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魔女の364日  作者: Catch262
160/364

魔女の160日目

全てを終わりに......

 『やってくれたね』


 私の目の前には一人の『人』が居た。いや、あれは人なのか。化け物なのか分からない。けれど今までと違って見える。


 「あんたが『手』の正体?」

 「いかにも、この夢の世界を作ったミオルだ」

 「ご丁寧にどうも。あんたのせいで私は大切な時間を減らしてるの。わかる?」

 「それももう終わるだろ。君の行動のせいで......トレースと関わりのある人間だったとは」

 

 思い出せば私はマーシャレイに伝言を頼んだんだ。それがトレースの耳に入ればこの夢は一生見なくなる。


 「最後だし聞いておくよ。なんでこんな事したの?」

 「この世界はトレースに聞くといいよ。本人が良く知っている」

 「え?」

  

 この夢の主催者がトレースだと言うのか。そんなはずは無い。トレースが作ったのはオルニアと言う世界だけだ。


 「まぁそう悩むな。そして君はもう起きる時だ」

 「あれ?オルウルが呼んでる?」

 「そうみたいだが、これで最後だ。私も抗せてもらおう」

 

 その瞬間聞こえていたオルウルの声がシャットダウンされた。一切何も聞こえない暗い空間になった。


 「何するの?」

 「これで私に触れる以外で戻る方法は無い。このまま一緒に夢の中で終わろうではないか」

 

 ミオルは大きく両手を広げて勝ち誇ったかのように笑った。正直私は気に食わなかった。オルウルが呼んでいるのを無視することになる。また悲しませることになる。


 「......ぇ」

 「なんか言った?命乞いか?」

 「ねぇ、死ぬのはあんただけで十分なんだわ」


 私は笑顔で答えた。それに少し驚いたのかミオルは一歩引いた。


 「何逃げてんのさ。そっか。今まで『手』は私の『手』から逃げてたもんね。その行動は今に始まった事じゃないね」

 

 そう。私は考えてやっと答えが出た。多分『手』は『手』を恐れていたのだと。だから『背』を向けるとそれに近づいてきた。『手』が見えないと近づくのは意味が未だに分からないが。


 「私はね。戻らないといけないの。待ってるオルウルの為にもさ。あの子私の為に人間になったんだよ?それなのにあんたが何回もこの夢に呼ぶから迷惑してるの......だから......





 これで終わりにしようか」


 私は両腕を切り落とした。夢のなので痛みは一切ない。切り落とす方法も魔法だが、多分意識的な問題だろう。


 「お前は正気か」

 「狂って無い人なんてこの世に居るのかね。いるのならその人は多分狂ってるよ」


 私は一歩ずつミオルに近づく。ミオルは一歩も引こうとしない。いや、きっと引けないのだろう。私に『手』が無いから......


 そして私はミオルに触れる。


 「これで終わりだね」

 

 触れた瞬間消えていくミオルは最後まで私を睨んでいた。


 「覚えてろ、××の魔女。いつか復讐する」

 「だから私その呼び名嫌いなんだって」


 そしてミオルはこの夢の世界が消える前に消えていった。そして私はその場に倒れた。次に目を覚ました時はオルウルが居てくれるかな......

 見ていただきありがとうございます。 


 夢編は多分ここで終わりですね。なんかネタ切れから来た感じでしたが、なんか良い感じのストーリーに出来たので結構満足です。


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