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手向けの花  作者: 三四
木に縁りて魚を求む
29/34

遺物

 ダリア王国は3000年以上もの間ダリアの一族が治めてきた最古のと言われる国だ。

 但し、それは現代においての話だ。


 ユウジの話を聞くとこの時代は現代よりも3000年ほど前の時代だと言うことになる。

 誰がなんの為にかはわからないが、時間軸を飛ばされたとなると相当の高等の法術であり、帰還方法が僅かなものに絞られてしまうという事は判明した。

 つまり最悪だ。


 現代に戻るには2つの方法がある。

 1つは時空法術士を捕まえる方法、そして、もう一つは

古代遺物(アーティファクト)ぉ??」

 ユウジが間の抜けた声を上げるがその反応は一般的だと思う。

 現代においても言葉を知ってる者のほうが少なく、存在を知っている者になると極々一部に限定される。

 古代遺物(アーティファクト)とは、いつの時代からあるかもわからず、なんの目的で制作されかも、誰が制作したかもわからないが絶大な効力を有し(ことわり)にすら影響を与えることがある物体の事だ。

 そんな未確認物体Xであれば1人くらい時間を飛ばせる物があってもおかしくはないだろう。

 というか、時間移動の古代遺物はブレスコリアの宝物庫にある。あるではなくある予定という方がこの時代では正しいか…

 あれどこから持ってきたって言ってたっけな…昔歴史の勉強の時に言われた気がしたんだけど全く思い出せない。

 真面目に受けておくんだったな…

 しかも、この時代にはどこに存在しているのかが不明。

「は〜ん。そんなバカみたいな効果の物があればすぐ噂になりそうだけどよ、そんな話は聞いた事ねぇな」

「だよなぁ…」

 そもそもこの時代に既に存在してるかも怪しい。


 閑話休題(なにはともあれ)


 時空法術士を広い世界から見つけ出すよりは、話に上がりやすい古代遺物を見つけ出す方が難易度は低いだろう。

 3000年以上もの時空を人1人飛ばせる魔力量を持つ者が仮想敵だとすると厄介この上ない。

 ただ、1点引っ掛かるのは時空法術の法則についてだ。

 時空法術には穴がある。

 現在を起点にしたときに未来へ飛ばした場合は戻ってこれないという点だ。

 しかし、過去への時間移動では元の時代へと戻ってくることができるのだ。

 過去に渡り世界を救おうと、現代は何も変わらない。

 過去を救えばいくつも存在する平行世界(パラレルワールド)に救われた世界線が追加されるだけだ。

 とすると、この仮想敵は果たして敵となり得るのだろうか?

 未来へ送ればクロウという戦力は確実に削れる。

 まあ味方だとしてもこれだけ意図の見えない策なのだから一発は覚悟してほしい。

「なぁユウジ」

「ん?」

 呼びかけると手元の機械板から目を離しこちらへと視線を向けてくれる。

「この国で一番情報が集まる場所ってどこにある?」

 いつの時代も情報というものは、それを取り扱う人物が集まる場所があるものだ。

 酒場であれ、娼婦館であれ、井戸端であれ形は変われど性質は変わらない。

「情報かぁ…西にあるオサガの街かな?」

「オサガ?」

「食にうるさい街なんだけどさ、商売人が多くいて色々と開けた酒場なんかもあるんだよ」

 オサガ…か

 その後も話を聞くと徒歩で3日程かかるとの事だったが、自動車が都市間での交通手段として民営化されているらしく1日程でつくとの事だった。

 それならと、すぐに出立しようとしたのだがそれが出るのは夜間らしい。

 それまでの間ユウジと談笑しつつこの時代の話を聞く事となったのだ。

 一先ずの目的は決まった。

 オサガの街だな。

拙い文章でしたが、ココまでお読みいただきありがとうございます。誤字脱字等があればご指摘を、また、応援ブックマーク等の評価も是非お願い致します。

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