第6章 多忙な日々からスローライフへ 第1節 竜人化の魔道具
俺の生活は前のスローライフに戻った。社長業をしていた時の忙しさも今となっては昔の話で、多忙な日々とは無縁になっていた。お陰でオリジナルの魔法研究や魔道具作りに余裕をもって生活できている。
オリジナルの魔法や魔道具は会社に言えば即そろえてくれるので、昔みたいに手間はかからなかった。
俺はこのスローライフが大好きだ。確かに社長業も充実していて満足はしていたが、やっぱり俺からこのスローライフをとったら俺じゃない。偽りの俺を演じているにしか過ぎなかった。
さて今回作る魔道具は俺もはじめてつくる魔道具だ。しかし毎回同じようにつくるのははじめてのものばかりだが、今回は特に難しいものになるだろう。その魔道具は竜人化の魔道具である。人を竜人へと変えて
戦闘力激的にアップさせるものである。特徴としては身体能力の向上と魔力量の増加である。その効力は身体機能のおよそ10倍まで跳ね上がるのである。
しかし、この魔道具は戦争に使われる危険を伴っている。そこで俺は人間が持つ本能の魔物と遭遇した時のみ危険を察知したときのみ発動するよう限定ずけたのである。魔道具作成の難点はそこであった。人間の
本能を察知するということは人間の危機意識を信号として発動するものであって、魔物限定で発動させることは難点であった。
そこで俺は魔導書を読み、人間の危機意識に関する研究を見たのである。
そこで俺は結論ずけた人間の持つ本能を色で判断すればいいのではないかと、魔物に対して危機意識を察知させる魔法を考案した俺はさっそく魔道具に魔物限定でのみの色を判別する細工を施したのである。
素材はドラゴンの魔石をつかっておこなう。魔石を指輪サイズに均等に加工した。1つの魔石で10個の加工物ができる。
加工した魔石を魔法陣に上におき、希少なミスリルと融合させたのである。ミスリルを使った理由は人のもつ魔力に反応する素材だからである。
そのミスリルによって危険を察知する魔力がながれると竜人化するようになるということである。
実験は成功した。俺はさっそく会社に適正な人材がいないか探した。そして見つけたのである。数人いたのでローテーションを組み工場のラインに乗せたのである。
この商品も高めではあるが冒険者の間でもヒット商品になったのである。
「レニャスこの魔道具なんだけどドワーフたちにミスリルを提供してもらえるようにしておいてくれるかな?」
「うんわかった。でも、ドワーフって頑固者多いでしょ?提供してくれるかしら?」
「なに大丈夫無料で大量のうまい酒をあげれば快く引き受けてくれるよ。」
「わかった会社にいって交渉できる人探しておくね。」
こうして俺はミスリルの材料をドワーフたちから提供してもらえるようになったのである。