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放課後の絵描きさん  作者: 夢迷四季
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夢が現実になったなら…(咲の番外編)

今回は咲の番外編です。

本編は次の週に投稿します。

ご了承ください。

あとカオスです、お許しを(笑)


 今日は学校で学年集会がある日。

それに転校生も来ると言う。

最高に楽しみな日だ!

なので朝から物凄くテンションが高いのである。

ただ、一つ。

寝坊した事だけが問題なのだが。


「行ってきまーす!!」


元気よくそう言って家を飛び出した。


「咲!朝ご飯くらい食べてから行きなさい!!」


お母さんに怒られた。


ーーでも、もう行かないとーー


そう思って開け放った玄関ドアを閉めようか迷っていると、母がパタパタと食パンを持ってきた。


「せめてここで食べてって(笑)」


諦めずにそう言ってくれた母に申し訳なかったが、その食パンを奪うように掴むと笑顔でもう一度言った。


「今度こそ行ってきます!!」


母は吃驚して何かを言おうとしたが、有無を言わさずに私は家を飛び出していった。

飛び出してすぐ食パンを口に加えて、もごもごと食べながら走っていく。

そして次の瞬間。


「うわっ!?」

「んぐっ!?」


誰かに衝突し、その誰かさんが吹っ飛びました。

ぎゃああああああやらかしたああああああああ!?!?!?


説明しよう。

咲に衝突した人は気絶したり骨折する等の災難が降りかかるのである。

つまり、咲はとんでもなく力が強くてそこら辺の男子には負けないほどなのである。

今まで衝突して無事(無傷)だった人は居ないと言う。


私はパニックになりながらももぐもぐと食パンを食べ続ける。

お、お腹すいてたからとかそんなんじゃないから!

パニックでだよきっとたぶん!!

そんなこんなで一瞬で食べ終えてから吹っ飛ばしてしまった人に駆け寄った。


「だ、大丈夫ですか?」


恐る恐る尋ねる。

声をかけた瞬間その人はのっそりと起き上がった。


「…あ、大丈夫です。瞬間的にバリア発動させたんで……」


あれ?

無傷?

バリア?

よくわからずに首を傾げていると、俯いていて見えなかった顔をこちらに向けてその人は微笑んだ。

その瞬間私は固まった。


「ごめん、角から飛び出してくるとき避けられなくて…君も怪我してないかな?」


なんと『春沢(はるさわ)(ひかる)』、通称『テルさん』がそこにいたのだから。



金髪に、ちょっとチャラそうな雰囲気。

その上女子に優し気な態度。

紫を基調とした制服。

そしてその整った顔立ち。

まさに私が愛して止まない『テルさん』がそこにいたのだ。

存在した、というよりはアニメから出てきちゃったよ、みたいな感じである。

固まる私を見てテルさんは困った表情になる。


「大丈夫かい?どこか怪我しちゃった?」


優しくそう聞いてくるテルさん。

そこで我に返りようやく返事をした。


「…あ、はい!大丈夫です!」


元気よく返せばテルさんは笑顔になる。

はうあ!!

可愛い!!

格好いい!!

最高うううううううあああああああ!!!!


「それじゃあ僕はそろそろ失礼するね。君も早く学校へ行った方がいいんじゃないかな」


そうしてそれじゃ、とウィンクしてきたテルさん。

テルさんの言葉を聞いた瞬間私はハッと気づいた。

そして時計を確認してすぐさま走り出す。

気付けばテルさんはもう姿が見えず、時間もぎりぎりだった。


ーーでもでも朝から嬉しい事ばっかり!!!ーー


遅刻ギリギリなのにテンションは上がる一方だった。



学校到着。

そして始まるSHR(ショートホームルーム)

先生がちょっと笑いながら教室へと入ってきた。


「号令お願いします」


先生が声をかける。

号令係の人はやる気のない声で号令をする。

先生は何か言いたげだが言わないところが何だかやるせない。

仕方ないけど。


「おはようございます」


号令により挨拶終了。

先生はSHR(ショートホームルーム)を始めた。


「さて、今日は皆さんに報告があります」


そう言って意地悪い笑みを浮かべると、一言。


「転校生さん、入ってきてください」


その瞬間クラスが騒然となった。

もちろん私も。


ーー転校生!?男子かな?女子かな?ーー


わくわくし過ぎて机を叩いていた。

笑麻に指摘されてようやく気付き、周りで若干引いていたクラスメートに謝罪。

いやでも本当わくわくするよ!!

転校生って!


「はい」


あれ?

この声どっかで聞いたような…。

私は一瞬首を傾げたが、入ってきた人を見た瞬間立ち上がって叫んだ。


「テルさん!!!!」


卒倒しなかっただけ、マシだと思う。





私が落ち着いたところでようやく転校生の紹介がされる。


「こんにちは、春沢輝です」


まさか…。

まさかまさかまさか。


「本当に『テルさん』!?」


また転校生紹介を遮ってしまったが、仕方ない!!

いや、仕方ないでしょ!!!!

春沢輝ことテルさんは笑顔で頷いた。

そしてちょっと驚いた顔をした。


「あれ?もしかして君、朝ぶつかった子かな?」


そう言うとすっとこちらに歩いてきて、頬に手を添えた。


「…よかった、怪我は本当にしてないみたいで」


そして太陽のごとき笑みを浮かべると私の隣の空席に座った。

いや、本当は冴えない男子が座っていたんだけど…。

その男子がどうぞどうぞとすぐに去って行ったのでテルさんはお礼を言って座ったのだ。

本当ヤバい。

担任の先生ですら呆気に取られているくらい。

テルさんはようやくその事に気付いたようで、ああ、と一言言ってまた立ち上がった。


「よろしくお願いします」


そしてまた女子を魅了するような笑顔を教室中に向けると座った。


ーーこれは現実ですか?いや夢でも今は目覚めたくない!!ーー


私は夢を目覚めさせるような行動はせず、テルさんを眺め続けた。

一瞬にして恋に落ちたよ!!!





それから数日後、テルさんは落ち武者になっていた。

というか頭が伸びていた。

髪がめっちゃもっさりしていた。

いや、アニメで見たことはある姿だ。

本当面白い!!


「春沢くんなんか頭凄いね」


最初こそ群がっていた女子はあの頭を見た瞬間近づいてこなくなった。

そして男子達は皆テルさんの事を裏番長と呼び始めた。

うふふっふふっ格好いいいいいいいいいい!!!!

しかしテルさんはあの頭をよく思ってはいないようだ。


「自分でもこんな頭になりたくてなったわけじゃないよ」


不機嫌そうにそう言って肩をすくめた。

まあモブがやったんだろうな(笑)

実際に観戦したかった!!




そして眺めること約一時間。

流石に困った顔をされたが気にしない。

遂に話しかけられた。


「えっと…藤野さん、そんなじっと見てこられると反応に困るな(笑)僕に見とれているのかい?」


冗談で聞いてきたんだと思う。

あんな頭になっちゃったから女子はほとんど、それこそ用があるとき以外近づいてこなくなったのだ。

そんな中私だけ見つめていると言うのはだいぶ目立っていたのだと思う。

いや、本当それはそれで萌えます。


「はい!!見とれております!!格好いい!!」


正直に答えた。

真正面から堂々と本音を、目を見て言いました。

テルさんは、天使だった。

私の言葉を聞いた途端、ボン!っと真っ赤になったのだ。


「ふえ!?そんなはっきり正直に言われるなんて…どう反応していいのかな…」


一言で言うなれば、天使。

あたふたしながらも照れて嬉しそうにしているテルさん。

何て可愛い。

さっきまでは格好いいという印象だったけど、テルさんってこんな表情もするんだね!!

神ですね!!!!

うおああああああああああああ!!


「テルさんはテルさんの意志で行動してくだされば問題ありません!!!!」


そう言っておいた。

うん、わかってるよ自分が残念な女子だってことくらい。

でもそれでもテルさんは神なんです。

私の敬愛する御方なんです。

お許しを…いやああああああ格好いいいいいいいいいい!!!!


「じゃあ、今度遊びに行かない?デートとも言うけど…」


突然そう言って私に笑いかけてきたテルさん。

待って待って待って。

何そのイケメンスマイル!!!!

天使だ、本物の天使だあああああああああ!!?


※すでにパニック状態で本人自体何を考えているのかわかっておりません。

ただテルさんにデート行こうと誘われた、という事は理解しております。

所謂都合のいいところだけ覚えてる状態です。


「もちろんです!!ぜひ行かせてください!!!」


私は二つ返事でもちろんオッケーした。

テルさんは嬉しそうに笑ってメアド交換をしようと言ってくれました。

鼻血出すかと思った。

天使の笑みは破壊力半端ない。

そうしてその日は終わった。




テルさんとのデート!!

と意気込んで布団に入って眠りに落ちた、その瞬間。


ピピピ、ピピピ、ピピピ…。


アラームが鳴り響き、目が覚めた。


ーーえ…ーー


しばらく放心状態になり、五分経過。

ようやく気付いて絶望した。

スマホも確認したからほぼ確実であろう。

先程までのテルさんとの会話などは全て夢。

つまり夢オチ…。


「ええええええええええ」


泣き崩れました。

その日は日曜日でしたが、ご近所迷惑でしょと母に言われて声を抑えて泣いた。

だってあと少しでデート行けたかもしれないんだよ!?

なのになのになのに!!


ーーまさかのタイミングで目が覚めちゃったよおおおおおおーー


悔しいいいいいいいいい!!!!

もう悔しかった。

とにかく悔しかったので、とにかく気が済むまで泣いた。

そして考えた。


ーーテルさんの出てるアニメ見ようーー


思い立ったが吉日!!

即行動に移した。

そして夢の中で会話したことを忘れないうちにルーズリーフにまとめておいた。

それから本気で願った。


いつか二次元に行けるような機械が開発されますように。


本気ですよ。

テルさんに会いたい。

自分で作れないところは少し悲しいが、今は絵を頑張ろう。

そうして私の夢物語は一旦終わりを告げた。


※一旦といった理由は、咲自身の物語はまだ終わらないので、一区切りという意味で書いてあります。


またテルさん、夢に出てこないかな。



終。

咲の番外編、いかがでしたでしょうか('ω')

楽しんでもらえていれば幸いです(笑)

最近本編の方がカオスよりシリアス系になってしまっているので、

たまにはこういうカオスさんいた方がいいかなと思いまして書いた次第にございます(=゜ω゜)


次回は本編に戻ります。

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