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PANDORA  作者: レヴァーテイン
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パンドラの花

何気無く、それと無い日のこと。

いつも通っている副業に情報屋を営んでいる酒場のマスターに聞いた話だ。

「時にギャレン君。パンドラの花を知っているかい?」

「なんだよそれ」

「ある日天から降り立った少女が持っていた箱に入っていた種から咲いたとされる花さ。」

「ふーん。でそれがどうかしたのか?」

「それで、この花についての伝説があってね。」

「伝説?」

「この花に関わった者は不幸を超える不幸に見舞われ、欝になり、最終的に死より恐ろしいことになる。っていう伝えさ。それで、最近ここら辺のどこかにその花が咲いたらしくってね。この噂が広がった瞬間ここ一帯大騒ぎになって、そのパンドラの花を探そうっていう輩も出てくる始末さ。」

「パンドラの花ねぇ。」

「なんだい、別にって感じだね。」

「いや、そんな大それた事急に言われても信じられる分けないだろ。悪魔で噂だろ?嘘だ嘘。こういうのは鵜呑みにしたやつが痛い目みる。」

この時の僕はこの話を全く信じていなかった。だが今では過去に戻ってこの時の僕を殴りたいと思っている。タイムパラドックス承知で殴って蹴ってなぶり殺したい。

ホントに。

何故なら今この瞬間、

その不幸に見舞われているからである。


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