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第0.3話




キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン・・・・・





ガラァッ!!


「セ、セーーーェェエフッ!!」



そう言いながら一人の青年がとある学校のとある教室に飛び込む。


彼の名は斑鳩聖いかるが ひじり。この物語の中心に居座る人物である。


「珍しいな聖。お前が遅刻ギリギリに登校してくるとはな」


そんな彼に話しかけているいい体つきをしている角刈りの青年は田中有弘たなか ありひろ

聖の友人の一人であり、時代が、時代なら、彼は『番長!!』と呼ばれていたかも知れないような人物である。


「おっそいな〜聖〜♪変な夢でも見た?」


そしてさらに一人聖に話しかけている美少じy・・じゃなくて美青年は田仲裕たなか ゆう

聖の友人の一人であり、常に周り女の子と間違われ、毎日のようにナンパをされている。


「ゼェ・・・ハァ・・・」


今にも息絶えそうな程の顔をしている聖だが、そんな彼に近づく一つの影。


「よぅ!おっそいじゃないか聖!!」

そう言いながら青年は聖の背中をバンッ!と叩く。


「!!?!??」


それが止めとなったのだろうか。聖はまるで糸の切れた操り人形の如くその場に崩れ落ちた。


「お、おい聖!」

有弘が呼びかけるが反応無し。まるで屍のよう・・・

「ひ、聖!!」

裕が呼びかける

「は?」

と聖の背を叩いた青年は呟く。

「どうしたんだ聖。急に倒れたりし・・・「「お前のせいだ(よ)!!」」グハッ!!」


いかにも不思議そうな顔をしていた青年の顔面とに裕の肘打ちが、腹部に有弘の正拳突きが見事に決まり、青年は体を仰け反らせながら、黒板の方へと飛んで行き、今まさに、HRを始めようとした哀れな担任教師に突っ込んだ。



「グボハァッ!!」

「プゲラッ!!」

殆ど同時のタイミングで教師と青年が奇声を上げ、そのままその場に崩れ落ちる。

「ゲハァッ!!」

さらに教師は下敷きになったのかもう一度奇声を上げ、行動を停止する。

教師の口から何か見てはならないような液体が流れ出てきたが、裕はそれを完全に無視する。無視するったら無視する。

「・・・・・・・・・・・やっちゃった」

裕がボソリと呟く。これで今日の朝のHRは完全に潰れてしまった。教師と共に・・。


「って、そんな事より・・聖は大丈夫なの!」


と裕にとっては青年も教師も朝のHRもどうでもいいのか聖の方へと駆け寄り介抱し始めた。


「・・・・・・・」

有弘は無言のまま自分の席に戻り座る。

ようやくこの教室での奇行が終わり他のクラスメート達はこう思った。


(俺(私)達ってほとんど何もしてないな(よね))


しかし、そんなクラスメートたちでさえ、教師を助けに行こうとはしなかった。

あぁ、名無しの教師に幸あれ。







時間は無常にも過ぎてゆく・・・・


放課後



「ほんとぉぉぉっっに済まなかった!!この通りだ!!」


聖の目の前では、リアルジャンピング土下座を決めた青年がいる。

青年の名は秋月優一あきづき ゆういち

先ほどようやく朝の出来事から目を覚ましたのだ。

まぁ、気絶している間は最愛の妹たちの夢でも見ていたのだろうか・・幸せそうな顔をして「へへ・・奈々も由里も可愛いなぁ〜」とか「な、ナニィ!!い、一緒にお風呂だと・・よし、お兄ちゃんが綺麗にしてやろう(寝ながら鼻血を流している。器用な事だ)」などとほざいていたのでその顔に何発か肘打ちを打ち込んだ聖を責めるものは誰もいなかった。むしろ裕も一緒になって殴りまくっていた。

が、そんな事も逆効果なのか、「こ、コラ・・・痛いじゃないか〜。お兄ちゃんがわ、悪かったから、もうそんなに怒るなよ奈々」などほざく。

耐久力だけは人間を超えている。まぁ、ただの妹馬鹿だが・・・。


現在の状況に戻ろう。

放課後の教室。仁王立ちしている聖にジャンピング土下座をする優一。それを見て笑いを堪えている裕。無言で居る有弘。ある意味カオスになっている。

そんな中、聖が口を開く。


「今回の事を水に流してやろう。・・・・・が、次やったらお前を殺るからな?」


「あ、あのぅ〜なんか『やる』の漢字が違う気が「あぁ!?」ナ、ナンデモゴザイマセン」

鬼を通り越し修羅のような顔をしてガンを飛ばす聖の顔を直視して直ぐに目を逸らす優一。

「ったく、どう見ても俺ぶっ倒れそうだっただろうが・・・・何故そこであんな行動を取るのか分からん」

そんな聖に優一は

「い、いやぁ〜ひ、聖なら大丈夫かな〜なんて思っちゃったりなんかりし・・なくもありませんはい」


途中から聖の顔がヤバくなってきたので意見を覆す優一。自業自得だ。


そこに裕が横槍を入れる。

「まぁまぁ、取り合えず優一も謝ってるし、今日は帰ろ?・・・・(まぁ、明日椅子に透明な特注画鋲を何百個か仕掛けとけばOK、OK〜ついでに痺れ薬を買って塗っとこ〜)」


「な、何か悪寒が・・・・」


裕の黒いオーラに中てられたのか優一が怯えるが聖と有弘はガン無視。




校門前



「じゃあねぇ〜聖〜♪また明日〜」

そう言いながら裕は有弘の腕に自分の腕を絡ませながら帰っていく。

毎度ながら、よくやるなと聖は思う。そして有弘頑張れとも・・・・

「じゃ、俺は奈々と由里が待ってるから先にな!」

そう言って優一も帰っていくが、一瞬で点になった。大事な事なのでもう一度。一瞬で点になった。

アイツは妹が絡むと身体能力やらなんやらが人類の限界点を突破する。それだけだ。異常・・・じゃなかった、以上。




「じゃあ、俺も帰るとするか・・・・・」




それが、物語の始まりとも知らずに


俺は―――――――――――。









「キンキュウチャクリクカノウナワクセイヲハッケン。コウカシークエンスヲハジメマス」


ども〜♪翡翠石です。

ちょびっとずつ、書いて投稿しました。自分としてはまだまだ気に入らないところもありますが、それは作者の力不足です。すみまえんです。許してくだしア;

まだ、序章である0から抜け出せませんが、後2〜4話くらいで終わると思いますので・・・。

ではでは〜また次のお話で。

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