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魔女の364日  作者: Catch262
182/364

魔女の182日目

 「随分と戻ってくるのが早かったのでは?」


 いつもの空間で私の前にミオルが居る。死んだら確かにここに来るはずだった。じゃあ天国に来れたんだ。


 「聞いてるのか?」

 「死んだ人間は喋らないものじゃないの?」

 「まぁそれもそうだな」

 「......否定しないんだね」


 そのミオルの一言で本当に死んだことを改めて実感した。それと同時に悲しみが沸き上がってきた。オルウルを残してきてしまった後悔。闇の魔女に負けた後悔。何もできないで死んだ後悔。様々な対策があったはずなのに先に足が出てしまった。


 「まぁ気を落とすな」

 「ねぇ、ミオルなら生き返らせることできるんじゃないの?」

 「諦めろ。ここに来れただけで運が良かったと思ってくれ」

 「......できるんでしょ?ねぇ......できるって言ってよ......」

 「仮にできたとして今戻った所で闇の魔女を討つ方法があるのか?」

 「それは......」

 「また同じように死ぬ運命を変える方法も無しに生き返って何の意味になる」

 「それでも......」

 「一旦落ち着け。死んで混乱してるんだ。一回頭冷やせ」

 「そんなことしてたら時間がない!今すぐにでも戻らないと街の人たちが全員死ぬ!」

 

 ミオルは深く深呼吸をした。そしてまた大きく息を吸った。そして私をどうしようも無い顔で見てきた。


 「......いいか?最初にも言ったがここに来れたのは奇跡に近い。死ぬ前ならここに来れる可能性は高いが死んだときにここに来る可能性は極わずかだ。それなのに戻ってはい死にました。じゃ話にならんし、それでここに来れなかったら誰も助けれず死ぬことになる。改めてよく考えろ。闇の魔女の魔法効果時間。街の人数。範囲。戻った時にしなきゃいけない行動。全部考えてからここを出ていけ。向こうとここの時間の動き方は同じだ。確かにゆっくり考えている時間は無い。それでも考える時間ぐらいはある。何も考えず行って魔法を放てばいいと思うな。もし魔法を打てない状況だったらどうするんだ。今シュロシルがしようとしてるのは助けれる命を捨てようとしてるんだ。それで自分は努力したんだって言って終わるだ。それじゃ違うんだよ。シュロシルは助からない命を助けるべきなんだ。助からない命を助けれる唯一の存在なんだ。それを無駄にするんじゃねえ。シュロシルは頭がキレるやつだ。前の俺の世界で誰も『手』に触れられなかったのに最初に触れたのはシュロシルだ。そして色々考えて行動した結果。あの世界を消した。それは誰でもないシュロシルなんだよ。あれで救われた命だって存在した。確かに失う命もあったが、救った命の方が断然多かった。それは考えて動いた結果だろ?丁度いい機会だから教えるが羽衣士郎から伝言を預かってるよ。『もう駄目っぽいわ。けど、最後の最後で希望が見えた気がした。ありがとう』って言ったんだぞ?希望を捨てていた人物がシュロシルに会ったおかげで希望を見つけて死んでいったんだ。暗闇のまま死なないで微かな光を見て死んでいったんだ。それはシュロシルのおかげなんだ。助けれない命を1人を救ったんだ。なら今回だって救えるはずだ。鮮明に考えて行動すれば必ず良い結果が出る。死んだ理由を考えてみろ。門の前で引き返しておけば良かったはずなのに突撃した。それで街が変だったらか先に手が出たんだろ?今戻ったら同じ失敗をするだけだ。考え直せ。シュロシルなら全てを救える方法を生み出せるはずだ。諦めないでやってみろ。それで失敗して死んだ場合はもう一度俺がここに連れてきてやる。無理でもシュロシルは自分で何とかできるはずだ。それすらも含めて考えるんだ。考えても失敗は付いてくる。だから失敗した時の別ルートも考えるんだ。最後の最後まで考えて行動しろ。そしてすべてを救え。これはシュロシルにしかできないことであって、ほかの人がしようとしてもできないことなんだ。だから前を向け。下ばかり向いていると成功しねえぞ。それじゃ明日また来る。それまでにすべてを考えておけ。明日がタイムリミットだ。それ以上は救える命を本当に救えなくなる」


 ミオル全てを言い切ったかのような表情をしてその場を去った。そして気が付いた。今まで居た部屋が前と同じ闇の空間では無く。普通の部屋になっていることに。やっと光が見えた気がした。


 正直今すぐにでも行きたいが、冷静になれた。ここで焦っても意味が無い事を理解した。それじゃ何をするか。救える命も救えない命もすべて救うための作戦を考えるだけだと言う事を。


 闇の魔女の特性。街の大きさ。範囲。そして魔法陣の効果。それの対応魔法。街1個分だと1人ではまず無理。協力者が居る可能性が高い。それか魔法で分身を作っている可能性。時間はたっぷりある。その時間フルに使って対策を考えてやろうじゃないか。

 見ていただきありがとうございます。 


 正直一度やってみたかったんですよね。長文。読むほうも書く方もかなり辛いですが、それだけ相手の感情が伝わってきません?あ、因みにこの作品は終わりませんよ。残り182日全て書くつもりですよ(今日で丁度半分です!)


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