過で死ぬのも可哀想だから殺してあげるよ『永遠の(パペチューアー・)(テネブリズ)』」


 足元に黒い大きな影が出来た。瞬間その闇に飲み込まれるように足を奪われた。底なし沼のように止まると来なく沈んでゆく。


 「......」

 「死に際で声も出ないのか。残念だな。悲鳴ぐらいは楽しみにしていたのに」

 「......終わるわけないじゃん『白紙撤回(はくしてっかい)』」


 私が魔法を使った瞬間全てが元に戻った。カウントダウンも聞こえず、そして底なし沼も消えていた。その状況は最初に会った時と同じ状態だった。

 

 「......何をしたの?」

 「なーに、最初の状態に戻してもらっただけさ。これで1から『リスタート』だ。死んで悔いるといい。これが破壊の魔女だ」


 そして全てが動き出した。近くにあるもの全て、この世界全てが動き始めた。その証拠に地割れがどんどん増えていく。


 「まさか......」

 「あれ?気付いた?まぁ気付いた時には遅いだろうけどね。まぁ私は先に行くよ『転移』」


 一瞬で地上に戻ってきた私は先ほどまで居た場所が地面に埋まっている瞬間を目の当たりにした。アンラウの一部だけ地面が崩れてへこんでいた。


 「さーて仕上げかな『奇妙な剣』」


 そう言って出てきたのは曲がった剣だった。そしてそれを地面に突き刺す。


 『転移場所固定』


 そしてしばらくするとアテティアが戻ってきた。多分魔法で何とか戻ってきたのだろう。まぁ戻ってきた場所が運の尽きだが......


 「え......?」


 アテティアの心臓に思いっきり先ほどの剣が刺さっていた。アテティアは急いで回復魔法を使おうとする。


 「させると思った?『魔女魔法禁止指定:ノルニドナ・アテティア』」

 「な......!」

 

 アテティアは回復できないまま血が止まらず出ていた。このまま行けば大量出血で死ぬだろう。その時を見届けてあげよう。


 「魔女が魔法を使えないのはどういう感じなの?教えてノルニドナ・アテティア」

 「......殺す」

 「その殺そうとしている人に殺される気持ちは?まぁそんな猶予も無いか」

 

 あと少しで死ぬだろう。何も出来ずに死ぬ。これが闇の魔女の最後。これで全てが終わる。


 「じゃあな闇の魔女」

 

 死に際アテティアはニヤリと笑った。そして最後に呟いた。


 『さようなら』


 その瞬間アンラウの建物全てが崩壊した。

 見ていただきありがとうございます。 


 お疲れ様でした。正直書いててめっちゃ楽しかったです。技名考えるの結構楽しかったですよ。接近戦では無く魔法での遠距離攻撃ってところが結構苦戦しましたね。それでも何とか書き終えました!まぁまだ終わらないんですけどね......


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