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放課後の絵描きさん  作者: 夢迷四季
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陽光 二

校外学習始まります

 学校に着いて一息つくと周囲を見回すのも何となくクセである。大して人もいない静かなこの時間は居心地が良いものだから、ついつい寝てしまったり、小説を書いたりして寛いでしまう。


「あ、おはよー」


成績はクラス一番の男子に挨拶をする。何気に話す人なんだよね~。意外と話が合うものだから出席番号近くて良かったなあなんて思ったり…。名前は川村(かわむら)(つばさ)。テスト前とかだと、勉強で疲れている時なんかは会話するのが一つの楽しみになってたりっていうことは勘違いされそうだからあまり言いたくないね(笑)もちろん友達として好き。川村は眠たそうに


「おはよー」


と返してくれる。私はその後、無言で支度をするのだがこの時の教室に漂う空気はちょっと苦手。


「さて、今日も一日適当に頑張ろうか」




 先生の面白い話だったりつまらない話を聞くグダグダ授業が終わるともう放課後。(結構あっという間だったな~)なんて思いながら凝った肩をバキッゴキッと音を立ててほぐしていく。「今日も頑張りましたー」と言いながら支度をするのが日課だ。部活に入ってはいないし、今日はバイトも休みで久々にゆっくりできる日だから、ちょっとしたストレスも気にならない。多分ニヤけていたのだろう。笑様(わらさま)こと、古里(ふるさと)笑麻(えま)が声をかけてきた。


「陽月どうした?めっちゃ笑顔だけど(笑)」


やっぱり言われた(笑)


「今日はバイト休みでさー。部活入ってもないからウェーイ!!って感じで(笑)」


大袈裟に表現すると


「へーそっか良かったねー」


なんて適当に返された…。ま、仕方がないんだけどね。何せ笑麻は部活だから。…おっと、突然誰かに呼ばれた。


「陽月ちゃん、笑麻、帰らないの?」


この声は多分…。


「あ、咲!」


笑麻の顔が途端に輝く。彼女は藤野(ふじの)(さき)。ふんわり三つ編みが特徴的な、本人いわくふくよかなで明るい女の子。とてつもないオタクだけど。


「私部活あるからさー…。あ、そう言えば咲は校外学習の班どこだった?」


…はっ!校外学習!!すっかり忘れてた。確か(私含め)この三人のうち咲だけ他の班…だった気がする。咲は笑顔で答えた。


「それがねーB班だったー。笑麻達はA班だよね?」


「そそそそ!隣だけど別行動…悲しいっ!」


流石(さすが)感情表現得意な笑様。いつでも全力で素晴らしいよ。(にしても校外学習かー。期末テストにばっか気をとられててすっかり忘れてたよ)…ん?笑麻が真顔でこっちを向いた、かと思ったら黒縁(くろぶち)眼鏡(めがね)を光らせて言った。


「メンバー的に暗くて幻滅(げんめつ)したけど、目一杯楽しもうね」


それ、真顔で言うか?




 六月になってすぐ、校外学習がやってきた。班ごとに、ある駅前の公園に集合する事から一日が始まった。生憎(あいにく)の雨で、とにかく文句の声が(うるさ)かったし、先生方が


「静かにしろー!」


と叫んでいるのにほとんどが聞く耳を持たなかった。笑麻もそのうちの一人で


「早く出発したい~。てかここ狭くない?あ、あいつの私服ダサいー!私待たされるのが一番嫌いなんだよね」


とか何とか、苛々をもろにぶつけてくださっています(汗)私としてはまあ半分聞き流しているから被害は割りと少ない方だけど、周りで静かにしてる人達が嫌そうな顔してる事に気付かないかな?笑麻…。




 ようやく校外学習の説明が終わり皆も大人しくなるかと思いきや、とんでもない騒ぎとなる。どうやら言い争いから暴力喧嘩になってしまったようだ。(高校生にもなってまでそんな喧嘩を、学校行事の一環である校外学習でやるか!?)ほとほと呆れてしまう私に対し、優しい笑麻が


「大丈夫かなー」


と呟いている。ま、だからと言って何もしないけど、というかさせないけど!だって彼らの問題なのだから、下手に首を突っ込んで怪我したくないし、今日は校外学習でしかもスタートとゴールがあるだけではなく様々な場所を通って、その場所ごとに出されるクイズに答えていくというゲーム式なのである。ゴールした順位で上位は最後に表彰されると言うではないか!赤の他人とまではいかなくとも知り合いでもない人達の喧嘩に時間を取られたくない!もうすでにスタートの合図は出ているので、長居せず早々にその場を離れた。


なんとも言えない…えっと、主人公が暴走して周囲を凍らせないように抑えながら書いていこうと思います!

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