episode8.特別ミッション始動
同じ景色でどこを曲がったのか全く分からない
そんな迷路のような街を抜けついにミュジック城へと着いた
そのまま城に入ると客間のような綺麗な部屋に通される
てっきり牢獄に入れられると思っていたルミナス達は拍子抜けした
「ここで待っていろ」
兵士達はそう言うと部屋を出ていった
ルミナス達だけになるとシュラハトが口を開く
「いやぁ、凄いな、一体どう言う事だ?」
落ち着いてられないのかうろちょろと辺りを物色する
「シュラハト変に触らないでくださいよ!これで何か壊したらそれこそ牢獄に入れられちゃいます!」
マギーは思ったよりも落ち着いている様子だ
「それにしても、本当にどうしてここに通されたのか不思議でなりませんね。それにナターシャについても気になります」
「ナターシャ、、、」
ルミナスはシュテルの言葉にナターシャを思い出す
あんな小さい子があんな怖いものに連れていかれて無事な訳が無い
どうにかして助けなければ
「ナターシャ大丈夫かしら、、、」
「大丈夫な訳ないでしょ、でもどうしたら助けられるかしら」
「んー、ただ、、、シュテルやマギーは分かっていると思うがあれはキングゴーレムではなかったな」
その言葉に2人は頷く
「そうなの!?」
「あれは確かに私達の知っているキングゴーレムではなかったです」
「そうですね、そもそもナターシャのみを狙って連れ去ったようにも見えました。多分ですがナターシャにはやはり裏があります」
「裏?あの子に?裏って?」
「それが分かれば苦労はしてねぇよ」
4人が話し合っていると先程の位の高そうな女性が部屋に入ってきた
一瞬で静かになる
「失礼する。先程はすまなかった。私はこの国の軍楽隊隊長ユリアスと言う。よろしく頼む」
ユリアスと名乗る女性は丁寧に挨拶をする
それに対しシュテルも4人を代表して挨拶を行う
「こちらこそ。私達は魔王討伐の為旅をしている者です。私はリーダーのシュテル。それから右からシュラハト、マギー、ルミナスです」
「早速だが先程はすまなかった」
「いえいえ、悪かったのは多分俺達の方なので、申し訳ありませんでした」
「いや、君たちは悪くない。何故なら巻き込まれただけなのだからな」
巻き込まれた?
その言葉に4人は頭にハテナを浮かべた
「巻き込まれた、、、とは」
「あぁ、本題になるんだが、あれはキングゴーレムでは無いんだ。深くは言う事が出来ないが関わった以上君達には特別なミッションを受けてもらいたい」
「特別なミッションですか?」
「あぁ」
そういうとユリアスは1枚の紙を取り出した
「ウムビルデンゴーレム?」
ルミナスには何が書いてあるか分からなかったが確かに絵は先程のゴーレムのようだった
「このゴーレムは人工知能がついている。ランクはSSになる。ほぼ最高ランクだ。その分報酬は弾む」
その言葉にルミナス以外の3人は表情が変わる
「分かりました。その依頼お受けしましょう」
「えっ!?大丈夫なの!?」
「大丈夫ですよ!私達なら!それに受ければナターシャも救えます」
マギーの言葉にルミナスも承諾する
ナターシャが救えるなら、マギーの言葉を信じよう
「よし、では概要を説明する」
そういうとユリアスはミッションの概要について話し始めた
「このウムビルデンゴーレムだが情報ではキングゴーレムと同じコンチェルト外の森、北側の洞窟を住処にしているようだ。君達にはこのウムビルデンゴーレムを倒して頂きたい。
その際に連れ去られた女の子も救出する事がミッション達成の条件とする」
連れ去られた女の子とはナターシャの事だろう
シュテルがそれについて言及をする
「その女の子についてですが、彼女は何者なのか教えて頂きますか?」
するとユリアスの表情が曇る
「それについては申し訳ないが答えることが出来ない。
ミッションを達成した後に話をしよう」
やはり何か秘密があるようだ
しかも国に関係している何か、、、
シュテルはその事について深く聞くのはやめる事にした
下手に聞いてはミッション自体が破棄されるかもしれないと思ったからだ
「分かりました」
「君達の無事を祈る。それと今回の敵はかなり強敵になる。
私達軍楽隊の方からも1人隊員を支援しよう。
入ってこい」
ユリアスが言うと部屋の扉が開き1人の少女が入ってくる
その瞬間にルミナスは軍楽隊を初めて見た時に感じたあの懐かしい空気を感じる
ルミナスは直感的に分かった
ー確実に家族の誰かだ!!ー
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