魔女の174日目
台風VSシュロシル
風が吹き雨が降る中。私は目を覚ましました。多分体力的な問題でいけばあと20程度でしょうかね。頭がぼーっとして手を動かしたいのに足が動いたり......ん?足が動くんですか?てか体動きますね。
最後の力なんでしょうかね?なら、あの台風を止めて2、3日目を覚まさなくてもいいかもしれませんね。この家が壊れる以上に嫌なことはないので。この家が無くなるぐらいだったら私は死にますよ。それぐらい大事なので。
「あれ?!シュロシル大丈夫なの?!」
オルウルは部屋に入ってきてかなり驚いた顔をしていました。死人が生き返ったかのような驚き方でしたね。私まだ死んでませんよ。
「うーん。正直大丈夫じゃないけど、動けはするかな」
「でも安静にしてた方がいいんじゃないの?」
「それもそうなんだけど。あの台風止めないとさ、この家壊れちゃうから」
「壊れる以前にシュロシルが死んじゃうよ!」
「オルウルとこの家を守って死ぬなら悪くないかな」
「絶対ダメ!」
正直冗談で言ったつもりは全くありません。あの台風を止めるには死を覚悟してます。逆にこの体力で魔法使って死なないほうがすごいと思いますけどね。
けれど、オルウルを守って死ねるなら、全然悔いは無いんですけどね。
「そうやって。先に行かれた後の人の気持ち考えたことありますか?」
「......」
「私だって、シュロシルが居ないぐらいだったら死にますよ」
「それじゃ私が助けた意味ないじゃん」
「そうですよ。助け損です、だから死なないでください」
「でもこの家100%壊れるよ」
「新しい家を探せばいいじゃないですか」
「それは出来ないんだよ。この家じゃなきゃ」
「そんなにこの家が大事なんですか?」
「大事だよ。オルウルの次に大事」
「......わかりました。でも無理だけはしないようにしてください」
「ありがと」
強い雨が降る中、私は外に出ました。正直熱もある状態で雨に当たったらそれこそ病気で死にそうですけどね。今はそんなこと考えている暇なんて無いんですけどね。
徐々に台風が見えてきました。完全にこちらに来てますね。真っ直ぐと私の家を目指して......
「ふぅ......」
『しょ......』
「ちょっと待った!!!!!!!!」
「え?」
目の前には風の魔女ヨルムセ・スカアリヤがいました。
「こんな大きい台風来たらみんなうちの仕業だと思うんだから困るんよ」
「何をしてるの?」
「あ、ユノライさん。詳しい話はあとで、今はこの台風を止めるから」
ヨルムセ・スカアリヤさんは地面に何かを書き始めました。風の魔女は魔法陣型なので私とは違うんですよね。
「よーし書き終えた。雨で消える前に発動しちゃいますか」
ヨルムセ・スカアリヤを中心とする巨大な魔法陣が完成していました。あの台風を止めるだけでかなり大きな魔法陣を作らなきゃダメなんですね。
『禁風』
その瞬間台風の動きは止まり、徐々に消えていくのが分かりました。これで助かったんですかね......
「ふぅ終わった終わった」
「ありがとう風の魔女ヨルムセ・スカアリヤ貴方が居なきゃ確実に死んでいた」
「一応うちの仕事でもあるから別に気にせんで」
「うんん。本当に助かった。ありがと......」
「てかユノライさん顔真っ赤やけど、大丈夫?」
「ん~もう無理かも......」
「え!ちょっと待って!」
その瞬間私はその場に倒れこみました。疲れと安心が同時に来たんでしょうかね。立っているどころか意識を保つことも難しいぐらいになりましたね。
あとはオルウルに任せてましょうかね。あの子なら大丈夫だと信じてるので......
『いらっしゃ』
その声は前に聞いたミオルの声にそっくりだった。いや、ミオルの声そのものだった。
見ていただきありがとうございます。
再びミオルの登場か?!作者が一番楽しみにしてます。(これから考えるので......)ミオルの出番少なかったのでちょっと長めに出したいな~そしてシュロシルとの最終決戦かな?まぁ詳しいことは分からないけどね
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