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29話:沖縄旅行と豪ドル投資

 ホテルに着くと急に眠気が出て、その晩は酒も入っていて爆睡した。翌朝は8時まで起きられず、朝食を終えたのが9時半だった。今日はタクシーで糸満・摩文仁の沖縄平和祈念公園と資料館へ向かい11時に到着して公園の慰霊碑を見て手を合わせた。


 その後、資料館に入ると女性達が戦争の惨たらしい惨状を見て泣き出して、少しして気分が悪くなったので外に出た。すると竜二が腹減ったから何か食べないと言うと女性達から、鈍感なのねと笑われた。


 それでも気にせず、公園の1階の食堂で沖縄そばを食べた。その後、ひめゆりの塔も見学しなくちゃと言われタクシーで向かい墓碑の前で手を合わせて、石碑に刻まれた文言を読んで4人とも泣きはらしてしまった。


 少し落ち着いて午後5時が過ぎていたので糸満港のサザンビーチホテルに行き海が見える全面ガラス張りの素敵なレストランでディーナーブッフェをゆっくりといただいてから浜辺を散歩して沖縄最後の夜を楽しんだ。


 帰りは那覇空港までタクシーで近いので送ってもらいモノレールでおもろまちに帰ったが、心地よい揺れで加藤夫妻と範子さん達は眠りに落ちた。そしておもろまちに着いたよと起こしてホテルに帰り明日の帰り支度をして床についた。


 翌朝8時に起き9時にチェックアウトして、おもろまちからモノレールで那覇空港へ行き、11時半の飛行機に乗り、午後2時前に羽田について、高速バスで新横浜へ行き、午後3時には家に到着した。


 2007年4月体調が回復してきた加藤優造さんがインターネットで中学、高校生の塾を自宅で週1回1時間で月謝2千円で開催すると載せ、収入の少ない家の子供は無料と乗せると次々に応募が入った。


 2005年のゴールデンウイーク開けから、月、水、金、午後4時から5時で始めた。24人の中学生の応募があり8人ずつ振り分けて,学習塾を英語と国語を奥さんの香織さんが、数学、理科、社会を加藤さんが教えた。


 その中に橫浜市営K団地、TK団地、SG団地、HM団地から8人が入っていて団地入居がわかる書類を見せたので無料とした。その中でも一番遠い人は自転車で30分かけて来ていた。


 この頃、竜二は独学で投資の勉強をして資産が1億円を超えたので株投資よりリスクの少ない投資を探して高金利通貨投資の定期預金を考えた。そしてFXを勉強して豪ドル、ニュージーランドドルに注目し始めた。


その中でも市場の大きい豪ドル投資を始めたいと考えた。そんな2007年6月頃から豪ドルが上昇し始めた。しかし、豪ドルも最高値近辺になったのか乱高下を始めたので,もしかしたら急降下するかも知れないと注意深く注視していた。


 すると2008年6月に暴落した。2008年12月に、山倉範子の勤めるM物産で、景気後退のために早期退職の話が出て、年齢相当の退職金の130%出すという条件が提示され範子は竜二に退職したいと言うと構わないよと言われ、すぐに応募した。


 57歳で勤続35年で基準退職金2千万円が2千6百万円。そして2008年12月末付けでM物産を早期退職し2009年を迎えた。これにより加藤家でも山倉家でも全員が無職となった。


2009年1月に底が近いと思い上げ始めと思われる1豪ドル61円で100万豪ドルを1倍のFXで購入し豪ドルの現金に換えた。折しも米国のリーマンショックで豪ドル金利が7.25%から一気に3%に暴落。


 そして、この頃には加藤塾に入った人達の口コミで塾生が増えて62人となった。平日、毎日塾を開催していたが。人手が足りないので、範子さんと香織さんと加藤さんの3人で先生をしていた。その話を聞いた地元の人が公民館を借りて上げると言ってくれた。


 学校の教室の大きさの会場を格安の値段で借りて授業を始めた。竜二は,腹すかせてると可哀想なので,簡単に食べられる,おにぎり、油揚に御飯を詰めたお稲荷さん、菓子パンを用意した。


 飲み物として、2Lの麦茶、ウーロン茶と紙コップを差し入れした。公民館で開催し始めると、また人数が増えて84人になった。そこで英語は範子さんと香織さん加藤さんが交代で教えた。


 そして月謝は公民館の賃貸料と差入の食料代でほぼ消えた。84人中、半分以上の63人が満足な食事の取れない子供達で正直に兄弟の分も持って行って良いよと竜二が言った。

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