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開幕~ぶりっ子道~弱者の戦略

作者: たなか

開幕


エリオット「お加減はいかがですか?」コップに水を注いでエドモンドに渡す。


エドモンド「……」コップを受け取る。


エドモンド「はっきり言って君はあんぽんたんだ!」ガバッ


盛大に水が溢れた。


エリオット「……そうなの?」

濡れたエドモンドを拭く。


エドモンド「そうだよ。」力強く


エリオット「……そうだったのか……」

顎に手を置く


エドモンド「まず世間の常識がない。」


エリオット「私が常識だ。みんなが私に合わせれば解決すると思う。」


エドモンド「さすがだ。」


エリオット「うん。」


エドモンド「これは仕方ない。」


エドモンド「君に必要なのは愛嬌だ。へまやっちゃうのは仕方ない。へまやっても周囲に助けてもらえるよう仕向けるんだ。」


エリオット「ほぉ……」


エドモンド「大前提としてあんぽんたんな自分を肯定しろ!」


エドモンド「自分には欠点が多々あってそれで人に迷惑をかなりかけるてるけど、明らかな自分の怠慢の過失や自分が意図して行ったこと以外、自分の責任だと思えない。儀礼的に謝りはするがまったく申し訳ないとは思わない。」


エリオット「それってただの嫌な奴じゃん。」


エドモンド「まあ、聞けって……!」


エドモンド「欠点は自分で望んでそうなったわけではないんだよ。何か他人にそれで迷惑をかけても運が悪かっただけじゃないか。」


エリオット「はぁ……?」


エドモンド「そもそも、自分が責めなくても他人が十分責めてくれる。


自分の欠点には全てそうなってしまう仕方のない理由があるし、おそらく他人の中の欠点にもそうならざる得ない理由があるのだろう。


僕はこの頃他人の短所に苛立ちを感じても、その苛立たせた本人自身この欠点で苦しんでるしこれから先も苦しんでいくのだろうと思うとあまり苛立たないのだ。」


エリオット「めっちゃ早口だった。」


エドモンド「君は自分を誇っていいんだ!」


エリオット「当然のこと。私はすごい。」


エドモンド「さらにすごくなる上にみんなに好かれる方法があるって言ったら興味あるだろう?」


エリオット「もう十分凄いから大丈夫。」


エドモンド「そんなこと言うんじゃない!」


エドモンド「これで君もこれ以上色んな人に嫌われないですむんだよ!」


エリオット「嫌われてない。」


エドモンド「えっ……」


エリオット「……嫌われてない。」


エドモンド「…あぁ!うんうんそうだよね…!」


エドモンド「……大丈夫…そんなにだから……めちゃくちゃ嫌われてるってわけでもないし……」


エリオット「……」


エドモンド「僕は嫌いじゃないからね!」


エリオット「……帰る。」  


エドモンド「待って!」


エドモンド「君は僕が好きだろ?」


エリオット「……?」 


エドモンド「えっ……?」


エリオット「………」


エドモンド「………」


エリオット「まぁ……」


エドモンド「……!」ビクッ


エリオット「……嫌いではないですよ。」


エドモンド「……そっか…」


エドモンド「……とにかく!これから僕が君にぶりっ子道を伝授しよう。僕が君を一流に育てあげる。」


エリオット「頼もしい。」


エドモンド「僕は身体が弱いし僕は長年役立たずでみんなのお荷物だったけどどうして存在が赦されてたかわかるかい?」


エリオット「さぁ、わかりませんね。」


エドモンド「それを今から伝授するんだ…!」


エリオット「なるほど。」


エドモンド「まず第一に!口癖トレーニング!」


エドモンド「キーワードは共感!肯定!相手を否定するなっ!」


エドモンド「ありがとうございます!そうなんですね!ためになります!相手を上げろ!ごまをすれ!」


エリオット「ためになったよ、ありがとう。」


エドモンド「うんうん!」


エリオット「じゃあ、帰るね。」


エドモンド「えっ、ちょっと」


エリオット「私の帰る権利を否定しないで。」


エドモンド「………」


完 



次回予告 愛による殺人−−献身的な処刑人たち


エリオットの不運は遂に幕を閉じる

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