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放課後の絵描きさん  作者: 夢迷四季
39/49

炎陽 八

短めです。


 文化祭一日目。

今日は校内発表だから楽しむだけ楽しもうって事で、カオスだった。

主に笑麻が。


「もうね、真翔くん最高!師匠だよ!!」


さっきからずーっと真翔くんの話しかしていない笑麻。

実はこれ、私が30分程前に休憩から戻ってきてからずっとなんだよね(笑)

で、他の方々は役2時間ほど、つまり文化祭出し物を始めてからずっと聞いていると言う。

すんばらしい耐久力!!

笑麻はクラスメートを鍛えた!!

素直に凄い(笑)

で、そこに出現真翔くん。

いち早く気付いた笑麻の叫び声が廊下にまで響き渡る。


「あ、まぁぁぁなぁぁぁとぉぉぉぉくぅぅぅぅん!!」


皆が驚いてポカーンとしている中真翔くんは嬉しそうに駆け寄ってきて、同じく嬉しそうな笑麻と話し始める。

待って待って待って。

これって結構いい感じじゃない?(笑)


「ここだったのかー古里さん。クラスはわかってたけど出し物やってるとこ知らなくてさー迷ってた(笑)」


…ん?

真翔くんさっき来てたよね、教室。

2回程来てなかったっけ?

しかも恭夜くん情報によると結構地理に強いんじゃありませんでしたっけ??

ま、まさか…ドジっ子風のキャラ作りでしょうか…?


「というのは半分冗談で、場所はわかってたんだけど人が多すぎて前見えなくて遅くなった(笑)」


何だ冗談か、と思い安堵し、笑麻を見る。

笑麻、顔がヤバし。


「…え、あっと、そうなんだ!大変だったね~」


そう言うとちょっと赤くなった。

えっと…?

脈ありかなこのお方も。

そうなると真翔くんは幸せ者ですね(笑)

対する真翔くんはというと。


「うん(笑)」


余裕の笑みで返しております。

まじかあ本番強いタイプかああ!!!!

恭夜くんとは大違いっすね。

あ、あと笑顔が物凄く爽やかだね(笑)

これがいわゆる国民的アイドル?

遠巻きに真翔くんを見ている女子がちらほらいるよ…。

モテモテだなあ、青春だ、良いね…。

っとまあそんなことは置いといて。


「笑麻、そろそろ休憩時間だし文化祭回ってきたら?」


提案した。

今度はパァアっと嬉しそうに顔を輝かせて言う。


「すぐ着替えてくる!!」


真翔くんにそう言って颯爽と走り去った。


説明しよう。

クラスの出し物は『アイス屋』なので格好も可愛い店員服を用意して着ているのである。

まあちょっとしたメイド服っぽく見えなくもない。

可愛い重視のおしゃれユニフォームである。

ただし、着替えるのに時間がかかるところが難点。

エプロンとか一々外さなければいけないからね。


さて真翔くんの反応は…。


「…黒川さん」


はい、呼ばれたので話します。


「何ですか真翔くん」


真翔くんを見ていると面白かった。

どんどん真っ赤に染まっていく顔(笑)

あー何となくこの人の考えていることわかったよ。


ーー笑麻はどう思うんだろうーー


そんなことを考えながら真翔くんを観察し始めて約数十秒。

真翔くんは勇者でした。

自分で暴露したんです(笑)

ある意味凄いなーって思う。


「…その恰好可愛すぎる…笑麻さんのメイド姿は最早女神だった……」


真翔くん、恐るべし(笑)

よく笑麻の前で爽やかイケメン演出出来たね。

凄い精神力だと思います。


「そっか、よかったね(笑)」


とりあえずそう言って笑った。

真翔くんは結局笑麻が来るまで笑麻のメイド服姿についてめっちゃ語ってました。


「いってらっしゃーい楽しんできてねー!」


笑麻が来ると同時に爽やかなイケメンに戻った真翔くん。

二人はすぐに教室を出て行こうとしたので声をかけておいた。

背中の後押しです!

無駄か、邪魔だったかもしれないけど。

それでも二人は笑顔で返してくれた。


「「行ってきまーす!!」」


かぶってる…。

二人ともかなり相性がよろしいようで。

遠目に見ても中良さそうなカップルにしか見えない。


ーー真翔くんはともかく、笑麻は真翔くんを意識したりしないのかなーー


そんな疑問が浮かんだが、とりあえず目の前の仕事に集中することにした。



それからまた30分を過ぎた頃。

何故か、恭夜くんと一緒に廊下へ放り出されていた。


「何これどういう状況!?」


事の発端は15分程前。

流石に人気が無くなってきたので誰かが宣伝に行くことになりました。

そして最初は委員長が行くべきでは?という話になっていたのだが…。


「それは嫌!!」


と委員長がキレかけたので却下された。

そしてしばらく話し合いが続けられたが一向に話は進まない。

最終手段としてじゃんけんで決めることになった。

男女別で決めたから男子の方はわからなかったけど、絶対負けるだろうなって思っていた。

案の定負けた。

そして男子の方の担当者が恭夜くんだった。

偶然!?

もしかして恭夜くんとんでもなくじゃんけん弱い!?

そんな疑問が次々と浮かんではさっさと消えてゆく。

そして考える間もなく宣伝頑張ってきてね!と放り出されて現在。


ーーこういう時に限ってクラス団結するんだから!!ーー


ぷくぷく怒りながら渡された宣伝用カードを首にかける。

自分で作ったものを使うことになるとは…物凄く恥ずかしい。

しかし結構頑張ったおかげかかなり可愛く仕上がっていたのだけが救いだ。

首にかけると恭夜くんに声をかけた。


「恭夜くん、せっかくだから恭夜くんは文化祭回ってきたら?」


そんな提案してみた。

常に眠そう気だるそうなこの人の事だから、喜ぶだろうと思って言ってみたのだが。


「俺邪魔?」


そんなことを聞いてきた。

…………え?


「そんなわけないじゃん!!誰がそんな風に思うんだ!!」


思わず叫ぶと恭夜くんは少しだけ赤くなってそっぽ向いた。


ーー何この人可愛い。ーー


天使を見た気がした(ひづき)である。

恭夜くんは顔をそらしたまま、一言言った。


「じゃあ黒川も文化祭回れよ」


……えっと。

それはどっちの意味でとらえればいいのかな?


「それってもしかして恭夜くん…私にその権利を譲ろうとしてるの?」


あえてそう聞いてみた。

だってわからないじゃん?

理由、顔見えないから何考えているのかすらわからないし?

と言いつつ恭夜くんを弄っているのだが…。

恭夜くんは吃驚してこっちを向くと言い放つ。


「は?いや、そうじゃなくて……」


そこまで言うと、何かを吹っ切ったようだ。

下を向いて後頭部をガシガシと


「一緒に回ろうって事」


そう言って返事も聞かずに歩き出す恭夜くん。

あ、あれ?

恭夜くんって思った以上に積極的?

いや、今のはきっと違うな。

うん。

私がそう促しちゃったってことだ。

そして歩き出しちゃってる恭夜くんを一人にしたら可哀そう!

そう言う理由があればきっと大丈夫。

…ん?

何か自分が何言ってるのかわかんなくなってきた…。


ーーあーもういーや!!どうにかなる!!ーー


考えるとろくな考えが出来なくなってきたので放棄。

歩きながらも私を待ってるその後姿を追いかけるのであった。

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