魔女の132日目
水の魔女に初めて会いますよ。
アルエファがカーテンを盛大に開けて太陽の光が直で私に降り注ぐ。布団を顔まで被せてその光を遮断する。
「本当に起きないね......」
「いっそこの高さから落としてみない?」
アルエファは飽きれ、エルエネは冗談を放つ。
「少なくとも2日間しか居られないんだからいい加減起きなさい!」
アルエファは私の布団を思いきり引っ張る。そういえば、地下鉄でも同じようなことがあったような......それは昨日の事だったのに、かなり前のように感じた。
「......アルエファ、オルウルおはよ」
「おい」
「あ、エルエネ居たのね」
「本当にここから落としてみようかな」
「その時は即座に魔法を使うので」
朝から冗談を交えて話始める。朝起きてからすぐに人と話すのは久しぶりだ。誰かが家に来ない限りそういうことは無いからだ。
アルエファが電話をすると朝食も運ばれてきた。その朝食を食べながらアルエファが今日の予定を話す。
「今日はこの後街の中心に行ってヴィ―アグニに会う。そので話した後今日は終了。またここに戻ってくる感じ」
「え?それだけなの?ほかにすることは?」
「特に無いよ。明日お土産とか観光してその次の日帰るって感じかな勿論ヴィ―アグニもその時居るよ」
まぁ正直今日の予定がこれで終わるのが納得できたのはその後のアルエファの話で知った。
「ここから街の中心に行くまでにかなりの時間がかかるからね。この街の交通手段は徒歩限定。まぁ辺りを見渡しながら行って、帰りも同じ感じかな」
「なるほどね。それでどれぐらいで着くの?」
「ここをコウ(10時)に出たとして中心に着くのがライ(14時)かな往復考えたらそんなに長居できないからね」
「うん。納得した。準備してもう行こうか」
「それもそうだね」
アルエファと私は準備をしてホテルを出る。まだコウ(10時)だと言うのに人が賑わっている。観光名所の1つでもあるせいか。
街並みはすべてレンガ風で構成されていた。どこの店も作りはレンガだった。レンガの色を変え良い色合いを作っている感じだった。確かに観光名所と言われたら頷ける場所だ。
そしてしばらく辺りを見渡しながら歩く。待ち合わせの場所に着いた時には既にヴィ―アグニは席に座っていた。
「ヴィ―アグニお久しぶり~」
「あ。アルエファ。わざわざ遠くからごめんね」
「いいのいいの。そしてこっちがシュロシル」
「どうも。初めまして、ユノライ・シュロシルと申します」
「この度は遠くからお越しくださってありがとうございます。私は水の魔女ハピリウス・ヴィーアグニです。ユノライさんは何の魔女なんですか?」
「......強いて言うなら自由の魔女かな?」
「シュロシル。嘘は良くないよ。シュロシルはね......」
「アルエファ......わかってるよね?」
「......ヴィ―アグニ。シュロシルは自由の魔女」
「へ~。初めて知りました。今後ともよろしくお願いします」
「こちらこそお願いします」
私とヴィ―アグニさんは仲良く握手し席に着いた。場所はカフェのようなところだったのでコーヒーを頼みそして話始めた。
「単刀直入で悪いんだけどユノライさんちょっといい?」
「なんでしょうか?」
「あの膨大な魔力は何?一瞬ラーリトルから途轍もない魔法を感じたんだけど」
「......きっと火の魔女がラーリトルに来て暴れたんじゃないですか?少なくとも私は分かりませんでしたし......それほど優れた魔女ではないので申し訳ないです」
「ちょっと、シュロシル!」
「?」
ヴィ―アグニはそうかそうかと頷き席を立ちあがる。アルエファとエルエネは危機感で逃げていく。これはまずいかな......
「なんですぐばれる嘘を?」
ヴィ―アグニは冷静に私に問う。下手に返せば怒るだろう。知っての通り怒ると異常に怖い。
「嘘......ですか。なら問で返すようで悪いんですが、なぜ今の嘘だと分かって自由の魔女の時に言わなかったんですか?どうせ気付いていたでしょうに」
「1回目は見逃した。それだけです。さぁ、次はユノライさんが答える番ですよ」
「そうですか。嘘をついた理由ですか。簡単ですよ。火の魔女以上の強さを見たかっただけです」
ヴィ―アグニは私の言葉を聞いた瞬間冷静へと戻りました。それを見たアルエファ達は驚き、そしてゆっくりと戻ってくる。
「流石×××の魔女ユノライ・シュロシルね」
「それはどうも。それにしても物凄い殺気でしたね」
「それはそれはすいませんでした。まぁ3度目はありませんよ」
「分かっていますよ。水の魔女ハピリウス・ヴィーアグニさん」
その後は普通に会話し、戻る時間となったので今日は解散することにした。
「今日は楽しかったわ。また明日ね」
「うん。明日はそっちから来てね」
「それではハピリウスさん」
「ええ、ユノライさん」
帰り道、どうやってヴィ―アグニの怒りを収めたのかアルエファが聞いてきた。
「きっと相手が思うように動くのが嫌だったんでしょう。そういう性格の人だもん」
「シュロシルは悪魔か」
「どうせなら魔女って言ってほしいな」
「もう既に魔女でしょってツッコミはいる?」
「ありがとう。それを待っていた」
つまらない会話をしてホテルに戻る。部屋に入り、晩御飯を呼ぶ。今日は肉料理が並んでいた。これならオルウルも食べれるだろう。
今日もまたお酒を交わしながら食べ始める。アルエファは今日は酔わないようにする。と言って少量しか飲まなかった。ある意味正しい選択なのかもしれない。
晩御飯を食べ終え、アルエファが先に風呂に入る。その間に私は日記を書いてしましましょうか。
『水の魔女ハピリウス・ヴィーアグニと初めて会った。話した瞬間怒りそうになったので怖かった』
アルエファが風呂から上がり、私が次に入る。上がった来た頃にはアルエファはまたお酒を飲み始めていた。「風呂が上がった後なら大丈夫でしょ」などと言って夜景を見ながら飲んでいた。
私は今日も散々歩き疲れていたので布団に潜る。アルエファ達に挨拶をして眠りに入る。
それではおやすみなさい。また明日。
見ていただきありがとうございます。
眠い。以上報告終了。
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