魔女の155日目
夢の中で聞いた声の正体とは......!
「いい加減に起きろおおおおおおお!」
耳元で聞いたことの無い女性の声が聞こえた。目を開けるとそこには見知らぬ20歳ぐらいで身長は私より小さく160cm無いロングで銀髪の女性がいました。
「何ですか?不法侵入ですか?魔女の家にですか?いい度胸ですね」
「何言ってんの。シュロシル」
「私の事をその呼び方する人は少ないのだけれど。そしてあなたの顔なんて見たことが無いのだけど」
「そりゃ無理も無いよ。私、オルウルだもん」
「......?何を言ってるの?オルウルはドラゴンよ」
「まぁ納得しないよね。とりあえず居間に行こ。話はそれから」
「ここ私の家なんだけど。勝手に動かないでくれる?」
「じゃあどうやったら信じて貰える?」
「オルウルが散歩の時による店の名前と店主の名」
正直これが答えれたら信じても大丈夫です。と言うか、オルウルの気配が見当たらないんですけど。本当にオルウルなんですか?
「えーっとね。工具屋言って食べ物貰ってた。名前はヴァルガン......だっけ?」
「......わかった。ひとまず信じる。とりあえず居間で話しましょ」
一旦居間に行き椅子に座る。朝食どころの騒ぎじゃない。
「改めて、オルウルです」
「いやいやいや。オルウルだとしてだよ?オルウルは男って聞いてたんだけど」
「ドラゴンだと性別は逆なんですよ。男が女で女が男って感じです。まぁ擬人化すればの話ですけど」
「......なんで人間になってるの......?」
「多分今シュロシルが考えている通りだと思うよ」
ドラゴンが擬人化する理由はただ一つ。アルエファの魔法。それ以外に考えられない。
「じゃあ、なぜ人間になったの」
「シュロシルが起きなかったから......」
「そんな理由で?」
「ごめんね......」
「いや、謝らないで。悪いのは私だから。変な夢を見ていてね」
そうだった。私はまた夢を見ていたんだ。あの夢を。それよりも今の方が大事ですね。
「はぁ......どうしようかね」
「いいんじゃないですか?話し相手も欲しかったんでしょ?」
「そうだけどね。色々とお金がかかるわけよ。同居するってことになると費用は2倍。確かに払えないわけじゃない。魔女免除もあるわけだし。弟子と言えば何とかなる」
「問題は?」
「頭いいんだね。問題はオルウルがそれでいいかだよ。もうドラゴンには戻れないんだよ?」
「......もう遅いですよ。なってしまったものは仕方ないです」
「それもそうだね」
「ねぇ。もうガンライ(20時)だし晩御飯食べよ?シュロシルのご飯食べてみたい」
「え?もうそんな時間?」
時計を見ると確かにガンライ(20時)だった。まさか起きる時間が遅かったとは......というか。1日寝ていただけでオルウルが心配になって擬人化なんてします?もしかして......
「ねぇオルウル!」
「どうしたのさ急に」
「私何日寝てた?」
「2日間だけど......」
案の定1日以上でしたね。それでオルウルが起こしてくれたんですか。納得しました。オルウルがお腹空いるみたいなので晩御飯作りましょうかね。正直私も結構お腹空いてます。まぁ2日間何も食べてないので当たり前ですね。
とりあえずあるもので作りましょうかね。2人分なので材料もそれなりに必要なんですが......ありそうですね。
適当にある具材でシチューを作りましょうかね。
「一回でいいから人間の姿でシュロシルのご飯食べてみたかったんだよね。みんな美味しいって言ってるからさ」
「まぁ美味しいのは確かだよ」
シチューを作り、盛ります。そしてオルウルが食べ始めて最初の一口を口にした瞬間手が止まりました。
「あれ?口に合わなかった?」
「ううん。その逆。美味しすぎるよ。ペットフードとは全然違う」
「そっか。今までペットフードだったもんね」
オルウルは勢いよく食べてました。その間に私は風呂を沸かします。それが終わったら私も食べましょうかね。
「オルウルは先に風呂に入っておいで。入り方わかる?」
「多分分かると思う」
「人間になっても優秀なのね」
オルウルが風呂に入っている間に食器を洗い。日記を書きます。
『起きたらオルウルが人間になっていた。私は2日間眠っていたらしい』
そういえば、使っていない部屋ありましたよね。布団引いておきましょうかね。寝る場所も確保しないとですね。
とりあえず明日買い物に行って、オルウルの必要な物を揃えて来ましょうかね。勿論オルウルも連れてですけど。
オルウルが風呂から上がり、私も入ります。風呂の使い方は分かったそうです。人間になっても頭がいいのは予想外です。
風呂から上がり、オルウルを寝室へ案内します。
「今日からここで寝ていいよ。この部屋は好きなように使って」
「いいの?」
「どうせ使ってない部屋だからね。遠慮しないでいいよ」
「ありがとう」
「それじゃ私はもう寝るから。おやすみ」
「シュロシル。ごめんね。本当にありがと」
「礼を言うのはこっちだよ」
私は自分のベッドに戻り横になる。正直嬉しさと不安が混じりあっている状態だった。明日からが不安であり、楽しみでもある。明日からと言うより、この先と言うべきか......
まずは寝ましょうかね。明日からです。
それではおやすみなさい。また明日。
見ていただきありがとうございます。
ようやくオルウルが人間になりましたね。誰かオルウル描いてくれないかな。まぁその前にシュロシルだけど、いまだにシュロシルの外見の詳細って書いて無いんだよね。1人称だと説明するの意外と難しい。描いてくれる方がいるなら説明しますよ。
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