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episode7.追われる少女

朝、久々に体にある温もりと共に目が覚めた


そうか、そう言えば昨日女の子を助けたんだとルミナスは思い出す

そっと起こさないように部屋を出る


部屋を出ると既に何人かギルドの食堂で朝ごはんを食べていた

私も食べようかしらと思ったが他のメンバーは起きていない様子だったので1度外に空気を吸いに出る事にした


外に出ると昨日と違い少し騒がしい

兵士が多いように感じた

妙な胸騒ぎがする、、、

すると1人の兵士が話しかけてきた


「朝から失礼致します。只今小さな女の子を探しているのですが見ていませんか?」


ルミナスは直ぐに昨日の女の子だと分かる

そして昨日の一連の流れを思い出す

もしこの兵士に伝えたら彼女も猫のように、、、そう思うとゾッとした


「いや、見てないですね」


ルミナスはその女の子の事を隠す事にした


「そうですか、また見かけたら近くの兵士にお伝え願います」


そういうと兵士はまた別の方向へと向かう

これは見つかったらまずい

ルミナスは何とか兵士に見つからないように女の子をミュジックから出す方法を考えたが、やはりいいアイデアが思いつかない

そんな所に同じく朝起きたであろうマギーがやってきた


「ここにいたんですね!部屋をノックしても女の子しかいなくて驚きましたよ!」


どうやら起こしに来てくれていたようだ


「ごめんなさい、そう言えば女の子は?」

「今はシュテル達と一緒にご飯を食べていますよ」

「よかった」


ギルドの中には兵士はいなかった

しかしこのままでは見つかるのも時間の問題だ

ルミナスは急いで食堂に向かった



「おーい!どこ行ってたんだよ!」

「ごめんなさい」


食堂に着くと席に3人が腰かけていた

女の子の姿をみて安心する

するとシュテルが切り出す


「全員揃った事ですし昨日していなかった話をしましょう」

「していなかった話?」

「はい、まず君の名前は?」


シュテルは女の子に聞く

すると女の子が口を開いた


「私はナタ、、ナターシャ」


たどたどしくも名前を口に出す


「ナターシャか、とりあえずどうして昨日はあんな所を彷徨いていたんです?迷子になったのですか?」

「はい、気づいたらここに入っていて、、、兵士に追われているんです!」


そういうとナターシャは瞳に涙を浮かべる

相当怖い思いをしたのだろう


「お兄さん達助けて下さい!私コンチェルトに帰りたい!」

「そう言われても、、、」


急な事で流石のシュテルも戸惑う


「どうにかして兵士に見つからずに外に出る方法はないのかしら?」

「んー、透明になったり姿変えたりできるなら大丈夫だとは思うがなかなかなぁ」


ルミナス達が考えていると急に怪しそうな男が話に割り込んできた


「あんたら、変身薬を探してんのか?」

「変身薬?」

「変身薬なんてあんのか?」


シュラハトが食いつく


「あぁ、でもなかなか手に入らないからなぁ、、、かなり高くつくぞ?」

「自分達で解決するので大丈夫です」


危ないと感じたシュテルがキッパリと話を断る

男はバツが悪そうに去って行こうとしたその時、机の上にジャラジャラジャラと金貨のようなものが散らばった


「そこの方、これで足りる?」


それはどうやらナターシャが持っていた物のようだ

その多さにみんな目を丸くする


「おっおぉ、こんなにっ!いいのかっ!」

「えぇ」


すると男はその金貨をかき集め代わりに変身薬を渡す


「待て、本当にそうなのか確かめさせて貰う」


シュテルがそういうと少し口に含む

するとシュテルの頭にピンと狐のような耳が生えた


「確かに本物のようだな、行っていい」


その言葉に男はそそくさとギルドを後にする

そしてシュテルはナターシャに体を向ける


「この金貨の量、、、ナターシャ、君は何者だ?」


シュテルの問いにナターシャはまたも黙ったままだ

他のメンバーは皆唖然としている


「とりあえず君が何者か分かるまでは連れて行くことは出来ない、リスクが大きすぎる」


確かにその通りかもしれない、ルミナスも流石に疑いの目を向ける

ナターシャは俯いて何も話さないままだ




とその時大きな音と共にギルドの天井が破られた


「何だ!?」


急な事でギルドはかなりの騒ぎになる

天井を突き破った何かはそのまま大きな音を立てて地面へと降りる

かなり大きな頑丈そうな、、、ロボット!?


「ゴーレムキングだ!!!」


誰かが叫ぶ

これが!?ルミナスはその大きさに驚く

するとゴーレムキングはナターシャを急に持ち上げそのまま同じく天井を突き破りどこかに飛んで行った


「まっまて!!」


そういった時には時すでに遅し、どんどんと遠くなっていく


「どっどうしよう」

「何故彼女を!?とりあえず皆落ち着いて」


シュテルが宥める

すると同時に扉が空き兵士が沢山入ってきた


「動くな!!!」


ざわついていたギルド内が一気に静かになる

兵士の中から見るからに位の高そうな女性が出てきた


「先程キングゴーレムがこのギルドに入って行くのを確認した、何かわかる者は私の前に来い」


これはかなりまずい状況だ、確実に話したら何をされるか分からない

シュテル達も同じ考えだったようで押し黙っている


すると先程の怪しい男が前に出た

この男さっき出ていったんじゃ、、、と思ったが何か儲けがあると思って帰ってきたのだろうか

状況はかなり最悪だ


「何か情報を知っているのか?」

「はい、先程そこのパーティーにいた女の子がそのキングゴーレムに連れていかれるのを見ました」


なんて事を、、、頭を抱えたくなる


「それは本当か!」


女はルミナス達に向かって言う

もう逃げられないと思ったのかシュテルが口を開いた


「本当の事です、、、」

「よし!お前達こい!!」


そういうと沢山の兵士達に囲まれた

これは絶体絶命と言うやつだ

この男、、、とルミナスは男を睨みつける

男は何か報酬が貰えるかと女に聞いていたが黙れ!とあしらわれてそそくさとまた姿を晦ましていった


そのまま兵士達に取り押さえられルミナス達はミュジック城へと連行された








ここまで読んで下さりありがとうございました!


やっと連載再開できますのでこれからまたよろしくお願い致します!!

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