7話:配送の仕事と範子との出会い
その結果、月に10万円を越え、多い月は15万円と超してガゾリン代をひいても年間100万円は越えそうな勢いだった。11月15日久しぶりに藤野の加藤さんの家へ連絡して駅留め郵便物の配送の仕事の話をすると、良い所に目をつけたと誉められた。
しかし手っ取り早く儲けるなら株だと教えられ、加藤さんがN証券八王子支店に口座を開いてるから、一緒に行って口座を開きに行こうと言われトラックに2人で乗って八王子のN証券に竜二の証券口座を開き近くの三菱銀行から200万円を送金させた。
そして加藤さんが、ソニー株を奨めてくれ、買う時期にまた電話連絡すると行ってくれた。しかし仕事が、忙しくなり興味を持っていた高校講座を聞く時間がなくなってしまった。そして年末を迎え、今年だけで100万円を稼いで証券残高が150万円で預金が130万円まで膨らんだ。
そして預金から50万円をN証券に送金し証券残高200万円で預金残高80万円とした。竜二とバイクでの配送が多かったので、来年は父のトラックを借りて手広く配送の仕事で稼いで年間目標を150万円と考えた。
やがて1967年が終わり1968年を迎え、初詣に行って今年は商売繁盛をお願いしてきた。その後1968年1月4日に加藤さんから電話ソニー株を103円で1万5千株、買えと言われ購入し154.5万円で証券残金が45.5万円となった。
この地区は冬は寒さが厳しく滑るのでチェーンを携帯した。外気温、雪の降り具合で危ないと思うと早めにタイヤにチェーンをつけた。その後、慎重に運転しないと危険な事を知っていた。
そんな2月の寒い朝、いつものように仕事に出るとバス停で若い女の子が1人、寒そうにバスを待っていた。何か、可哀想になりどうしたと聞くとバスか山の方の坂道でスリップして立ち往生したみたいと語った。
そのため橋本駅での友達との待ち合わせに間に合わなくなると言うので、助手席に乗れと言った。顔見知りではなかったので、竜二は、自分が地元でどこに住んで名前はと教えると、その後、竜二の友人の木村秀一の2つ下の妹の木内範子とわかった。
20分位で駅に着くと、お陰で約束に遅れなくて済むとお礼を言われ、彼女は、急いで待ち合わせ場所へ、向かった。すると、その週の土曜日の晩に木村秀一が車で竜二の家に来た。
そして、先日の雪の日に妹の範子が助けてもらってありがとうと菓子折をもって訪ねて来た。離れの家にあげると、この離れ、お前が改築したのかと言われ、そうだというと、器用だと言うことは聞いていたが、たいしたもんだと誉めた。
その後、家の中を興味深く見て、畳も自分で入れたのか、このタンスの修理もかと言うので全部、自分でやったと話した。木村秀一が、俺もこんな部屋欲しいなと言い、うちの離れも改修したいなともらした。
竜二が、良かったらやってやろうかと言うと、是非、頼みたいと言われた。安く仕上げるが、本物の大工じゃないから、それでも良いかと聞くと笑顔でOKサイン。安い事が、一番ありがたいと言われ建てるのに多少時間もかかるぞと言うと構わないと言われた。
その代わり、その後も何か不具合あったら修繕を頼みたいというので了解した。今日、一緒に木村の家の離れを見に行こうと出かけた。すると竜二の家の離れに似た感じので、洋間と畳部屋の2部屋。将来的には小家族が住める様にして欲しいと言われた。
すると竜二が木村に結婚でもするのかと聞くと、まーなと笑った。相手は、誰だと聞くと同級生の幸子だ言った。中学時代、同じクラスの美人の岩下幸子かと聞くと、そうだと答えたので、うまくやったなと思わず竜二が、木村の肩を強くたたいた。
「結婚の予定は、と聞くと、来年中と考えてると答えた」
「結婚式には、必ず、俺も招待しろよ!」と告げた。
「それじゃなきゃ、良い部屋にしてやんねーと笑った」
前金で、いくら必要かと聞かれ、大丈夫と答えたので50万円預かると言った。
かかった金の領収書は、取っておくから完成後、計算し費用を差し引いて返すと伝えた。これで良いかと竜二が、木村に聞くと了解と言った。そこで、竜二の三菱銀行八王子支店の口座番号を教えた。数日後50万円が入金された。




