episode4.音楽の町
一行は野宿をし、次の町コンチェルトに着いた
しかし、その間ルミナスはかなり疲れていた
理由としては野宿の生活だ
毎回料理担当を変えていたらしいが、昨日のシュラハトの料理はただ肉を木に刺して焼くという物だけだった
その上寝る場所は木にもたれかかるだけ
焚き火はつけて交代で辺りを視察しなければならなかった
野宿ってこんなに大変なのね、、、
ルミナスは改めて思う。キャンプは何回か家族としていたが、それとは大違いだ
とりあえず料理だけでも何とかしましょ
ルミナスはこの町で次の野宿に向けて食材を買う事を決めた
「さて、俺は情報収集をしてきます、3人はどうしますか?」
「俺は武器の調達してぇかな?ここには珍しい武器もあるらしいし」
「私はルミナスと共に行動します」
「わかりました、それぞれ終わったらここの町の大きな広場、噴水前で待ち合わせしましょう」
そう言うとシュテルとシュラハトは別々の目的地へと向かった
「さて、どうしますか?」
マギーがルミナスに聞いてくる
「そうねぇ、やっぱりまずは食材調達かしら!」
「食材ですか!いいですね!」
ルミナスはマギーと共に市場に行く事にした
「あらぁ、沢山色々なものがあるわねぇ」
市場は基本スーパーと何ら変わりのない品揃えだったが全てが出店なのでまるで海外で見るような光景だった
「さて、今日は宿に泊まると思うので下見だけですよ」
マギーが言うがルミナスは既に見たこともない食材を見つけ話しかけていた
「これ、なんて食べ物なの?」
「それはムジカの実だよ」
「ムジカ、、、確かイタリア語で音楽って意味よね?音楽の実なんていい名前じゃない!」
店員はルミナスの言ってる事にハテナを浮かべている
「うわぁ!すみません!私達この町初めてで」
マギーはすかさずルミナスのフォローをする
ほっとくと何をしでかすか分からない
行きますよ!とルミナスを引っ張る
「食べたかったのに、、、」
「何子供みたいな事言ってるんですか、今日は見るだけです!」
この子は昨日と今日とまともな食事をとれてないのによくこんなに元気ねと関心する
歩いていると綺麗な音楽が聞こえてきた
市場の人達が一斉に手を止め通路に集まる
「何かはじまるの!?」
目の前の光景に目をキラキラさせるルミナス
「ここは音楽の町なんです。定期的に国の音楽隊がここに演奏しに来るんですよ」
「国の音楽隊?」
「はい、特にこの町直結の国ミュジックの軍楽隊はかなりの腕前です、ほら!噂をすれば今日は軍楽隊のパレードの日みたいですね!」
見ると艶やかな衣装を身にまとった兵士達が楽器を演奏しながら行進してくる
それはただのパレードとは違い綺麗に整列した行進はまるで1つの芸術だった
「流石軍の音楽隊ね、、、」
2人は関心してパレードが過ぎるのをまつ
ードキッー
「えっ、、、」
「どうしました?」
「いや、、、」
軍楽隊が通り過ぎる
ルミナスはその時心臓が跳ねるのを一瞬感じた
それと共に何か惹き付けられるものがある
気のせいかしら?
ふと、軍楽隊が行った方向に目を向ける
気のせいではない
多分、あの軍楽隊の中に家族の誰かが居る
何となく、それこそフィーリングでわかった
「そんなに軍楽隊に感動したんですか?なら次の町に行く前にミュジック寄っていきます?」
それだ!ミュジックに寄れば何か分かるかもしれない!もしかしたら家族にも会える!
一気に嬉しさが高まる
「そうしましょ!!」
「じゃあ2人にも相談しましょうか!」
「ありがとう!!」
2人は一旦食材調達を中断し別れた2人を噴水で待った
2人がやってくるとミュジックに行きたいと伝える
「ミュジックですか、、、まぁ、それくらいなら寄っても大丈夫でしょう」
「まぁ、全員一致なら仕方ないか」
2人も承諾してくれ、明日ミュジックに向かい出発する事になった
その夜、宿が2人1組だった為、ルミナスはマギーと一緒に寝ることになった
「そう言えばあなた達はどうして旅をしているの?」
ルミナスはこんなに大変な思いをして旅をしている理由が気になったのでこれを機会に聞くことにした
「あ、それも忘れてるんでしたね、私達は魔王討伐の為に旅をしているんですよ」
「魔王!?」
本当にここはRPGの世界みたいね、私生きていけるのかしら
先行きが不安になってしまう
「まぁ、大丈夫ですよ!まだまだ時間はあるので、、、それによくわからないですが、ルミナスも強くなってますし!」
確かにここに来る途中何回か魔物に遭遇したが教えてもらったリカバーだけで何とか乗り切れた
「本当にこの魔法だけで大丈夫かしら?」
「まぁ、後の魔法はおいおい教えたり覚えていくと思うので心配ないですよ!」
「あら、そう?」
それなら大丈夫かしら?
支度を終えるとマギーが電気を消す
「それじゃそろそろおやすみなさい」
「はい、おやすみなさい」
その夜は疲れていたのかぐっすりと眠ることが出来た
ここまで読んで下さりありがとうございました!
またブックマークありがとうございます!凄く励みになります!
時々昼に更新だったりする時もあるかと思うので良ければブックマークして下さるとスムーズに最新話が見れるのでおすすめします!
では、次回は音楽の国です!お楽しみに!