スバラ!!(笑麻の番外編)
今回は本編関係無し!
笑麻が主人公の番外編です(笑)
まぁ本当少しだけでこの回だけなんですが、笑麻のキャラの元である友人の話を聞いて
「本人希望の夢物語」
を恐れながら作らせて戴いたのです(汗)
まぁ内容はほぼ私の作ったものですが、友人との共同作品です!
良ければ読んでいただけると幸いです(笑)
今、切実に行きたくてたまらない場所がる。
まあ場所といっても常に存在するわけではなく、しかもいつも同じじゃない。
ーーそう!ライブだ!!ーー
私が今ハマっている音楽グループの小山くんのライブに行きたくてたまらないのだ。
もちろん交通費、チケット代、そのライブの日時によって行けるか行けないかが変わってくるんだ。
学生だから平日はもちろん無理。
バイトでも1か月の給料は大体予想できるし、今すぐに行くことができないいことも頭では理解してる。
ーー理解してるんだけどね!!ーー
それでもライブに行きたくて仕方がないのである。
1度学校を休んで溜めた貯金を使ってライブに行こうとしたことがあったのだが、運悪く仕事が休みだった親に見つかって失敗してから容易にそんな行動がとれなくなってしまったのである。
ーーそりゃ見つかんないようにリベンジすればいい話なんだけどーー
母が鬼のように見張ってるから全く身動き取れないんですわ。
それでも諦めずに作戦を練っては見たものの、元々細かく考えて実行に移すのが苦手な私にやり遂げることはできず…。
現在に至るわけである。
ーーどうしてもライブに行きたいんだけど…友達作戦ならどうかなーー
少しやけくそ気味だけど、最後の手段に出た。
頼むのは咲と彩と陽月であるが、予定が合えば了承してくれるだろう。
今日はもう12時を回っていたので、明日聞いてみることにした。
翌日、珍しく早起きすることができたので早めに学校へ行く。
ーーこの時間に学校に行けば多分陽月が居るはずーー
そんな期待を込めて学校へ続く道を足早に歩いた。
学校に着けば案の定陽月がスマホに夢中になっている姿を発見。
良かった、と思い近づいて声をかけた。
「おはよー陽月」
朝早いからか人が少なくて静かな教室に自分の声だけが響いていくので、少し控えめに挨拶すれば陽月は吃驚してこちらを振り向いた。
「あえ!?笑麻じゃん、おはよう。どしたの、こんな時間に来るなんて」
案の定思ってた通りの言葉を発する陽月、ありがとう(笑)
そして本日2度目の『案の定』が出てしまいました。
ーー苦笑するしかないよねーー
とりあえず早歩き出来たせいで乱れていた呼吸を整えると、説明する。
「珍しく早起きできたの。本当はもっとゆっくり準備してくるつもりだったんだけどねー」
うーん、本題に移りたいんだけどなんか色々話したくてしょうがない。
うまく本題に移りたかったけどもーいーやめんどーい(笑)
うまく言うのを諦め陽月に素直に質問した。
「ねぇ陽月、一緒にけいちゃんのライブ行かない?」
突然の誘いにさすがの陽月も動揺しているみたいだが、仕方がない。
だって一刻も早く聞いておきたかったんだもん!!
ーー多分早口だったと思うーー
陽月は少し苦笑してから言った。
「それが聞きたくて早く来たのか…。うーんちょっと待ってくれる?予定確認してみるから。あ、ところでそのライブはいつ行きたいの?あと交通費と時間はどのくらいか教えて?」
陽月らしい質問攻めに一個一個答えて行かないと頭がこんがらがりそうだ、と思ったが我慢する。
「ライブは来月末にあるからその時行きたいんだ~!交通費と時間はまだ確認してないからわかんないけど、往復とチケット代合わせると余裕持って3万くらいあればいいかな」
私の言葉をすぐにメモしていく陽月。
ーーいやーメモ大好きだねーっていつも思うよ。私は面倒で出来ないかなーー
そんなことを考えているうちに、メモし終えたみたい。
「とりあえず調べてみるから、行けるかどうかわかんないので期待しないでね」
あくまで冷静な陽月に一瞬頭を冷やされる。
「他にも彩と咲を誘う予定だから、無理だったら断ってくれてもいいよ!」
そう言っておくことができた。
とにかく誰でもいいから一緒に行ければ親にこんなに睨まれずに済むと思うんだよね。
早く彩と咲も誘いたいな、と思いながら机の上に一回下した荷物の整理をしたのだった。
朝のSHRが終わったところを見計らって、今度は咲の下へ向かった。
ーー何故かって?そりゃもちろんけいちゃんのライブに行こうって誘いに行くために決まってるじゃん!ーー
まあ期待しすぎても駄目だった時のショック感は半端ないからしないけど。
とにかく行動する以外に他、ないのだから仕方がないのである。
早速声をかけた。
「おはよー咲!」
咲はいつも通り笑顔で返してくれた。
「おお!おはよー笑麻!今日朝早かったねー」
相変わらず周囲をよく見ているなあ、と感心させられる発言だった。
いや、周囲をよく見ているのは咲だけではなく陽月もプロ並みなんだけど、やっぱり咲は純粋に、無意識に行っているので凄いと思ってしまう。
ーーごめんね陽月!ーー
一応心の中で謝っといた。
まあ数日もしないうちにこんな小さな出来事は忘れちゃうだろうけど。
さて、私の中での独り言は置いといて。
咲にさっそくけいちゃんのライブについて説明し、誘ってみる。
「一緒に行かない?」
咲は滅茶苦茶目を見開くと、嬉しそうに笑って言った。
「うん!行こ行こ~!!」
ーーっしゃ!!友達作戦うまくいきそう!!ーー
そう思った瞬間思わず
「やったー!!楽しみ~!!」
と言ってガッツポーズしてしまった。
本当にこんな恥ずかしいこと、よく自分でやったなとつくづく思う…いや、思わずにはいられないのが私の性格なのだ、仕方がない。
咲は引かずに笑ってくれたし、今は周囲の目なんて気にしてる余裕ないからいっか、と諦めることにした。
ーーここで一人、ゲットだぜ!!ーー
なんて思ってしまったのは私だけの秘密である。
次に彩。
綾の場合は多分大丈夫だろうけど、暫く学校来てないからLAINで聞いてみることにする。
翌日の朝、彩にLAINを飛ばしてみました。
ーーLAIN(彩とのトーク画面)会話ーー
笑麻:『おはよー彩ー』
彩:『おはよー笑麻ちゃん。どうしたの?こんな朝早くからLAINしてきて』
笑麻:『学校来ないのー?って思って!』
彩:『あー…ごめん、遅れるか休むから。今日は行けるかわかんない』
笑麻:『そかー…無理しないでねーただそろそろ来ないと単位取れないからさ、気を付けてね!』
彩:『はーい、ありがとう』
笑麻:『いえいえー!あ、そうそう…』
《ここでようやく私の中での本題に移る》
笑麻:『けいちゃんのライブ、一緒に行かない?』
彩:『そう言えば行きたいってめっちゃ行ってたもんねーどうしようかな』
笑麻『行きたくなかったらいいんだけど…』
彩:『予定がまだわかんないから断言できないけど、行けたら行くね』
笑麻:『り!いい返事期待してる(笑)』
彩:『うん』
ーーLAIN(彩とのトーク画面)会話終了ーー
んー今のところ来れるのは咲だけかあ。
もうちょっといい返事期待してたんだけどなあ。
まあ仕方ないかあ。
とりあえず咲だけでも来れるのなら作戦に支障はないし!!
ようやくけいちゃんに会いに行けるかもしれない、そう思った途端テンションが一気に上がってきた。
そんなこんなであっという間に放課後になった。
それでもテンションは上がりっぱなしで顔の筋肉が痛いくらいだ。
「え、笑麻?そんなにニヤニヤしてどうした?」
帰り支度をしていると陽月が気付いて若干引き気味にそう言ってきたが、テンション上がっているこの状態では全く気にならないのだ!!
「けいちゃんのライブもうすぐ行ける、やっと会えるんだと思ったらテンション上がっちゃって(笑)」
それを聞いた陽月はそういえば、と言わんばかりの表情で言った。
「そうそう、その事なんだけど、私も多分行けるよー」
…へ?一瞬きょとんとしてしまった私にすかさず言い足した陽月。
「つまり小山くんのライブいけるってこと」
…っいやったあああああああああああああああああ!!!!!!!!
これでいけること確定だ!!
やったやったやったけいちゃん、待っててね!!
そんなことを思っていると彩からLAINが飛んできた。
ーーLAIN(彩とのトーク画面)会話開始ーー
彩:『こんにちはー』
笑麻:『彩!やほー!どしたー?』
彩:『NE〇Sのライブいけそうだよー』
笑麻:『マジで!?』
彩:『うん』
笑麻:『やったー!!ありがと!!』
彩:『いえいえー』
ーーLAIN(彩とのトーク画面)会話終了ーー
「ねえねえねえねえ咲咲咲!!彩も陽月も小山く…NE〇Sのライブ行けるって!!」
テンションほぼMAX状態で咲にそういうと、咲は優しくてまるで自分ごとのように一緒に喜んでくれた。
正直嬉しかった半分罪悪感半分とだったけど。
とにかく大好きなけいちゃんとNE〇Sの皆が見れるかもしれないんだ。
それはまさに私の夢そのものだったし、こんなに早く叶うなんて…!!!!
「今なら嬉し泣きできる」
割と本気でそういうと隣で帰り支度をしていた陽月が吃驚してこちらに視線を移した。
え、いやいや泣かないから!!
何微妙に期待に満ちた、吃驚の混じった目で見るの(汗)
「陽月ー!顔ー!」
なんか野太い声が出て…まあいい。
陽月は笑ってすぐやめてくれたよ、良かった良かった(笑)
そう、この時までは良かったのだ。
皆でライブ行ける!
ーー大好きなアイドルグループのライブにようやく行けるんだーー
嬉しさしかなかった。
そんな時だった。
とんでもない、知りたくもなかった情報が流れ、ネットで炎上してしまう事になる。
何となくTwitterを始めて数日。
大好きなアイドルグループの情報を得るために始めたTwitterは親の規制がかかってて使えるサービス等は少ない。
けれど、情報を得る為だけに使用する分には充分だった。
だから最初は本当に楽しかったのだけど。
「な、な、な…」
隣にいた妹がどうしたのかとこちらを振り返っているのが見えたが、私はそれどころじゃない!!
「何これーーーーーー!!!!????」
思わず叫ぶ私の目線は片手に持っていたスマホの画面。
ツイータに流れるNE○Sのメンバーの一人、小山くんの彼女いる説だった。
いや、まあさ、彼女いてもいいんだけど、うん。
問題はそこじゃなくて…。
私と同じくNE○Sのファンの中に、こう言った噂が流れた途端炎上させるとんでもない人達がいる。
そしてその噂に対し、当人達を侮辱するような事をネット上で広めていくという。
もし本当だったとして…確かにNE○Sの方も隠し通さなかった事も悪いけど。
ーーでもでもでもいくらなんでも言い過ぎ!!!ーー
『こういう怪しげな行動するとかアイドル失格』
『彼女さんマジうざい』
『アイドルやめろよ』
『アイドルは恋愛禁止だよね?なんで怪しげな行動執るんだろ』
『正直幻滅した』
等々。
これは極一部のコメントだけど、ショックを受けた。
けいちゃんが彼女いる説上がっちゃったこと。
そしてファンだった人たちのあっけなく寝返りした様子。
けいちゃんを軽蔑するような発言の数々。
これ以上ないくらいに落胆した。
悲しかった。
大好きなアイドルグループが世間から見放されていくような情報で、見ている事すらできない。
思わず泣いてしまった。
ライブを来月末に控えているNE○Sにとっては結構なダメージだっただろう。
「本当最悪」
もうそれしか言えなかった。
その日私は夜眠ることができなかった。
もしこれから先またこういった報道をされたりして世間一般から見放されてしまったら、NE〇Sは解散の危機に陥るのではないか?と。
そうなったら私は何を生きがいにして生きて行けばいいのか。
グルグルと考えてしまって、結局こうなった元の…NE〇Sの曲を聞いてようやく眠ることができたのであった。
それから数日後、ようやく精神的に落ち着いてきて普段通りのテンションになれた時だった。
今度はもっと嫌な情報を知ることになる。
それは学校が終わって帰り支度を済ませて陽月や他クラスの友達を待っている時。
暇になったので何となくツイータでNE〇Sについて調べたら、またショックなことが書かれていたのだ。
けいちゃん(小山くん)がまっすー(増田くん)の悪口を言っていた、というメンバー不仲説だった。
ーーそんな筈ない!出鱈目だ!!ーー
そう思うも不安になってしまう自分がいたのが悔しい。
正直どうしていいのかわからなくなってきた。
もしかしたらNE〇Sは解散するかもしれないし、活動停止になるかもしれない。
NE〇Sメンバーは皆大好きなのにこんなにもいらない情報が入ってくると、嫌になってくるよ。
その噂を目にした帰り道、私は陽月に試しに愚痴ってみることにした。
口に出すだけでも多少違うだろうし。
聞いてくれてなくてもいい、と思っていたけど陽月は静かに聞いていてくれたのが不幸中の幸いかな。
少しだけ気持ち的に楽になれた。
翌日、結局昨日も寝れなかったので考えを変えた。
もし解散なんて事になったら多分一時的に荒れるだろうけど、とにかく今は彼等を信じることにしたのだ。
正直不安で仕方ないけど、でも!
「ファンが信じて上げなくて誰が信じてあげるんだ!」
そう思った。
現実問題他にファンが信じてあげないんだとしたら解散の危機はくるかもしれないけど。
そうなった時自分が壊れるかもしれない。
それでNE○Sのメンバーを嫌ってしまうかもしれない。
けどそれでも、それはもしもの話だから。
今の成り行きを見守ろう。
それがファンである私にできる最善策だと思うから。
では!!
とりあえず来月末に行われるNE○Sのライブに行けるように準備しよ!!
その時はめっちゃオシャレして可愛くなって行きたいし!
あー楽しみだなぁ生のけいちゃん!
待っててね!
絶対お金貯めて行くから!
来月末。
結果、私はNE○Sのライブに行くことができた。
…だがその話はもう少し後の話である。
どうでしたか?
正直終始ギャグで治めようかとも思ったのですが、やはり友人の気持ち的にも必要かと思いシリアスな場面も含めました。
あとはもうほとんど笑麻の考えで話が進んでますが、読みにくかったら申し訳無いです(汗)