勇者と二人の爆乳女神が踊る。
これはこの物語の最終回です。皆さんが楽しんでくれたら嬉しいです。
土曜日の朝。
クスコの空は澄み渡り、山の稜線の向こうから差し込む陽光が、ゆっくりと街を金色に染めていた。
ムスク アマルの中庭に出ると、
キアラとルセリが手を振っていた。
「リョウ、来て! 今日は踊る日だよ!」
「うちらのネグロイデ、見せてあげる。」
ふたりは民族衣装に身を包み、白い点のある赤い布が風に揺れた。
織り模様はアフリカ系ペル人の流れを受け継ぎ、
その色彩はまるで南米の空気そのものを織り込んだようだった。
太鼓のリズムが始まる。
中庭にいたスタッフたちも手を叩き、足でリズムを刻む。
キアラとルセリが踊り始めた。
足さばきは力強く、肩の動きはしなやかで、
笑顔は太陽のように明るい。
リョウの目には、
ふたりのダンスがまるで 森の中で歌いながら揺れる二本の天上の樹 のように映った。
枝が風に触れて響き合うように、
ふたりの動きは互いを支え、寄り添い、重なりながら広がっていく。
「……きれいだ……」
リョウは呟いた。
世界は完璧じゃない。
昨日まで胸を締めつけていた不安も、
システマの影も、きっと完全には消えない。
それでも。
キアラがくるりと回り、ルセリが手を差し伸べる。
ふたりが笑って言った。
「リョウ、こっちおいで!」
「一緒に踊ろう!」
リョウは思わず笑っていた。
いつの間にか足が自然にリズムを取り、
ふたりの隣へ歩き出していた。
太陽の光が三人の影を結び、
その影は楽しげに揺れながら中庭の石畳に広がっていく。
現実は時に冷たく、
時に優しく、
時に理解できないほど複雑だ。
だけど――
リョウは、心の奥で静かに思った。
「それでも、俺は生きる。
このふたりと一緒に。
この世界と一緒に。」
風が吹き、
パチャママの大地の匂いが頬をなでる。
三人の笑顔は、
まるで多文化の色彩がひとつに溶けあう、
モザイクのように輝いていた。
そして物語は、
ゆっくりと、しかし確かなあたたかさを残して幕を閉じた。
この最終回を楽しんでくれたら嬉しいです。最初から最後までこの物語を読んでくださった読者の皆様に感謝します。皆さんのおかげで、作家になるという私の夢は実現可能だと信じさせてくれました。本当に感謝しています。このウェブサイトにある私の他の作品も、ぜひ応援してください .




