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魔女の364日  作者: Catch262
131/364

魔女の131日目

アルジャニアに到着しますよ!

 「ほら、起きなよ」


 どこからか懐かしい声が聞こえる。久しぶりに聞くようで最近も聞いたことのある声だ。でもどこで聞いたのか、いつ聞いたのか。思い出せない。


 「いい加減起きろ!」


 その瞬間私の布団は思いっきり取られました。誰だと思い起き上がってみると目の前にはアルエファが居ました。そうでしたね。一緒に行動しているのを忘れてました。


 「ねぇシュロシル?なんで泣いてるの?」

 「え?」


 目元を確認してみると確かに涙が出ていた。理由は分からない。けれど、異常な事ではない。確かによくあることでも無いが、それでも稀に起きた時に泣いてる人がいる。


 「なんでだろうね?悲しい夢でも見たのかな?てか、今何時?」

 「サッシ(9時)」

 「あれ?朝食は?」

 「置いてあるからとりあえず顔洗ってからにしな。それとオルウルにはご飯あげといたから」

 「どうも」


 とりあえずアルエファに言われたように顔を洗いそして朝食を食べる。長い間乗っていると動いていても特に違和感を覚えなくなっていた。それにしても1日太陽を見ていない。なんか不思議な気分だ。


 朝食を食べ終わり、アルジャニアに着いた後の事をアルエファに尋ねる。


 「それで?アルジャニアに着いたらまずどうするの?」

 「アルジャニアのアルパアに着いたらそこからパイル(北)に行ってグバラグに行く。そこで宿を取って次の日ヴィ―アグニに会うって感じかな。だから着いたら徒歩でグバラグに行くよ」

 「と言うことは街を出てまた街を目指すってことですか」

 「そういうこと、流石のシュロシルでもアルジャニアのグバラグぐらいは分かるしょ?」

 「少しはね」


 グバラグはアルジャニアの中心に位置していて数ある中で一番大きいとされる街だ。それに伴い政治経済はしっかりとしていて人口も多いだとか、アルジャニアに観光で訪れる人はグバラグに行くらしい。それ以外に行くと何があるかわからない。


 「アルアパに着くのがメグライ(13時)だからそれまでゆっくりしましょ」

 「段々とこの動いてる状態に慣れていくのが怖い。降りたら変な感覚になるかも」

 「うん。なるよ。かなり足が持ってかれると思うよ」

 「え......」


 そして、ゆっくりしているとゆっくりと止まりアナウンスが流れた。


 「ご乗車ありがとうございました。アルジャニア・アルアパに到着いたしました。お忘れ物の無いようにお願い致します」


 私とアルエファは荷物を持ち降りる。私は降りた瞬間立ち眩みの様な症状に見舞われた。真っ直ぐ歩こうとしても中々歩くことができない。


 「随分と情けない魔女ね」

 

 エルエネが煽り始める。けれど今は反論できない。


 少しの間ベンチに座り落ち着くのを待った。ある程度座っていたら治ったので再び立ち上がるとしっかりと歩けるようになっていた。


 出口を目指して地下を歩き続ける。未だに太陽を見ていない。そういえば、この世界に太陽などあっただろうか。


 出口を見つけて階段を1段1段踏みしめて上がる。そしてドアの前まで来てドアを開く。その時1日ぶりに太陽を見た。眩しくて目を開けれないほど眩しかった太陽だが、それもすぐにいつも通りに戻った。


 「慣れないことはするもんじゃないね」

 「慣れないことを慣れるようにするには何度も慣れないことに挑戦することだね」

 「もう地下鉄なんて乗らない」


 私は今回の帰り以外一生地下鉄には乗らないと決心した。


 アルアパの門を出てグバラグに向かう。アルエファが「箒は乗れるしょ?」と聞いてきたので「当たり前でしょ。魔女だよ」と言ってやった。そしてグバラグまで箒で飛んでグバラグまで向かった。その途中に幾つか街の門があった。方向音痴ならまず目的の街にはいけないだろう。


 「シュロシルここで降りるよ。あれがグバラグの門だから」


 そういいアルエファは指を門の方に向ける。そこにはアンラウの門をとは異なり、大きな扉がそこにはあった。


 「......門?」

 「そう。わかりやすいでしょ。まぁあの門は目印なだけで開かないし、ちゃんと人間が通る隙間もある」

 「なるほどね。これなら方向音痴も迷わないね」


 門で簡単な検査を終えアルエファが予約していたと言う宿に向かう。今日の目標はここまでだ。

 

 「それで?どこなの?」

 「うーんっと......門を入ってすぐだったはずだけど......」


 アルエファは辺りを見渡しながら言った。そしてアルエファが見つけるより先にエルエネがその宿を発見した。


 それは高級マンションかと思うほどの高いホテルでした。まさか上の方って言いませんよね?

  

 「ここのVIPルームを予約したから最上階だよ。眺めは最高らしくて目が良ければグバラグ全体が見えるらしい。まぁ流石に全体は盛ったけどね」

 「はぁ......」

 「あれ?シュロシルって高いところ苦手?」

 「そんなことは無いけど、流石魔女だなって思ってね」

 

 中に入りアルエファはフロントで確認を済まし私は近くにあったソファーに腰かける。ものすごく座り心地が良く、高級ホテルそのものだった。と言うか、ここは高級ホテルだった。


 アルエファは部屋の鍵をもらい部屋に行く。もう時間はマレラウ(19時)だった。予想以上にアルアパからグバラグまでの道のりが長かった。


 部屋に入ると全面ガラス張りの窓が一番最初に目に入った。そして辺りを見渡すと先ほどまでいた地下鉄の一室なんか比べ物にならないほどの大きさ。キッチンやリビング。ここで生活しろと言われれば絶対にできるだろう。


 荷物を置きアルエファは立て付けの電話で晩御飯を頼むとすぐに届いた。


 刺身の盛り合わせ。それはかなり豪華な物だった。アルエファとお酒を交わしながらゆっくりと食べ始める。その横でオルウルとエルエネも晩御飯を食べる。


 私はお酒を飲みますが、まぁ少し弱い方なのでそんなに飲みません。1杯飲む程度です。酔うと寝てしまうので......


 晩御飯を食べ終え、アルエファは完全に酔っていて私は先に風呂に入りました。


 そして上がった時にはアルエファは布団に潜り込んでいました。私も日記を書いて布団に入るとしましょか。


 『ようやくアルジャニアに到着した。アルアパからグバラグに移動し高級ホテルで1泊するあ。明日は水の魔女に会う』


 明日いよいよ水の魔女ハピリウス・ヴィーアグニに会いますよ。結構楽しみです。


 1杯でもやはり飲むと眠くなりますね。しかも結構アルコール度数強かったのでかなり眠いです。ここ高級ホテルなのを忘れてました......


 もう今日は疲れたし寝るとします。


 それではおやすみなさい。また明日。


 見ていただきありがとうございます。 


 約3000字と言うのはこの作品で最高ではないでしょうか?3000字にもなると昔書いていた『冒険者で異世界を!』を思い出しますね。あれは1話3000文字で頑張っていたので懐かしい気分になりました。


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 明日もお楽しみに!

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