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想いを告げる

今回は父であるゲオルグに想いを告げるフリーデ。


果たして結果は!?

「だ、大丈夫ですかフリーデ様?」


「だ、大丈夫だから心配しないで…… 」


ベティーナが身支度に必要な物を用意し部屋に戻った後儂は身支度を整えて話をするために父上であるゲオルグの執務室に向かっていた。


「本当ですか?先ほどコルセットを絞めているときの苦しそうな顔をしていましたが……」


「ひ、久しぶりにコルセットを着けたから驚いただけよ」


「そうですか……なら仕方ないですね♪」


納得した顔をするベティーナに儂は苦笑いをする。

儂が別人格であることを周りの者達に悟られぬように行動をしなければならぬのだが危うくバレそうになったがベティーナが純粋で助かった。

何故バレそうになったのかは儂がコルセットっと言う女が必ず着けなければならない物を六十二年間生きてきた人生で初めて着けたみたのだが胸が絞まる絞まるで息が出来ぬ!!


この拷問のようなことを女達は外に出る時毎回やっておると考えると頭が上がらぬし儂は今世では女であるためにこのコルセットを着けなければならぬ。


このような物を毎回つけておったらいつの日か肋骨が折れ肺が潰れてしまうが着けなければ周りの者に不信の目で見られてしまう為、儂は諦める他ないのであろう。


「着きましたよフリーデ様」


内心ため息が止まらないでいるとベティーナの声で我に返るといつの間にか父上が居る執務室の目の前までやって来ていた。


さて遂にこの日が来た。

バインリッヒ·フリーデ十歳。

つい最近流行り病から奇跡的に回復した儂は病に倒れるまで淑女として生きてきたのだから少しぐらいの我儘はバチは当たらんだろうが父上が許してくれるとは思えん。


「(もしかしたら今日で父上との関係が壊れるかもしれん)」


唾を飲み込んだ儂は意を決して開いた扉に足を進めると儂と合うと異常な愛情を示す父上の姿はなく椅子に座って真面目に執務を行っている父上の姿が合った。


いつもは抱きついてくる父上がこのような姿を始めて見たがたまには父上もこのような顔をするのだな。


「うん?おぉ~!!来ていたのか愛しいフリーデ!」


「はい。お仕事中にお邪魔してしまい申し訳ありませんお父様」


「大したことじゃないし愛しい娘の顔を見れたのだから構わんよ!さぁ立って話すと疲れるだろう。座りなさい」


「失礼します」


儂は用意されていた椅子に座る。


「それで愛しいフリーデ。ベティーナから聞いているが父に大事な話とは一体なんだね?」


「はい……お父様にお願いしたいことがあります」


「お願い?愛しいフリーデのためなら私は何でも叶えてやろう!!」


父上が何でも叶えてやると申しているんだからこの勢いで言ってしまえ!!


「私のお願いは………武術を学びたいのです!」


「………」


自分の娘に会えてあんなにも笑みを浮かべていた父上の表情が固まってしまいそれから一向に表情を変えない。


「お、お父様?」


「み……」


「み?」


「認めんぞぉ!!」


突然父上は机を力強く叩き立ち上がった。


「私の愛しいフリーデにそんな危ないことをさせるなんて断じて許さん!!」


「で…ですがお父様私はバインリッヒ家の後継者として…」


「例えどんな理由があろうとお前に武術を習わすのはこの私が許さない!さぁ出ていってくれ!!」


「···分かりました。では失礼しますお父様!」


儂は憤慨しながらも何処か寂しそうな顔をする父上を背に執務室を飛び出し自分の部屋に向かいベットの枕を涙で濡らした。


父に拒絶されて塞ぎ込むフリーデ。


果たしてフリーデは武術を教わることは出来るのか!?


次回をお楽しみに!!

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