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episode3.輪廻転生

病院で診てもらうが、何も異常はないと返された


「異常はないって、おかしいわね」


少女の心配をよそに幸子は聴診器も当てられたけど心臓なんて聞こえるのかしらと考えていた








「ちょいとそこのお嬢さん」


不意に話しかけられてびっくりする

見ると路地の影に謎の老婆がいた

まさに占い師といった風貌だ


「何か用ですか?用がないのであれば失礼します」


少女は軽くあしらう

しかし、老婆の言葉で幸子は食いついた


「あんた、輪廻転生してるよ」

「輪廻転生!?」

「ちょっと、ルミナス!」


輪廻転生とは死んだ後に新しい命に生まれ変わる事

つまり今は新しい命という事だ


「なんで分かるんですか?」


幸子は食い気味に老婆に聞いた


「あんた、、、朝のドッサリ見てたかい?」

「そっそれは!!」


朝のドッサリは幸子がいつも家事をしている最中にラジオ代わりにつけていた情報番組だ


「知っているようだね」

「勿論!毎朝見てましたから!」


食いつくように質問に答える幸子

占い師は続けて幸子に問う


「その中の占いを見てたかい?」

「まさか!貴女は!?」

「そう、私が八王子のママさ」


幸子は飛ぶように喜んだ


「あっあの!八王子のママなんですか!?そんな!いつも占いみてました!」

「そうかい、そうかい、それは嬉しいよ」


八王子のママは本当に嬉しそうだ

隣で聞く少女はなんの事だかサッパリという顔をしている


「でもどうして分かったんですか?」


疑問に思い幸子は聞く

まさかすぐに見て輪廻転生してると分かるなんて、、、通り過ぎる一瞬で占いでもしたのだろうか?


「分かるよ、輪廻転生してる人間はフィーリングで分かるんだ」

「フィーリング?」

「あぁ、勿論貴女もフィーリングで分かるだろう、特に近しい関係が輪廻転生してた場合はね」

「近しい、、、」


ふと家族の事を思い出す

もしかしたら生きていなくても輪廻転生してこの世界にいるのでは!?

幸子は少しの望みをかけて八王子のママにお願いした


「あの、お願いなんですが、私の家族がこの世界にいるかとか分かりますか?」

「んー、、、」


流石のママも少し考える、そしてゆっくり目を閉じ話し始めた


「多分貴女の家族も同じく輪廻転生してるかもしれないね、ただどういう状況で転生したかは分からないから自分で探すしかないみたいだ」

「本当ですか!?」


急に前のめりに聞き込む幸子にママは少し驚く


「あっあぁ、まぁ、貴女位なら直ぐにフィーリングで見つけるでしょ」

「やったわぁ!!」


嬉しさのあまり近くにいた少女に抱きつく

少女は何が何だかという顔をしている


「あっあの、盛り上がってる所悪いけど、つまりどういう事なのかしら?」


戸惑いながらも占い師に少女は聞く


「この少女は新しい命として生まれ変わったって事だよ」

「ん?つまり別人って事かしら?」

「まぁ、急に態度が変わったならそういう事になるかねぇ?」


少女はにわかに信じられない話だという反応だ


「とりあえずこの世界にいるならまた1度でいいから家族に会いたいわぁ!」


幸子は1人で盛り上がっている


「はぁ、これはどうしたらいいのでしょうか」


占い師に聞こうとしたが、一瞬目を離した隙に占い師は何処かに行ってしまった

少女は仕方なくそのルミナスだがルミナスでは無い人と帰ることになった








「あの、で、ルミナスでないのであれば何とお呼びしたら良いですか?」


困った末に幸子に少女は聞く


「あら気を使わなくていいのよ、ルミナスって呼んで」


妙に彼女は上機嫌だ

ふと、この人がルミナスでないのであれば私達の事も知らないんじゃ、、、と思い彼女に聞いてみる


「もしかして私の名前覚えてないですか?」

「えっと、ごめんなさい、物忘れ酷くってなんて言ったかしら?」

「やっぱり」


これは後で全員自己紹介しなければと大きなため息をついた


「あら、ため息なんかついちゃって、幸せが逃げちゃうわよ」


そう言って幸子、もといルミナスは言う


「幸せなんてため息1つで逃げませんよ、、、はぁ、、、」








宿に着くと先に出た2人が帰っていた

少女はとりあえずルミナスについて2人に話す

2人もにわかに信じられないと言った感じだ


「本当にルミナスじゃねぇのか?」


まじまじと1人の青年が見てくる


「あらやだ、そんなに見られたら恥ずかしいじゃないの」


ルミナスは頬を赤らめる


「言っていることは本当のようですね、ルミナスならこの様な反応はしませんし喋り方も全く違います」


リーダー的な存在の青年は納得したようだ







「とりあえず自己紹介しなくては、私はここのパーティーのリーダーを務めています。シュテルと申します」


彼はとても礼儀正しかった、まさにリーダーという感じだ




「なんかまた自己紹介すんのも恥ずかしいが、俺はシュラハトだ。基本は戦い専門だからその他のことはできねぇ!まぁ、改めて?よろしく頼むぜ!、、、えっと、、、」

「ルミナスでいいですよ!」

「、、、ルミナス!」


そう言うと彼は強くルミナスの手を握る

彼の手はまさに戦士そのものだった





「それでは最後私ですね!私は魔法士を務めています、マギー・フェアトラークと申します!気軽にマギーって呼んでください!」

「マギーちゃんね!わかったわ!」


にしても魔法士なんて憧れるわぁ!

魔法使いは幸子時代の憧れだった

大人になるにつれて忘れていったが、ここの世界では魔法士になる事も可能なのか!と期待する






「それでルミナス、貴女はここのパーティーのヒーラー担当でしたが、、、覚えてますか?」

「ヒーラー?」


全く覚えていない

今までゲーム等をあまり触ってこなかったからであろうか、全く役職が分からないものが出てきた事にルミナスは焦る


するとヒーラーについてマギーが簡単に教えてくれた


「貴女が今までやっていた事はメンバーの回復です!治療と言った方が分かりやすいですか?」

「あぁ!お医者さんみたいなものね!」


それならわかる、でも怪我した人の救護なんでやった事がない


「分かるけど、今の私にできるかしら?」

「出来ますよ!試しに、、、ウォーター!」


マギーが唱えるとシュラハトの上に水が降ってくる


「冷たっ!なにすんだよ!」

「少し協力して下さい!では、ルミナス、リカバーと唱えて下さい!」


ルミナスは見様見真似で回復魔法を唱えた


「りっリカバー!」


ルミナスが唱えた瞬間パァと周りが明るくなる

彼らがいる宿屋全体が回復魔法によって包まれたのだ


「こっこれは!」

「すごい力だ、、、俺だけじゃなくて他の人間まで回復しちまう」


「ふっふぅ、疲れました」


ルミナスは一息つく

そこに回復魔法を受けたお客さん達が一斉に集まってきた

皆アンコールといってきている

えっえっ!?と戸惑っているとルミナスはメンバーに手を引かれた


「こりゃ行けねぇ!一旦宿からでるぞ!」


そう言うと宿から数100メートル離れた道まで案内された











何とか振り切ったようだ


「凄いよ!ルミナス!」


マギーが抱きつく

まさか自分にこんな力があるなんてと関心する


「これじゃ宿に帰れねぇな」


シュラハトの言葉に自分はもしかして悪い事をしたのでは?と思いルミナスは謝る


「ごめんなさい、私のせいで、、、」

「仕方ないですよ、今日はとりあえず野宿にして明日次の町に参りましょう」

「はい」







シュテルの言う通りその日はパーティー全員で野宿をする事になった


ここまで読んで下さりありがとうございます!


また明日更新する予定ですがいつ更新できるか分からない状態です!

更新した事が分かるようにブックマークをして下さるとありがたいです!


また、評価や感想も執筆の励みになりますので良ければポチッと気軽にして下さると嬉しいです!


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