2 ーしゃべる白いモノー
「いろいろ聞きたいことがある」
私は早退した時にその白い物体を摘んで土手先に連れてきた。
「お前前から見えてるんだから気にしないと思っていたが、その感じついさっき見え始めたみたいだな...」
白い何かはそう話す。まるで、私を知ってるかのように。
「なんなんだよお前は?!妖怪か?」
「そんな物騒な野蛮な輩と一緒にするな、祟られるぞ」
なんなんだほんとにこいつは、、、
自分の気持ちを抑えながら話を聞く。
「お前らニンゲン達がどれほど俺らのことを知っているのかわからないからしっかり説明しよう」
「俺たちは妖怪ではない。だが、ニンゲンでもない。だからといってそこら辺にいる哺乳類や爬虫類などでもない。俺らは記憶・感情・場所・時間それぞれに宿る神。【サカズキ】だ。決して妖怪でもないし、ウサギなんかではない。決してうさぎではないからな!!」
うさぎになんの恨みがあるのやら、、、
「サカズキ、、、じゃあなんで私がそのサカズキ?が見えるようになったの?」
白いモノは前足を差し出して告げる。
「お前が手につけてる指輪、それは俺の宿り主だ、サカズキが顕れているモノにはサカズキを見る力が宿る。つまりお前は見える側になったのだ」
正直意味がわからない。なんでそんな役にならなきゃいけないのだろうか。とりあえず、今は自分のことを落ち着かせよう。
「わかったよ、とりあえずなんて呼べばいいの?今の所白いつの生えたうさぎだけど?」
「誰がうさぎだ!!祟るぞてめぇ!?」
うるさい小動物だ。
「俺のことは【白鷺】と呼びな。ウサギなんかじゃねぇぞ!」
うるさい小動物だ、だがこちらとしてはこの展開は好都合だったりする。
「ねぇ白鷺、あなたがサカズキなら教えてほしい。この手紙知ってる?」
私はそっと線香の香りがする封筒を見せる。
「やめろ小娘、そいつは壊し人の物だ。目の前に見せるな、吐きそうになる」
「ご、ごめん」
いきなり口調が変わり、正直ぞっとした。まるでそのものにおびえているみたいに。
「すまなかった、説明がなかったしな。壊し人のことも説明すべきだったな」
「サカズキには主に三種類いる。俺らのように平和に暮らしているもの。悪さをするもの。この世の秩序を守るもの。だが世界はそんなに優しくない。ニンゲンやアクマ、中には天使もいるが存在の中には俺らサカズキをよしとしないものがいる。それらが壊し人だ。」
おそらくすごく怖いのだろう、少し震え、声に力が入っている。
だが少し疑問が浮かんだ。
「え、それならなんでこんなに怖い手紙の中に君の宿り主があったのよ?」
「それは、、また今度話す。いまはいいさ」
あまり話したくないのだろう。深堀はしないでおこう。
「とりあいず、今はいいさ、見えるようになってしまった以上、こちらがいる生活に慣れるしかねぇ。これからよろしくな」
正直不安しかない、なんなんだよこれは、、、。
ー同日、午後8時過ぎ。同じ土手にてー
「例の件、ついに反応があったようです。」
猫のようなサカズキが謎の男に話しかける。
「例の線香の手紙か。裏切り者の遺物に今更なにがある」
少しイラついているように見える。
「中には狐面のこと、サカズキもいただとか、、、」
少し、びくりと動いた。
「なるほど、受取人が見えるようになったか。近いうちにみにいかなくてはな」




