15話:加藤さんの恋人出現2
「大変な仕事なさってるのねと驚いていた」
「加藤さんが珈琲を入れてきてビスケットも持ってきた」
「範子さんがビスケットを食べて珈琲を飲むと、おいしいと言った」
「その次に、範子さんが、私、音楽と洋画が、好きですと告げた」
「最近見た映画では卒業が一番良いと話すと香織さんも同感ですと言った」
「香織さんが卒業は映画だけではなくテーマ音楽も素晴らしいわと話した」
「次にサイモンとガーファンクルの音楽に話題が移った」
「音楽、そのものも良いが、詩も、また素晴らしい語った」
「香織さんが、卒業のテーマを歌うと、そのきれいな透き通る歌声に静まりかえった」
歌い終わると範子さんが上手ね,まるで歌手見たいと言い発音も抜群と誉めた。すると話題はサイモンとガーファンクルの歌の話になり、次々と香織さんが素晴らしい歌声を披露してくれた。
「それを聞いた加藤さんが香織さんは英文科よりも音楽をやって方が良い位、歌が上手と褒めた」
「素人で上手というのは、いかに歌手と同じ様に、聞こえるか、だけれど、彼女は、違う」
「聞いてる人の心を揺さぶるだけの技量があると褒めちぎった、すると範子さんがニヤッと笑った」
「いつも冷静な分析をなさるインテリの加藤さんにしては珍しく熱い、お言葉ねと言った」
「さては香織さんの事、好きなんじゃないと言うと、赤くなるのを見て,やっぱりねと笑った」
「そんなに大人をからかうもんじゃないと笑いながら加藤さんが、まんざらでもない表情だった」
「すると、竜二が映画を見たとき聞いた歌より香織さんの歌の方が素敵だとポツリと言った」
「すると香織さんが、お二人は,お似合いのカップルですねと感想を述べた」
「範子が大学卒業したら結婚するつもりですと言い、今、同棲してますと言った」
「隣で竜二が、恥ずかしいから,ばらすなよと照れた」
「その様子を見て香織さんが、お似合いのカップルだわと言ってくれた」
「すると調子に乗って、範子さんが,香織さんに、あなた方も早く結婚したら良いのにと言った」
「香織さんの顔が少し曇り、私も結婚したいと思っているんです」
「でも、父は、相模湖町の旧家で代々,地元の工務店を経営して何人もの職人をたばねる頭領」
「昔気質で腕もないのに理屈をこねる奴が大嫌いなので加藤さんのことを話せなくて困っているんですと打ち明けた」
「竜二が、加藤さんは、幾多の苦労を乗り越えた聡明な人であり、単なる頭でっかちのインテリじゃないと断言した」
「もし良かったら、私も職人の端くれ、お父さんの説得に手を貸しますよと告げた」
「是非、お願いしますと言った」
「それを聞いていた範子が面白くなってきたと微笑んだ」
「この熱い議論を聞いて,そう焦らずに、じっくり説得しましょうと冷静に言った」
「すると竜二が、加藤さんのペースでやって下さい」
「私たちも協力するので、何かあったら気軽に言って下さい述べた」
「それを聞き、ありがとうございますと静かに言って話を終えた」
「今日は楽しかったわと範子と香苗さんが言った」
「これからも一緒に仲良くしましょうねと言い、加藤さんの家を後にした」
「夏休みに範子さんの家の乗用車を借り、4人で丹沢山麓の冷たい川へ泳ぎに出かけた」
早朝に加藤さんの家に行き藤野から津久井を抜け串川を左折し鳥屋を抜けた。その後、宮ヶ瀬に入り中津川沿いを南下し唐沢キャンプ場の先で本谷川沿いを走り、煤ヶ谷の人気のない奥まった所で車を止めた。その後、車の中で水着に着替えて冷たい川に入った。
そして少しずつ川の水を身体になじませ泳ぎ始め1時間泳いだら持参したお弁当を食べた。丹沢山塊と川の景色を写真に撮り、泳いでる姿もカメラに収めた。ここらでもヤマメやアユが釣れるんですよと竜二が説明。
加藤と香苗さんが、初めて来たけど神奈川県でもこんな秘境があるんだと驚いた。この先をずーっと行くと丹沢山塊の東の端の山々を縦貫して2~3時間でヤビツ峠を抜けて,小田急線の秦野駅に着くと説明。つまり神奈川県の真ん中を横断する訳だと加藤が納得した。
そして14時頃、帰り支度をして来た道を一気に北上し2時間で加藤さんの家に帰り、紅茶をいただいて別れ、帰って行った。夏休みが過ぎて、秋になり竜二は、懸命に働き今年も手取り250万円稼ぎ、預金が450万円となった。やがて1972年が過ぎて1973年を迎えた。




