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第3節 激突

ようやくここまでたどり着いた。俺は魔王の玉座の間の扉の前まできていた。そして扉を開けたのである。


「ようこそ勇者よ。私を倒しにきたんだね。どうだった?側近たちの力は。お前ならたやすく勝てたろ?でも私はそうはいかないよ?」


「ここまでくるのに何千という魔族からの手厚い歓迎をうけたよ。お前を倒すためにな。」


「それはそれはよかったじゃないか。お前がそれだけ魔族にとって脅威だということだよ。しかし、私は怒っているのだよ。何千という同胞を葬ってくれたということに。」


「ずいぶん自分勝手な怒りだな。人間と精霊を苦しめることに生きがいを感じる魔族が同胞にだけ怒りを感じるとは。」


「さぁ殺し合いをしようじゃないか。何千という同胞のかたきをとらせてもらうよ。」


そういうと魔王は魔剣をとりだした。ユグドラシルと対になっているラグナロクだ。こいつの力は未知数だ。下手に前にでるよりすこし距離をとって戦った方がいいだろう。


魔王は魔剣に魔力をこめて衝撃波をはなってきたのである。その強力さのうえで俺はユグドラシルに魔力をこめて結界を張ったのである。


しかし、ラグナロクの魔力は予想以上であり、結界がやぶられその衝撃で俺は壁に激突したのであった。


「どうだい?強いだろ?これで本気じゃないんだよ?この魔剣には神殺しのほかにも同胞の恨みと魔力が蓄積されるようになっているんだよね。」


「まさか・・・・そんな能力が備わっているとはな。驚いた。」


「ほらほらまだ攻撃は続くよ。耐えてみなよ。」


魔王の斬撃が俺の体を切り裂いていく。まさかこれほどとは思わなかった。軽く見ていた。


「どうすればいいんだ。なにか方法はないのか?!」


「方法なんてありわしないよ。同胞の数千という数の魔力に太刀打ちできる聖剣なんて存在しない。まあこれもその目障りな聖剣ユグドラシルを壊す機会になったわけだ。いい気分だよ。」


俺はおもった。「目障りな聖剣」?このキーワードが俺には引っかかった。なにか違和感を覚えたのである。


しかし、俺は魔剣の斬撃をかわすので精一杯だった。俺はよけながら考えていた。その違和感を探るために。何か引っかかる。そうかさっきからとどめをさせばいつでもとどめをさせるのにさせない理由があるんだ。


その理由というのはユグドラシルがもっている本来の力再生である。その再生能力を使えば勝てるんじゃないか。と俺は思った。


そして俺は斬撃をくらわない様に剣で斬撃を防いでいる間に再生の力を使い、ラグナロクのもつ力を徐々に相殺していったのである。


「なんだ?急に魔剣の力が弱まったぞ。」


魔王も気づいたようであった。再生の力を破滅の力にぶつけて魔力をゼロに戻す。これがラグナロクの力を弱める方法でった。


「魔王。気づいたみたいだな。そうさこの聖剣の再生の力を使ってお前の魔剣の力を弱めているんだよ。」


「そんなバカな話があるわけない。迷いごとを。」


「それができるんだよ。お前の持つ魔剣の本来の力は破滅。その破滅の力に聖剣の再生の力をくわえれば力はゼロになるっていうことだ。」


魔王は斬撃の手をゆるめて俺から距離をとったのである。


「どうした?もう攻撃してこないのか?できるわけないよな。ユグドラシルに触れるたびに魔力を消滅させられてるんだもんな。」


「さすが勇者のまえに魔導士だな。魔力のことには詳しいか。」


「とどめをさせない理由も俺が深手を負っても聖剣の力で再生できるからだろうな。」


魔王は遠距離から魔法をはなった。これは魔剣によるものではなく、魔王の魔力から放たれたものである。


俺はとっさに聖剣で魔法を斬ったのである。俺はユグドラシルの力を使い枯渇していた周りの魔力を再生させ精霊魔法をはなったのである。俺はその攻撃に全魔力をのせてはなった。


そうすると魔王にクリーンヒットし、魔王はボロボロになったのである。


「まさかこの私がここまで追い込まれるとは。やはりユグドラシルの力は厄介だな。再生の力は厄介だ。」


「これで終わりだ魔王。」


俺は魔王の心臓めがけて聖剣を突き立てたのである。壁にはりつけになった魔王は口から血を吐き、絶命したのであった。


魔王がいなくなったことで魔族の魔力も消え、人間へと姿を変えたのである。


こうして、人間は魔族の脅威から解き放たれて平和になったのであった。

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