学校が終われば。(陽月の番外編)
今回はあまり本編と関係あません。(番外編です
なので読んでも読まなくても今後の話に支障はないです。
この番外編は主人公「黒川陽月」目線です。
今日の出来事、イラスト部と美術部に見学行った時の事。
あることに気付いた。
ーー恭夜くんの美術部での姿!ーー
前にもちらっと見たことあったかもしれないけど、長い前髪と後ろ髪を縛っていて、耳にはイヤホンをつけてる姿。
一見猫背でけだるげなその姿なのに目は真剣そのもので、多分話しかけても気付かないだろうと思われるものだった。
そう、つまり物凄くかっこいいと思ったのだ。
…この際どうでもいい、認めよう。
私は二次元から飛び出してきたような彼のファンになりかけているのである。
ーーいや、多分違うなーー
まあそんなどうでもいいことを考えていた。
良く思い返してみた結果、美術に関する情報を得るために行ったはずの『イラスト部』『美術部』見学は、結局様々なハプニングによって消えた気がする。
その証拠に美術関係についての自分の中での情報が一切増えていない、多分。
思い出していくとわかるのだが、具体的にはイラスト部の現状と美術部での恭夜くんの姿、また絵などを眺めていただけ無きがする。
つまり、見学の本来の目的を達成できなかったと言う訳である。
ーーいったい何のためにこんなことしてたのかすっかり忘れてたーー
思わずため息をついてはぼーっとする。
まあいい、とにかく見学については普段の代わり映えのしない毎日の中でのスパイスになっただろうから、良しとしよう。
今後に生かせる経験だった。
部活動見学終了後、帰宅。
現在18時34分自身の部屋にて物思いにふけり中。
今日は本当に色々あって、普段の生活がまるで夢のような一日だった。
だって普段面倒なことはしたくない的なこと言ってるくせに部活動見学とかするし、他クラス交流会なんて開くし、普段喋らない男子生徒(伊理塚)と話すしイラつくし…。
最終的に関係ないけど生徒会やろうかとか考えてるし!?
ーー全く、この心境の変化はいったいどういう事だろうーー
正直面倒なんだけど。
…けど人間そんな簡単に出来てないからわからないことあっても仕方ない。
「もういい加減悩むの飽きた!支度してさっさと大好きなA〇AのMV見よ!」
考えることはやめてとにかく癒されることにした。
帰ってきた約10分程固まってたけど、ようやく荷物を窓側にある勉強机の隣に立てかけてブレザーを脱いだ。
去年まで着ていた中学生の紺のセーラー服とは違って、青色のブレザーにチェックのスカート、薄い青色のYシャツが制服なのが物凄くうれしい。
着るのは大変だけど可愛いし、スカートは折って短くしてもいいし、何より青色なのがいい!
まあ一瞬でどの高校の生徒かわかっちゃうのが嫌だよね。
結構前の先輩方のせいで悪い意味で有名な高校だからさーたまに変な目で見られるのが辛い。
まあ気にしなければ自身に被害はないからいいんだが、いい気分ではない。
そんな人たちは面倒な人間ばかりなのだろう、と考えて無視するけど…。
そんな自分の中で独り言を呟きながら制服を脱ぐと部屋着に着替える。
ちなみに部屋着は母が可愛いし安かったから、と買ってきてくれた薄紫色のもこもこの洋服である。
動きやすいし可愛いからもちろんお気に入り。
他にも部屋着はあるけど、着ている頻度で言うとこの洋服が一番多いかな。
それからとりあえず荷物整理をして明日学校に持っていくものを確認し、支度をする。
夕飯までは時間的に余裕があるのである程度やるべきことを終えたら自由だ。
いつものように携帯小説を読み進める。
すぐ読み終わっちゃうものだから、勉強したり友人らとメールのやりとりをしたりと時間をつぶしていく。
本当はちゃんとやりたいことがあったのだが、気分的にやる気が起きないしもやもやしているし…で今日は手を付けていない。
面倒だなって思ってもいるのだ、今日やったらさらにやる気をなくすであろう。
ただの言い訳ではないよ?
まあとにかく一旦気を紛らわせているわけです。
夕飯の時間は最近苦痛。
何故かというと、理由というのかわからないけど食欲がないんだよね。
ちょっとしたものや少しだったら大丈夫なんだけど、どうもここ最近は辛いものがある。
ネット上の友人等は
『精神的なストレスが原因じゃない?』
等言っていたのだが、そんなに疲れることしていたかな、と疑問に思う。
確かに学校では嫌だなーとか苦手だなーと思う人物は存在するけど、ストレスたまるほどではない気がする。
と、なると原因は…あ、そういやいるわ。
「いあやあ!皆元気ー?モモイは元気だよー!!」
そう、妹の見ている動画の人物。
モモイとかいうやつだ。
何故ストレスになるのか、それは妹が大音量でその人の動画を、正直本当に呆れるくらい同じ動画を見続けているからだ。
何度か音量下げてと頼んだことがあったのだが、全く耳を貸さず、無視されてしまったので言えなくなった。
ーー今現在もその動画を見続けている妹はある意味恐怖を感じたーー
そうかあ、妹の行動が原因の可能性大だとすると、この件どうしようもないね。
とりあえず私が慣れないとだめみたいだ。
…うん、頑張ろうと思う。
さて、明日はどんな情報収集行おうかな。
今後は他の方々の番外編も作っていくつもりです。