魔女の152日目
バイトの新人はどんな人なのか?
雨が屋根に当たる音が段々と荒くなってくる。気付けば屋根が壊れるのでは無いかと思うほど強く屋根に当たっていた。
それでも私は気付かず、結果アラームの音で起きた。そして起きた瞬間に雨の音に気付いた。
今日バイトですよ......?
カーテンを少し開けて外を見てみると洪水になりかけている地面が目の前にありました。こりゃ大雨警報出てますよね。
バイトからの連絡も無い事なので朝食を食べたら向かいましょうかね。なので居間に降ります。
パンを食べながらテレビを見てみるとまだアンラウの方は雨が降っていないみたいですね。だからでしょうか。ここだけが酷いみたいです。
正直な話しますと、魔法で雨を避けることができますが、雷が鳴っている場合は別で、降りなきゃダメなんですよね。本当に危ないので。今日とか雷も鳴るんですけど。それでも行くんですか。
朝食を食べ終えて準備をしていると段々と雨は収まって来ましたけど、それでも降ってますね。でもこの雨なら魔法で行けそうですね。
家を出て魔法を使った後に箒に乗りアンラウに行きます。この感じだとアンラウに着いたら雨が降りそうですね。
『雨よ。我を避けろ!』
これで安全に迎えますね。
アンラウが近くになるに連れて雨の量が増えていってるんですよね。これ、最悪のパターンだったらアンラウに着いた時に朝のような感じになってますよ。
この感じだと人が来なさそうでいいですけど。
無事にアンラウの門が見えてきました。門の辺りは静まり返ってました。あるのは雨の音だけです。
「おはようございます」
「おはよユノライさん」
「ユノライさんおはよ~」
今日も菊池さん居るんですね。
「それじゃユノライさん。菊池さんをお願いします。」
「分かりました。今日もアクロウ(13時)ですか?」
「うん。ものすごく暇だったら早めに上げてもいいよ」
「分かりました。お疲れ様です」
そしてバイトが始まり、門の下で菊池さんと雨の音を聞くことになりました。この後も多分暇なので何か話しましょうかね。
「そういえば、菊池さん。学校は?コザルダー(金曜日)だからあるよね?」
そう言うと菊池さんは段差に座り下を向いた。聞いたらまずかったかな?
「ごめんね。話したくなかったらいいんだよ」
「あ、いえ、やっぱり気になりますよね。多分この後も暇なので話しますよ」
菊池さんは私の方を見て話し始めました。
「小さい頃に母親が病気で亡くなって、そのショックで父親は鬱病になり、母親に会いに行くかのように1年後に自殺しました。そこからはおばあちゃんの家に匿ってもらい。去年そのおばあちゃん達もこの世を去ったんです」
「......」
「国からは孤児院に行くかい?金は国が出す。などと言ってきましたが、私は一人で暮らすことにしました。なので今はバイト中なんです」
「......ごめんね」
「いえ、大丈夫ですよ。すべて受け入れて今を生きているので」
想像以上に悲しい過去だったので返す言葉が見つかりませんでした。それでも何か言ってあげたかった。
「すいません。なんか暗くなるような話をしてしまって」
「いや。聞いた私も悪かった。ねぇ菊池さん?」
「何ですか?」
「菊池さんじゃ堅苦しいから紗枝さんって呼んでもいい?私の事はシュロシルでいいから」
「......ありがとうございます」
その声は少し震えている声だった。それでもしっかりと声を出していた。
その後は軽く雑談をしてアクロウ(13時)になったので紗枝さんは帰っていきました。
帰った後も雨は続き、人がくる気配は一切ありませんでした。それは帰る時になっても誰一人としてきませんでした。帰りましょうか。
魔法は継続していたのでそのままにして家に向かいます。帰ったら晩御飯作らないとですね。
家に向かっていると行きとは逆で段々と晴れてきました。その光景は台風が通り過ぎたかと思うほどに晴天でした。
家に着いた時は雨は一切降っていなく、そして空が綺麗に見える程でした。
家に入り、晩御飯を作ります。今日は野菜炒めにしましょうかね。久しぶりに健康を気遣いますよ。
晩御飯を作ったらオルウルにも上げて私も食べ始めます。
食べ終わったら食器を洗って風呂を沸かしますか。あ、日記も書きますよ。
『6月早々朝から大雨が降っていた。バイトでは紗枝さんの過去を少し知った』
明日はソアダー(土曜日)ですけど、何しましょうかね。またお菓子作りとかでしょうか?そろそろ上達しそうですね。
とりあえずベッドに向かい横になります。カーテンを少し開けると朝とは違って星と月が綺麗に見えました。
さて、寝るとしましょうかね。
それではおやすみなさい。また明日。
見ていただきありがとうございます。
小説を書き始めてあと16日で1年を迎えます。本当に長かった。16日バイトの休みとって一人で打ち上げだなこりゃ。
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